話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソフトバンクG、ユニチャーム、任天堂

注目
2021年2月16日 15時18分

■FRONTEO <2158>  782円  +100 円 (+14.7%) ストップ高   本日終値

FRONTEO<2158>が急動意、2月に入り5日移動平均線をサポートラインにジリ高歩調を続けていたが、きょうはカイ気配スタートで上げ足を一気に加速させてきた。人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を主力業務としているが、最近はAI技術を横展開してライフサイエンス分野などにも積極的に踏み込んでいる。15日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は営業損益が6500万円(前年同期は9億700万円の赤字)と黒字に転換した。同社独自開発のAIエンジン「KIBIT」を活用したレビューの受注が着実に積み上がり収益に反映されている。特に直近10~12月期の収益回復が顕著で株価を強く刺激する格好となっている。1月20日に上ヒゲで730円の戻り高値をつけており、当面はこの水準の奪回を視野に入れる展開に。

■オプトラン <6235>  2,778円  +200 円 (+7.8%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

オプトラン<6235>が続急伸、機関投資家とみられる継続的な買いが観測され10%高の2830円まで上値を伸ばす場面があった。車載やスマートフォン向けを主力に光学部品向け成膜装置を製造している。海外向け売上比率が94%と際立って高いが、世界的に高速通信5Gのサービスが進展するなか、同社製品に追い風が強まっている。スマートフォンは5G対応のハイエンド製品向けで新たな需要獲得が進んでいる。また、5G関連基地局の投資が本格化していることも光通信向け蒸着装置の受注につながっている。21年12月期営業利益は前期比4%増の90億円を予想しているが保守的で早くも上振れの可能性が意識されている。

■東京都競馬 <9672>  5,140円  +325 円 (+6.8%)  本日終値

東京都競馬<9672>が大幅反発し、昨年12月14日以来の5000円台を回復している。15日の取引終了後に発表した20年12月期の連結経常利益は前の期比40.8%増の112億8000万円に拡大して着地。続く21年12月期も前期比11.9%増の126億2000万円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しを示したことが好感された。今期は公営競技事業で前期好調だったインターネット馬券購入システム「SPAT4」の賃貸料が引き続き増加するほか、「東京サマーランド」を運営する遊園地事業では新型コロナウイルス感染拡大前の7割の水準まで売り上げの回復を見込む。併せて、前期の年間配当を50円から55円(前の期は50円)に増額し、今期も前期比5円増の60円に増配する方針としており、これも好材料視されたようだ。

■シークス <7613>  1,853円  +114 円 (+6.6%)  本日終値

シークス<7613>が急反発。16日付の日本経済新聞電子版で「電子機器の受託製造サービス(EMS)国内最大手のシークスは、2030年までに生産ラインを世界で計300本と現状の2倍に増やす方針を明らかにした」と報じられており、これが材料視された。記事によると、同社は完成車・部品メーカー向けプリント基板上に電子部品を載せる「実装」と呼ばれる作業の受託を主力とし、自動車の電動化や自動運転といった次世代技術「CASE」の普及に合わせて受託能力を大幅に拡大させるという。

■セルソース <4880>  10,090円  +470 円 (+4.9%)  本日終値

セルソース<4880>が急反発。15日の取引終了後、装着型サイボーグ「HAL」を展開するCYBERDYNE<7779>と戦略的パートナーシップを締結し共同で事業を推進すると発表しており、これを好感する買いが入った。両社は、加齢による変形性関節症やスポーツ障害・スポーツ外傷などの関節部位への疾患を持つ患者に対して、脂肪由来幹細胞治療などの再生医療等とHALを利用した機能改善プログラムを組み合わせた新しい治療手法を提案していく。これにより、再生医療の予後向上、自然な関節の動きへの誘導、荷重分散による安全な筋肉量の増加などの促進が期待されるという。将来的には神経内科、脳血管内科の領域での展開も視野に入れているとしている。なお、サイバダインの株価も大幅高に買われた。

■オロ <3983>  4,020円  +180 円 (+4.7%)  本日終値

オロ<3983>が続急伸。15日の取引終了後に発表した20年12月期の連結経常利益は前の期比26.2%増の17億1300万円で着地。続く21年12月期も前期比13.3%増の19億4000万円に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視された。今期はクラウドソリューション事業で主力のクラウド型ERP「ZAC」「ReformaPSA」の販売を強化するほか、デジタルトランスフォーメーション事業でも顧客基盤の拡大に注力し、売上高60億5000万円と前期比15.5%増収を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を9円から10円に増額し、今期も10円を継続する方針とした。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の3.01%にあたる50万株または20億円を上限に自社株買いを実施することを明らかにしており、株主還元の拡充も好感された。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,420円  +415 円 (+4.2%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が活況高。前日に19年6月の株式分割後初となる終値での1万円大台を回復、きょうもその余勢を駆って上値慕いの展開を続けている。世界的な株高が続くなか、日経平均寄与度の高い値がさ株として、海外投資家の買い攻勢が継続している。傘下のファンドを通じ米国のハイテク企業への投資を行っていることから、ハイテク株比率の高いナスダック市場の上昇なども外国人にはポジティブ材料として映る。きょうは実需買いもさることながら、日経平均先物を絡めたインデックス買いの恩恵も株価に反映されている。

■MrMax <8203>  818円  +31 円 (+3.9%)  本日終値

ミスターマックス・ホールディングス<8203>が大幅続伸。15日の取引終了後、21年2月期の連結経常利益を従来予想の46億9400万円(前期比2.1倍)から57億円(同2.5倍)へ上方修正すると発表。併せて、期末一括配当も従来計画の15円から31円(前期は14円)へ大幅増額修正するとしており、これが好材料視された。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、3回目となる。新型コロナウイルス感染拡大に伴う衛生用品や巣ごもり関連商品の需要に対応した商品を拡充したことで、売り上げが好調に推移していることが寄与。販売促進の見直しやウェブ会議の活用などの継続実施で経費が想定を下回ることも上振れに貢献する。

■ユニ・チャーム <8113>  4,893円  +151 円 (+3.2%)  本日終値

ユニ・チャーム<8113>が続伸。15日の取引終了後、21年12月期の連結税引き前利益(国際会計基準)は前期比22.1%増の1170億円となりそうだと発表。2期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入った。今期はおむつなど衛生用品を扱うパーソナルケア部門で、前期に工場火災の影響を受けたインドの回復を見込むほか、中国、インドネシア、ベトナム、タイといったアジア圏で販売を伸ばす計画だ。併せて、総還元性向50%を踏まえ、今期配当は前期比4円増の36円と20期連続増配を計画するほか、160億円または400万株を上限に自社株買いを実施すると発表、これも好材料視されている。なお、同時に発表した20年12月期の税引き前利益は前の期比37.8%増の958億4900万円だった。

■任天堂 <7974>  68,340円  +1,740 円 (+2.6%)  本日終値

任天堂<7974>が大商いで一時2000円を超える上昇となり、昨年12月17日の高値6万7880円を大幅に上回り、約2カ月ぶりに昨年来高値を更新した。巣ごもり需要を背景にゲーム関連企業の収益環境にはフォローの風が強いが、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」で爆発的な需要を獲得している同社はその筆頭として、海外投資家の買いを改めて呼び込む形となっている。「足もとでは指数連動型ファンドの組み入れニーズなどが株価上昇を後押しする形となっている」(中堅証券ストラテジスト)という。

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