話題株ピックアップ【夕刊】(1):アスクル、アウトソシン、日本ペHD
■瑞光 <6279> 1,126円 +91 円 (+8.8%) 本日終値
瑞光<6279>は急伸。16日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が220億円から230億円(前の期比16.7%減)へ、営業利益が14億5000万円から18億9000万円(同22.2%減)へ、純利益が10億3000万円から16億2000万円(同7.8%減)へ上振れて着地したようだと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響が営業活動に影響を及ぼしたものの、引き合い段階の案件と受注案件を堅実に対応したことで、売上高が計画を上振れたことが要因。また、生産コスト増の抑制と経費削減を継続して行ったことも寄与した。
■GCA <2174> 869円 +68 円 (+8.5%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
GCA<2174>が急伸。独立系のM&A助言会社だが、米国や欧州などクロスボーダー案件に強みを持ち、欧米で活発なM&A案件の獲得で実績を伸ばしているほか、国内でも事業承継ニーズの高まりを受けて需要開拓に注力している。16日取引終了後にこれまで非開示だった21年12月期業績予想を開示、営業利益は26億円と前期比48%の伸びを見込んでおり、これを評価する買いを呼び込んだ。
■アスクル <2678> 3,850円 +300 円 (+8.5%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
アスクル<2678>は大幅高。16日の取引終了後、21年5月期の連結業績予想について、売上高を4100億円から4160億円(前期比3.9%増)へ、営業利益を108億円から130億円(同47.4%増)へ、純利益を60億円から70億円(同23.8%増)へ上方修正し、あわせて19円としていた期末配当予想を25円に引き上げると発表したことが好感された。同日発表の第3四半期累計(20年5月21日~21年2月20日)決算で、上期に引き続きBtoB事業の売上高、売上総利益率並びに物流費比率が順調に推移していることに加えて、第4四半期も第3四半期までの収益性が維持される見通しであることが要因という。なお年間配当は44円となり、2期連続の増配となる予定だ。第3四半期累計決算は、売上高3130億300万円(前年同期比4.5%増)、営業利益102億8600万円(同62.3%増)、純利益61億5000万円(同49.4%増)だった。好調な感染対策商品に加え、オフィス用品需要が回復基調にあることが牽引し、第3四半期時点で営業過去最高益を更新した。また、5月20日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表。更に3月31日付で400万株(発行済み株数の7.2%)の自社株を消却すると発表しており、これらも好材料視された。
■セントケア <2374> 1,338円 +68 円 (+5.4%) 本日終値
セントケア・ホールディング<2374>の物色人気が際立っている。株価は7連騰と最高値街道を走っているが、きょうは一時7.3%高の1363円まで上昇する場面があった。7営業日で株価は40%も水準を切り上げている。訪問介護を主力とする介護サービス会社だが、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、3密を回避したいとのニーズから訪問介護の需要が旺盛となっている。同社は訪問介護を主力とする介護サービス会社でこの恩恵を享受する形となっている。21年3月期営業利益は前期比87%増の27億3900万円と急拡大を見込むが、22年3月期も訪問介護への需要が一段と伸びることが予想され、収益成長トレンドに変化はない。4月から介護報酬の基本料金が引き上げられる予定にあることもプラス材料となる。
■帝国ホテル <9708> 2,098円 +104 円 (+5.2%) 本日終値
帝国ホテル<9708>が大幅高で3日続伸。17日付の日本経済新聞朝刊で「帝国ホテルは16日、旗艦施設の帝国ホテル東京(東京・千代田)を建て替える方針を固めた」と報じられており、これが材料視された。報道によると、老朽化する施設を一新しブランド力を高める方針で、現在の場所に2036年度に完成する見通しだという。なお、同社は16日夜、報道について、帝国ホテル東京の建て替えの検討を行っているが、現時点で決定した事実はないとのコメントを発表している。
■ウエストHD <1407> 3,290円 +160 円 (+5.1%) 本日終値
ウエストホールディングス<1407>が続伸。1月にダブルトップで高値を形成してからは中期調整トレンドに入っていたが、ここにきて戻り足を強めてきた。地球温暖化防止の観点から世界的に「脱炭素」への取り組みが加速しているが、米国バイデン政権が再生可能エネルギーなど環境インフラへの投資姿勢を明示していることもあり、太陽光発電分野に展開する企業は折に触れマーケットの注目を浴びやすい。そのなか同社は再生可能エネルギーを主力事業とし、メガソーラー工事を全国展開しているが、足もとの業績も太陽光発電設備の再生ビジネスが好調で、会社側の想定を上回って推移している状況にあり見直し機運が台頭している。21年8月期営業利益は前期比13%増の81億3600万円を見込むが、市場では大幅な上振れが有力視されている。
■Dmミックス <7354> 3,500円 +145 円 (+4.3%) 本日終値
ダイレクトマーケティングミックス<7354>が大幅続伸。SMBC日興証券が16日付で投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を前回の3400円から4000円と引き上げたことが好感された。レポートでは、21年12月期会社計画は保守的とし、高い成長期待は変わらないと報告。成果を継続的に出す仕組みが組織として形成され高い成長を実現している点、アウトソーシング需要拡大やCOVID-19を機としたニューノーマル(非対面営業へのシフトなど)への転換による事業機会の拡大余地、を引き続き評価している。
■アウトソーシング <2427> 1,816円 +71 円 (+4.1%) 本日終値
アウトソーシング<2427>は5日続伸で昨年来高値を更新。SMBC日興証券が16日付で同社の投資判断「2(中立)」を据え置き、目標株価を前回の1500円から1880円に引き上げたことが材料視されたようだ。レポートでは、派遣スタッフ調達管理システム「CSM」の導入など、コロナ禍で生じたビジネスチャンスを着実に取り込んでいると評価。21年12月期の営業利益は270億円と会社計画251億円を上回ると予想している。
■日本ペHD <4612> 9,220円 +330 円 (+3.7%) 本日終値
日本ペイントホールディングス<4612>が大幅高で5連騰と一気に戻り足を強めてきた。同社は世界屈指の総合塗料メーカーで海外売上比率が高い。特に中国向けで実績があり、足もと中国経済の回復基調が鮮明となるなか株価も上値追い基調を強めている。そうしたなか前日に、マレーシアの接着剤会社の株式75%を今月末をメドに取得することを発表、これによる海外事業における業容拡大を見込んだ買いを呼び込む形となった。
■アイホン <6718> 1,880円 +66 円 (+3.6%) 本日終値
アイホン<6718>が3日続伸し昨年来高値を更新。16日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を444億円から458億円(前期比5.6%減)へ、営業利益を24億円から31億円(同9.4%増)へ、純利益を18億円から25億円(同5.5%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。国内の集合住宅のリニューアル市場や欧米市場での販売が想定よりも好調に推移したことが要因。また、全社を挙げて経費削減に努めていることも寄与する。
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