利食い優勢のなかでファーストリテが下支え役に【クロージング】

市況
2021年2月18日 16時30分

18日の日経平均は続落。56.10円安の30236.09円(出来高概算15億7991万株)で取引を終えた。国内で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、経済活動の正常化を期待する動きなどから内需関連の値がさ株中心に買われ、日経平均は寄り付き直後には30560.49円まで上昇する場面がみられた。しかし、その後は相場の過熱感を警戒する投資家による利益確定売りが散見されたほか、香港や韓国といったアジア市場が軟調に推移しており、次第に買い見送り気分につながった。ファーストリテ<9983>が1社で日経平均を約169円支える格好となり、一方でアドバンテスト<6857>などハイテク株の一角が重石となった。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1700を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では上昇したのが、電気ガス、空運、医薬品の3業種にとどまり、30業種が値下がりした。証券が3%を超える下落だったほか、鉄鋼、その他金融、鉱業、非鉄金属が2%を超える下落となった。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテのほか、中外薬<4519>、花王<4452>、テルモ<4543>、エムスリー<2413>が堅調。一方で、アドバンテストのほか、ソフトバンクG<9984>、トレンド<4704>、東エレク<8035>、京セラ<6971>が軟調。

前日の米国市場は、好調な経済指標を支援材料にNYダウは3営業日連続して過去最高値を更新した一方、米長期金利の上昇を警戒しナスダック総合指数は続落するなどまちまちだった。ただ、NYダウが最高値を更新した流れを引き継いで、東京市場では、朝方は景気回復を見込んだリフレトレードが継続。空運株や医薬品株などにも値を上げる銘柄が目立っていた。米国の追加経済対策の成立期待など世界各国・地域で巨額の財政出動が打ち出されており、グローバルにみて景気回復への期待は根強いだろう。

一方、テクニカル的な過熱感などを背景に利食い売りも目立ったほか、TOPIXが前引けに日銀による上場投資信託(ETF)買いの目安とされる0.5%超の下げを記録したものの、後場に入り日銀の買いが観測されなかったことから、利益確定の流れが強まったとの見方もされている。しかし、買い遅れた機関投資家などの押し目買いなどから3万円は割り込まなかったことから底堅さも指摘されており、目先は利食い売りをこなしながら、新たな材料待ちの状態となっている。

《FA》

提供:フィスコ

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