話題株ピックアップ【昼刊】:国際石開帝石、野村、武田

注目
2021年3月8日 11時42分

■宮越ホールディングス <6620>  1,106円  +147 円 (+15.3%) 一時ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

宮越ホールディングス<6620>が大幅反発している。きょう付けで自社サイトのトップメッセージを更新し、「2030年に時価総額1兆円 少数精鋭のエクセレントな投資会社へ飛躍」としたことが好材料視されている。長期戦略の第1号大型投資案件として、中国・深セン市に計画している都市開発プロジェクトのワールド・イノベーション・センター(WIC)を予定。また、数年内に中国当局との歴史的な友好関係を武器に同国における投資拡大を検討するとしている。

■アイル <3854>  1,749円  +182 円 (+11.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位

アイル<3854>が5日ぶりに急反発し一時、前日比12.9%高の1769円に買われた。前週末5日の取引終了後、21年7月期連結業績予想について、売上高を123億5000万円から127億2300万円(前期比0.3%増)へ、営業利益を12億円から16億円(同5.9%減)へ、純利益を7億8400万円から10億4600万円(同12.0%減)へ上方修正し、あわせて12円を予定していた年間配当予想を15円に引き上げたことが好感されている。2度目の緊急事態宣言による業績への影響が想定を下回る見込みとなることに加えて、リモートワークやオンラインでの社内外会議を推進し業務効率化を図ることが可能となり、業績に貢献するとしている。なお、第2四半期累計(20年8月~21年1月)決算は、売上高65億9600万円(前年同期比5.2%減)、営業利益9億5400万円(同22.2%減)、純利益6億3500万円(同21.5%減)だった。

■国際石油開発帝石 <1605>  859円  +48 円 (+5.9%)  11:30現在

国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>が高い。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比2.26ドル高の1バレル=66.09ドルに上昇。特に、この日の時間外取引で一時67.86ドルと18年10月以来、2年5カ月ぶりの高値圏に値を上げている。米2月雇用統計が市場予想を上回り米景気回復に対する期待が強まった。また、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が7日、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの主要輸出施設などに向けてドローンやミサイルを発射した、と伝えられており中東情勢への懸念から原油価格が上昇している。

■三櫻工業 <6584>  1,055円  +53 円 (+5.3%)  11:30現在

三櫻工業<6584>が上昇加速、5日移動平均線を足場に一時72円高の1074円と値を飛ばした。自動車用チューブや配管部品を手掛け、独立系ながら商品シェアで群を抜いている。米中をはじめとする世界的な自動車販売需要の回復が同社の業績面に追い風となり、21年3月期第3四半期単独(20年10~12月)では営業利益段階で前年同期比2.7倍という高変化をみせ31億4300万円を稼ぎ出した。これにより4~9月期までの24億8000万円の赤字を払拭し更に6億6300万円を上乗せした。「同社株に対するマーケットの見方も変わっているが、株価面では既に22年3月期の業績V字回復を買う流れにある」(中堅証券アナリスト)状況だ。出資先企業による全固体電池分野への展開力も株高思惑を助長している。

■ニッタ <5186>  2,598円  +111 円 (+4.5%)  11:30現在

ニッタ<5186>が大幅高で4日続伸している。前週末5日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を45万株(発行済み株数の1.57%)、または16億円としており、取得期間は3月8日から5月31日まで。資本効率の向上や株主還元の強化を目的とした資本政策の遂行を可能とすることが目的という。

■野村ホールディングス <8604>  670円  +27 円 (+4.2%)  11:30現在

野村ホールディングス<8604>が大幅高。5%を超える上昇で680円近辺まで上値を伸ばし2月15日につけた昨年来高値662.2円を払拭、約3週間ぶりに新高値をつけた。同社株は前週から上値追い態勢を強めており、前週後半の全体相場の波乱局面でもプラス圏で着地する頑強ぶりをみせていた。米長期金利の動向は懸念されるなかも、マーケットを取り巻く流動性資金は潤沢で、証券セクターには追い風が意識されている。同社株はPERやPBRの割安さが着目されている。

■武田薬品工業 <4502>  3,914円  +156 円 (+4.2%)  11:30現在

武田薬品工業<4502>が買い人気を集め3日ぶり反発。前週後半は調整色をみせたものの3月に入ってからの上げ足の速さが際立っている。同社は前週末5日取引終了後、米モデルナの新型コロナウイルス感染症メッセンジャーRNAワクチンの輸入及び日本での製造販売承認を申請したことを発表、これが足もとの株価を刺激している。これが承認されれば、同社は2021年前半から5000万回接種分を国内で順次供給する予定にあり、新型コロナウイルス克服に向けた思惑が一段と膨らんでいる。

■ラクーンHD <3031>  1,895円  +75 円 (+4.1%)  11:30現在

ラクーンホールディングス<3031>が4日ぶりに急反発している。同社は5日、子会社のラクーンフィナンシャルが東京スター銀行(東京都港区)と顧客紹介で業務提携したと発表しており、これが材料視されているようだ。この提携で同社は、取引先の支払い遅延や倒産による売掛金の未回収を解決する「T&G売掛保証」と、業界初オンライン完結型の売掛保証「URIHO(ウリホ)」の2つのフィンテックサービスを東京スター銀行の顧客に提供。ラクーンフィナンシャルとしては、金融機関との業務提携は東京スター銀行で27行目になるという。

■日本製鉄 <5401>  1,767.5円  +66 円 (+3.9%)  11:30現在

日本製鉄<5401>がマドを開けて買われ、昨年1月20日の高値1747.5円を上回り、約1年2か月ぶりに昨年来高値を更新した。ここ世界的に新型コロナウイルス収束への期待を背景とした経済回復への思惑が高まりをみせている。特に米国ではバイデン政権下で1兆9000億ドル規模の大型追加経済対策が現実化の方向となり、景気を強く刺激するとの見方が強い。同社株をはじめ鉄鋼セクターはグローバル景気敏感株としての側面から買いを引き寄せている。

■三菱UFJ <8306>  583.7円  +18.7 円 (+3.3%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>など堅調な値運び。ここ日米株式市場ともに米10年債利回りの動向に振り回されているが、直近では好調な2月の米雇用統計発表などを背景に、1.6%台に再浮上するなどでハイテクセクターなどグロース株には向かい風が意識されている。一方、大手金融機関は運用利ザヤの拡大期待が収益にプラスメリットをもたらすとの見方で株価には追い風材料となっている。三菱UFJは配当利回りが4%を超えるなど、3月期末を前にインカムゲイン狙いの買いも誘導している。

■オンワード <8016>  293円  +8 円 (+2.8%)  11:30現在

オンワードホールディングス<8016>が4日続伸している。前週末5日の取引終了後、イタリア子会社が保有するブランド「ジル・サンダー」をイタリアのアパレル大手であるOTBに売却すると発表しており、これが好感されている。新型コロナウイルス感染症の影響で海外事業の経営環境が悪化するなか、不採算となっていた事業を整理し、成長分野に対する経営資源の集中を一段と進めるのが狙い。譲渡価額は非開示で、3月中に株式譲渡を実施する予定。なお、同件による影響は22年2月期に計上される。

■象印マホービン <7965>  1,799円  +35 円 (+2.0%)  11:30現在

象印マホービン<7965>が続伸している。同社は5日取引終了後に、中国の大手家電メーカーである広東格蘭仕集団と共同開発契約を締結したと発表。今後の展開が期待されているようだ。両社は取り扱う製品の重複が少なく、企画・開発・製造プロセスの得意領域も異なることから、製品の共同開発で相乗効果が生み出しやすく、付加価値の高い製品を効率的に開発・製造することが可能になるとの認識で一致。今回の契約に至ったとしている。

■三機工業 <1961>  1,401円  +16 円 (+1.2%)  11:30現在

三機工業<1961>の上値指向が強い。前週は日経平均が波乱展開となるなかも、わが道を行く展開で5日続伸と気を吐いたが、きょうも目先筋の利食いをこなしプラス圏で推移している。三井系の総合設備工事大手だが、21年3月期はコロナ禍で大幅減益予想も株価的には織り込み済み。産業空調分野で旺盛な5G関連や半導体向け需要が貢献する形で22年3月期は2ケタ増益で切り返す公算が大きい。PER、PBRなど株価指標面からも割高感に乏しく、昨年1月初旬につけた昨年来高値1563円奪回が視界に入っている。

■シップHD <3360>  6,070円  +60 円 (+1.0%)  11:30現在

シップヘルスケアホールディングス<3360>が続伸している。前週末5日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性向上を図ることが目的という。なお、効力発生日は4月1日。

■トヨタ自動車 <7203>  7,991円  +22 円 (+0.3%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>といった自動車株が高い。前週末5日のニューヨーク市場で為替相場は一時1ドル=108円60銭台と20年6月以来、1年9カ月ぶりの円安水準となった。週明け8日の東京市場でも108円30銭台で推移している。米長期金利の上昇による日米金利差の拡大観測により、足もとでは円安基調が強まってい

る。トヨタは21年3月期の想定為替レートを1ドル=105円に置くなど、大手自動車メーカーにとって足もとの円安は業績拡大要因に働くとの期待が出ている。

■イグニス <3689>  2,242円  +400 円 (+21.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

イグニス<3689>がストップ高買い気配。前週末5日の取引終了後、MBOの一環として、普通株式と新株予約権についてTOBを実施すると発表しており、普通株のTOB価格である3000円にサヤ寄せする格好となっている。銭(せん・こん)社長や代表取締役CTOの鈴木貴明氏、米投資ファンドのベインキャピタルが出資するi3(東京都千代田区)が同社の非公開化を目指して行うもので、買付予定数は876万1149株(下限・上限設定なし)、買付期間は3月8日から4月19日までとしている。TOB成立後、イグニスは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を3月5日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■丸順 <3422>  1,030円  +150 円 (+17.1%) ストップ高   11:30現在

丸順<3422>がストップ高に買われている。5日の取引終了後、東京証券取引所から3月12日付で、東証2部市場への新規上場を承認されたと発表しており、これが好感されている。同社は、主にホンダ<7267>向けに車体プレス部品などを一貫生産しており、21年3月期連結業績予想は売上高420億円(前期比13.5%減)、経常利益32億円(同15.9%減)を見込んでいる。

●ストップ高銘柄

ニレコ <6863>  1,013円  +150 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

日本銀行 <8301>  37,000円  -7,000 円 (-15.9%) ストップ安   11:30現在

など、1銘柄

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