話題株ピックアップ【夕刊】(1):マツキヨHD、スシローGH、ソフトバンクG

注目
2021年3月1日 15時13分

■マツキヨHD <3088>  4,770円  +590 円 (+14.1%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

マツモトキヨシホールディングス<3088>が急反騰。前週末2月26日の取引終了後、ココカラファイン<3098>と経営統合契約を締結したと発表しており、これが好感された。10月1日付でマツキヨHDを株式交換完全親会社、ココカラFを株式交換完全子会社とする株式交換を行うといい、株式の割当比率はココカラF株1株に対して、マツキヨHD株1.7株としている。なお、同株式交換の効力発生を条件に、マツキヨHDは「マツキヨココカラ&カンパニー」に商号変更する予定という。

■アイ・ピー・エス <4390>  3,255円  +336 円 (+11.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

アイ・ピー・エス<4390>が急反発。同社はきょう朝方、子会社のInfiniVANがフィリピン国家通信委員会から1.5ギガヘルツ帯の周波数帯(20メガヘルツ×2)を新たに割り当てる通知書を受領したと発表。これによる今後の展開などが期待されているようだ。現在InfiniVANに割り当てられている周波数帯は3.7ギガヘルツ帯と24ギガヘルツ帯の2種類で、これらの周波数帯は5G技術の特性である高速・高信頼性・低遅延・同時多数接続という長所を発揮できる性質を持つ半面、波長が短すぎることからサービス地域を広げるためには多数の基地局を必要とするなどの課題がある。新たに割り当てられる1.5ギガヘルツ帯は、相対的に波長が長いため電波が届きやすいほか、4Gの主要な携帯電話が対応していること、技術的に成熟しているといった長所がある。5Gがその技術的能力を最大限に発揮するまでには今後数年間を要するとみられており、それまでの間は従来の4G技術と新規の5G技術が併用されていく見込みだという。

■ニッポン高度紙工業 <3891>  3,415円  +310 円 (+10.0%)  本日終値

ニッポン高度紙工業<3891>が大幅高で3連騰。前週末に日経平均が1200円強の急落となる場面でも上値指向を堅持しており、その頑強な値運びに注目が集まっている。アルミ電解コンデンサー向けにセパレーター(絶縁紙)を生産、世界シェア6割という圧倒的な商品競争力を有している。21年3月期営業利益については期中2度にわたる増額修正を行い、直近開示した予想で前期比2.5倍の25億円を見込んでいる。米中両国をはじめとする自動車販売の回復を背景に車載向け需要が急増、電池用セパレーターでは海外で電気二重層キャパシタ向けなどが伸びて収益に貢献している。今後中期的にも世界的なエコニーズを追い風に風力向けなどを中心に需要獲得が見込まれている。

■Genky <9267>  3,585円  +275 円 (+8.3%)  本日終値

Genky DrugStores<9267>が大幅反発。2月26日の取引終了後に発表した2月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比8.9%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。標準化された300坪のレギュラー店が同13.9%増となるなど全体の業績を引き続き牽引した。なお、全店売上高は同18.1%増だった。

■藍澤證券 <8708>  906円  +68 円 (+8.1%)  本日終値

藍澤證券<8708>が大幅反発。2月26日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を150万株(発行済み株数の3.72%)、または18億円としており、取得期間は21年3月1日から22年2月28日まで。資本効率の向上と株主還元の充実を図り、機動的な資本政策を遂行することが目的としている。

■スシローGH <3563>  4,250円  +265 円 (+6.7%)  本日終値

スシローグローバルホールディングス<3563>が大幅反発。2月26日の取引終了後、吉野家ホールディングス<9861>から京樽の全株式を4月1日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好感された。京樽が展開する「京樽」は、テイクアウト寿司市場で高い知名度を誇り、好立地に出店していることから、テイクアウトの強化に加えて、首都圏・関東圏での店舗網拡充などを図るのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件が業績予想に与える影響は現在精査中としている。

■淀川製鋼所 <5451>  2,327円  +133 円 (+6.1%)  本日終値

淀川製鋼所<5451>が大幅高で4日ぶりに反発。前週末26日の取引終了後、発行済み株式数の2.79%にあたる100万株の自社株を3月31日付で消却すると発表しており、これを材料視する買いが入った。また同時に、株主優待制度を拡充するとしたことも好感されている。現行制度では毎年3月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、保有株数と保有年数に応じて1000円から6000円相当のカタログギフトを贈呈していたが、21年3月31日時点の株主から保有株数と保有年数に応じて2000円から8000円相当のカタログギフトを贈呈するとしている。

■長谷工コーポレーション <1808>  1,396円  +78 円 (+5.9%)  本日終値

長谷工コーポレーション<1808>は反発。2月26日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を740万株(発行済み株数の2.63%)、または74億円としており、取得期間は3月1日から9月30日まで。株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るためとしている。

■神戸物産 <3038>  2,891円  +156 円 (+5.7%)  本日終値

神戸物産<3038>が反発。2月26日の取引終了後に発表した1月度単独業績で、売上高が前年同月比15.2%増、営業利益が同46.8%増となり、昨年12月の同35.3%増を上回る大幅営業増益となったことが好感された。1月の業務スーパーの新規出店は4店舗で店舗数が900店舗に達し、前年同月に比べて店舗数が49店舗増加したことが寄与した。商品別では、引き続きマスクや除菌用アルコールなどの衛生関連商品のほか、「揚げなす乱切り」「スライスたまねぎ」などの冷凍野菜が好調に推移した。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,435円  +540 円 (+5.5%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が反発し1万円大台に再び乗せてきた。ここ全体相場の波乱展開に合わせ、日経平均寄与度の高い同社株も1万円大台を挟み不安定な値動きを強いられているが、きょうは買い戻しが優勢。前週末の米国株市場ではNYダウは大きく下げたものの、米長期金利上昇が一服したことでハイテク株比率の高いナスダック総合指数は反発に転じた。米ハイテク株企業への投資を積極的に行っている同社株にはポジティブ材料となっている。

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