前場に注目すべき3つのポイント~3万円処を大きく割り込む場面においては押し目買いの好機~

市況
2021年2月24日 8時33分

24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:3万円処を大きく割り込む場面においては押し目買いの好機

■JR東海、下方修正 営業損失▲2440億円←▲1850億円

■前場の注目材料:トヨタ、スマートシティー「ウーブン・シティ」着工

■3万円処を大きく割り込む場面においては押し目買いの好機

24日の日本株市場は、利食い優勢の展開になりそうである。23日の米国市場はNYダウが15ドル高と小幅に続伸。一方でナスダックは続落となっている。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の半期に一度の上院議会証言を控え金融緩和縮小への警戒感から大きく下落する場面がみられたが、パウエル議長が強力な金融緩和を続ける方針を改めて強調すると、長期金利の上昇も一服し下げ幅を縮小。ダウは引けにかけてプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比175円安の29995円。円相場は1ドル105円20銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い優勢の展開になりそうである。米ハイテク株が弱い値動きをみせており、ナスダックは25日線を割り込み、75日線に接近する場面がみられている。75日線に接近した後は切り返していることから、いったんは調整一巡感が意識されやすいとみられるが、戻り待ちの売り圧力が警戒視されそうだ。売り一巡後は押し目買いの動きが意識されようが、戻りの鈍さが意識される局面においてはショートを仕掛けてくる流れは警戒しておきたいところ。

また、日銀のETF買い入れが期待できない一方で、GPIFによる売却観測などが伝わってきていることもあり、上値追いが慎重になりやすいところである。指数インパクトの大きい値がさ株をターゲットに売り仕掛けも意識されやすい。また、ナスダックの調整基調のほか、テスラの調整が強まってきていることから、連動性が高いマザーズの時価総額上位銘柄への利益確定の売りが意識されよう。そのため、物色の流れとしてはワクチン接種が進むことによる経済活動の正常化への期待や資源価格の上昇などを背景に、景気敏感株へのシフトが意識されやすくなりそうだ。

もっとも、売り仕掛け的な流れが強まったとしても、日経平均の3万円処を大きく割り込む場面においては、その後の自律反発を想定した押し目買いの好機との見方もされよう。引き続き3万円処での底固めを意識しておきたいところである。

■JR東海、下方修正 営業損失▲2440億円←▲1850億円

JR東海<9022>は2021年3月期業績予想の修正を発表。営業損失は1850億円の赤字から2440億円の赤字に下方修正した。1月に発令された緊急事態宣言を受け、鉄道等の利用が一段と落ち込んでいたところ、2月に緊急事態宣言の延長が決定され、引き続き鉄道等の利用が低調であるため。コンセンサス(2440億円程度)を超える赤字ではあるが、緊急事態宣言延長の影響については織り込まれているだろう。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(30156.03、+138.11)

・NYダウは上昇(31537.35、+15.66)

・VIX指数は低下(23.11、-0.34)

・米長期金利は低下

・日銀のETF購入

・海外コロナ向けワクチン接種の進展

・世界的金融緩和の長期化

・トヨタ<7203>スマートシティー「ウーブン・シティ」着工

・トヨタ<7203>国内4工場7ライン、24日から稼働再開

・住友商事<8053>農業資材の直販拡大、ウクライナにサービス拠点

・パイオラックス<5988>生産・間接業務でDX推進、新工場の生産性2倍

・高砂熱<1969>モジュール工法導入、空調設備施工を標準化

・ACSL<6232>ドローン企業に積極投資

・ソニー<6758>dToFセンサー開発、高精度に長距離測定

・富士フイルム<4901>欧米勢追う、日立の画像診断事業買収

・住友化学<4005>露KOSに技術供与、高圧法ポリエチレン製造、省エネ運転可能

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・10:00 NZ準備銀行が政策金利発表(0.25%に据え置き予想)

《ST》

提供:フィスコ

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