下値の堅い展開・トヨタの決算に関心/後場の投資戦略

市況
2021年2月10日 12時14分

日経平均 : 29531.48 (+25.55)

TOPIX  : 1934.46 (+8.92)

[後場の投資戦略]

日経平均が急ピッチで上げているが、少し気になることもあり、少し考えてみる。細かい数字が多くなるが、今後の相場を考える上で意外に重要かもしれない。

市場の様子を判断する際に手掛かりとする数値のひとつに、年初来高値(新高値)、年初来安値(新安値)の銘柄数がある。「年初来」だが、3月末までは前年1月以降の高値、安値を用いる。日本経済新聞に毎日掲載される東証1部新値株を見ると、昨日の新高値銘柄は104銘柄、新安値銘柄は1銘柄。今年に入り新高値銘柄が最も多かったのは一昨日8日で137銘柄。少し遡ると、昨年1年間で新高値銘柄が最も多かったのは、9月28日で228銘柄。この日は9月末の権利付き最終売買日という特殊要因があったかもしれない。が、日経平均が30年半ぶりの高値に急ピッチで駆け上がっている現在、ほぼもみ合い相場だった昨年9月に比べ、新高値銘柄は少ない。

さらに遡ると、2019年で新高値銘柄が最も多かったのは、11月4日の215銘柄。やはり最近よりかなり多い。また、新高値銘柄数が200銘柄を超えたのは2019年は9日あったが、昨年3月以来の大相場で200銘柄を超えたのは上に書いた昨年9月28日の228銘柄のみだ。

現在の新高値は昨年1月以降の株価を対象としているので、3月末までは時間の経過とともに新高値を付けにくくなることはあるだろう。しかし、日経平均が大きく上昇する中で新高値銘柄数が意外に少ないような気がする。この件、機会があればさらに考えてみたい。

さて、後場の東京市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。相場の先高観は強く下値は堅いと見られるが、市場では上げピッチの速さが意識されており、上値は買いづらいムードがある。また、後場の取引時間中にトヨタ<7203>が20年4-12月期決算を発表予定で、内容によっては相場全体の値動きに影響する可能性もある。今日はこのほか、三菱地所<8802>、パンパシHD<7532>、ルネサス<6723>などが決算を発表する。また米国で、ゼネラル・モーターズ(GM)、コカ・コーラ、ウーバーテクノロジーズなどが決算発表を予定している。(小山 眞一)

《AK》

提供:フィスコ

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