長瀬産が大幅続伸、21年3月期業績及び配当予想の上方修正と自社株取得・消却を好感
長瀬産業<8012>が大幅続伸し昨年来高値を更新している。前週末5日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を7540億円から8110億円(前期比1.4%増)へ、営業利益を150億円から200億円(同4.3%増)へ、純利益を125億円から170億円(同12.3%増)へ上方修正し、あわせて従来22円を予定していた期末配当を24円に引き上げるとしたことが好感されている。
中国で電子・電機及び自動車関連などのビジネスが堅調に推移していることに加えて、第3四半期において国内及びASEAN市場で想定を上回る回復がみられたこと、更に新型コロナウイルス感染症を受けた活動自粛による費用の減少があったことなどが要因としている。なお、年間配当は46円(従来予想44円)となり、前期実績に対しては2円の増配となる予定だ。
同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高6045億4100万円(前年同期比0.5%増)、営業利益160億6500万円(同6.7%増)、純利益165億5600万円(同37.4%増)だった。
更に、上限を450万株(発行済み株数の3.63%)、または60億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は21年2月8日から22年2月4日まで。また、2月26日付で300万株の自社株(発行済み株数の2.35%)を消却するとした。