話題株ピックアップ【夕刊】(2):出前館、T-BASE、ソフトバンクG
■出前館 <2484> 2,337円 -219 円 (-8.6%) 本日終値
出前館<2484>が急反落。同社は26日取引終了後に、21年8月期第2四半期累計(20年9月~21年2月)の連結決算を発表。営業損益が83億8700万円の赤字(前年同期は9億8900万円の赤字)となったことがネガティブ視されたようだ。売上高は前年同期比2.7倍の104億6400万円となった。シェアリングデリバリーのエリア拡大を積極的に進めたことで、加盟店舗数やユーザー数が増加し、オーダー数が伸びたことが寄与した。半面、販管費や広告宣伝費、人件費、売上原価の増加が利益面に影響。また、事業環境の先行きなどを踏まえ、システムなど固定資産で10億8300万円の減損損失を計上したことで、最終損益は96億1000万円の赤字(前年同期は9億400万円の赤字)となった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■TOKYO BASE <3415> 689円 -63 円 (-8.4%) 本日終値 東証1部 下落率5位
TOKYO BASE<3415>が反落。前週末26日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が148億円から146億7300万円(前の期比3.8%減)へ、営業利益が3億円から1億9800万円(同84.7%減)へ、最終損益が8000万円の黒字から1億2200万円の赤字(前の期9億3300万円の黒字)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。国内実店舗の来店客数が想定以上に減少したことや在庫増加リスクを想定した仕入れの抑制などで売上高が計画を下回ったことが要因。また、出店戦略の見直しに伴い準都心立地店舗の退店などの減損損失を計上したことも響いた。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,080円 -158 円 (-1.7%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は朝高後、値を消す展開。前週末26日のNYダウが最高値を更新し、ナスダック指数も値を上げるなか、米ハイテク株との連動性が高い同社株もこの日の朝方、値を上げてスタートした。同社が投資する米シェアオフィス大手のウィワークが、特別買収目的会社(SPAC)を通じて21年後半にも米株式市場に上場すると発表したことも材料視された。ただ、ソフトバンクGの株価は買い一巡後、売りに押された。依然として、ハイテク株の先行きには不透明感が強く、この日のNYダウ先物が軟調に推移していることも警戒要因となった様子だ。
■山田コンサル <4792> 1,246円 +180 円 (+16.9%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
山田コンサルティンググループ<4792>が急騰。前週末26日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を139億5000万円から151億円(前期比11.2%増)へ、営業利益を14億円から21億円(同4.9%減)へ、純利益を7億円から11億7000万円(同5.1%減)へ上方修正したことが好感された。複数の大型案件の売り上げを実現できたことが要因としている。
■グラファイトデザイン <7847> 575円 +80 円 (+16.2%) ストップ高 本日終値
グラファイトデザイン<7847>はストップ高。前週末26日の取引終了後、集計中の21年2月期単独業績について、売上高が24億5000万円から26億400万円(前の期比2.4%増)へ、営業利益が1億3500万円から1億9800万円(同3.2倍)へ、純利益が6000万円から1億2600万円(同2.8倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。主力の自社ブランドシャフト(TourAD)21年モデルが前年モデルを上回る受注で推移したことに加えて、旧モデルを新カラーにリニューアルしたところ、大手クラブメーカーのメインカスタムシャフトに採用され、想定以上に出荷数が伸びたことが要因。また、販管費の削減効果や、期末に向け為替相場の変動があったことも寄与した。なお、業績見込みの修正にあわせて、従来15円を予定していた期末配当を20円(前期20円)に引き上げた。
■日本パレットプール <4690> 3,530円 +430 円 (+13.9%) 本日終値
日本パレットプール<4690>は急伸。前週末26日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ株式の流動性を高めることで、より投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることを目的としているという。
■両毛システムズ <9691> 2,113円 +203 円 (+10.6%) 本日終値
両毛システムズ<9691>が急伸。26日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を160億円から166億300万円(前期比4.8%増)へ、営業利益を7億5000万円から12億5000万円(同1.7%減)へ、純利益を5億600万円から7億4500万円(同13.6%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大により相当程度のマイナス影響を想定していたが、「GIGAスクール構想」関連が好調に推移する見通しにあるほか、民間市場のICT需要が回復傾向であることが売上高、利益を押し上げるという。また、生産性の向上などにより収益構造が改善したことも寄与する見通しだ。
■ホクシン <7897> 131円 +10 円 (+8.3%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
ホクシン<7897>が3連騰。前週末26日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、売上高を87億円から90億円(前期比14.6%減)へ、営業損益を4000万円の赤字から9000万円の黒字(同59.5%減)へ、純利益を1000万円から1億2000万円(同22.1%減)へ上方修正したことが好感された。下期以降販売が回復していることに加えて、製造経費の圧縮によるコストダウンやエネルギーコストの低減による売上総利益率の改善が要因。また、1月に受電電力低減に協力し4600万円の営業外収益が計上されたことも寄与する。同時に、未定としていた期末一括配当予想を1円50銭(前期2円)にすると発表した。
■サカイオーベックス <3408> 3,045円 +210 円 (+7.4%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
サカイオーベックス<3408>が急反発。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が26日の取引終了後、財務省に大量保有報告書を提出したことで、シティインデックスのサカイオーベ株式保有割合が6.20%と、新たに5%を超えたことが判明した。サカイオーベは25日の取引終了後、MBOの一環としてサカイ繊維(福井県福井市)が実施していたTOBが成立しなかったと発表していることもあり、この動きへの注目が高まっているようだ。なお、保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としており、報告義務発生日は3月19日。
株探ニュース