話題株ピックアップ【昼刊】:東芝、レーザーテク、郵船

注目
2021年4月7日 11時37分

■東芝 <6502>  4,530円  +700 円 (+18.3%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

東芝<6502>はストップ高カイ気配。7日付の日本経済新聞は「英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズなどが東芝に買収提案することが6日分かった」と報じた。株式を非公開化して経営判断を速めることを狙っており、当局を含め合意できればTOBに乗り出す。買収額は2兆円を超えるともみられている。CVCは買収額の目安として足もとの株価の3割程度のプレミアムを提示したもようだ、という。この報道を受け、東芝には買いが殺到している。

■古野電気 <6814>  1,182円  +70 円 (+6.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位

古野電気<6814>が4日続伸となり、1100円近辺で収れんする5日・25日移動平均線を足場に上放れる動きをみせている。同社は魚群探知機や船舶用電子機器メーカーとして世界的に抜群の商品競争力を誇るほか、無線技術を活用して医療機器や教育ICT分野などにも業容を広げている。21年2月期は業績が急回復しており、株主還元にも積極的な姿勢をみせている。6日取引終了後、前期年間配当を従来計画から20円増額修正し40円とすることを発表、これを受けて前日終値ベースで換算した配当利回りは3.6%に跳ね上がる。これを評価する形で買いを呼び込んでいる。

■レーザーテック <6920>  17,280円  +790 円 (+4.8%)  11:30現在

レーザーテック<6920>が一時800円高と値を飛ばし、連日の上場来高値更新と気を吐いている。前日の米国株市場では半導体関連株が軟調でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日ぶりに反落したほか、外国為替市場では足もと1ドル=110円を割り込む円高水準で推移するなど向かい風が意識されている。しかし、半導体マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占すると企業して、海外投資家資金の再流入が観測されている。きょう発表された3月上中旬の貿易統計では貿易収支が2635億円の黒字だったが、その牽引役となったのは自動車と半導体製造装置であり、そのなか半導体製造装置のグローバルニッチトップである同社の存在が改めて注目されている。

■新日本電工 <5563>  371円  +15 円 (+4.2%)  11:30現在

新日本電工<5563>の上値追いが鮮明だ。3月下旬を境に急速に上放れ、きょうまでの直近10営業日で下げた日はわずかに1日のみ、9勝1敗となっている。日本製鉄系の合金鉄大手で、水素吸蔵合金で実績が高く、世界的な電気自動車(EV)シフトを背景に2次電池材料や、脱炭素が世界的なテーマとなるなかで水素貯蔵システムなどへの展開に期待がかかっている。水素貯蔵システムについては燃料電池車普及のカギを握る水素ステーションのインフラ拡充と絡むだけに今後、一段と注目度が高まりそうだ。

■昭和電工 <4004>  3,395円  +70 円 (+2.1%)  11:30現在

昭和電工<4004>は4日続伸で連日の年初来高値更新と気を吐いている。時価は2019年5月以来約2年ぶりの高値圏を走る。20年12月期は営業損益が194億4900万円の赤字となったが、21年12月期は急回復が見込まれている。半導体市場の活況を受けて電子材料用ガスが伸びているほか、自動車販売の好調を背景とした部材需要の拡大が収益に貢献、45億円の黒字に転換する見通し。市場では「昨年の日立化成買収に伴う半導体関連の業容拡大効果が見込まれることが大きい」(中堅証券アナリスト)と評価する声がある。

■日本郵船 <9101>  3,905円  +70 円 (+1.8%)  11:30現在

日本郵船<9101>が高い。6日取引終了後、21年3月期の連結経常利益見通しを増額修正したことが好感されている。同利益は従来予想の1600億円が約2000億円(前の期比4.5倍)に見直された。旺盛な輸送需要の継続により、持ち分法適用会社「OCEAN NETWORK EXPRESS」の21年3月期業績は想定を上回る。また、航空運送事業や物流事業も堅調な市況が継続していることが業績の上振れ要因に働く見通しだ。この日は商船三井<9104>や川崎汽船<9107>も値を上げている。

■吉野家ホールディングス <9861>  2,245円  +28 円 (+1.3%)  11:30現在

吉野家ホールディングス<9861>は反発。6日取引終了後、21年2月期連結業績予想の赤字縮小を発表したことが好感された。売上高は1723億円から1703億4800万円(前の期比21.2%減)に見直したが、営業損益は87億円の赤字を53億3500万円の赤字(前の期は39億2600万円の黒字)、最終損益は90億円の赤字を75億300万円の赤字(同7億1300万円の黒字)に修正した。売上高は1月の緊急事態宣言による営業時間短縮の影響もあり、従来予想を下回る見通し。ただ、損益面では仕入れコスト低減を含む全社的なコストダウンの効果が表れたほか、原価ロスや労働時間などのコストコントロールが奏功し、下期の営業利益は黒字に転じたようだ。また、助成金収入を営業外収益に計上したことも業績の押し上げ要因に働いた。

■トヨタ自動車 <7203>  8,447円  +81 円 (+1.0%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株は反発し頑強な値動きを示している。前日に米10年債利回りが1.6%台半ばまで低下したことで、外国為替市場ではドルが売られる展開となり、足もと1ドル=109円70銭台と110円ラインを割り込んで推移している。これは為替感応度の高い自動車セクターにとって輸出採算悪化につながることで株価にはマイナスとなる。ただ一方では、中国での自動車販売需要の好調が伝わっており、トヨタ、ホンダともに3月の中国での新車販売台数が前年同月比で急増していることが、株価押し上げ材料となっている。

■住友金属鉱山 <5713>  4,921円  +43 円 (+0.9%)  11:30現在

住友金属鉱山<5713>は上値指向にある。一時132円高で5010円まで上値を伸ばし、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現で波動転換を示唆している。金市況が目先底入れの動きとなっており、前日のNY金先物価格は4日続伸と戻り歩調をみせている。これを背景に金市況と株価連動性の高い同社株に買いが流入している。

■マクドナルド <2702>  5,120円  +40 円 (+0.8%)  11:30現在

日本マクドナルドホールディングス<2702>は3日ぶりに反発している。6日の取引終了後、3月度の月次売上高を発表。既存店売上高は前年同月比7.5%増と9カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。既存店客数は0.8%増と20年2月以来のプラスとなった。安全で利便性の高い店舗でのアクション、ドライブスルー、デリバリー、デジタルの強化の継続などで、ベースセールスが上昇しているという。3月は期間限定商品として、春の風物詩「てりたま」シリーズを販売した。なお、全店売上高は同8.4%増だった。

■ディスコ <6146>  37,000円  +50 円 (+0.1%)  11:30現在

ディスコ<6146>は反発している。6日取引終了後に発表した21年3月期第4四半期(1~3月)の単体売上高(速報値)が前年同期比43.5%増の456億8300万円に拡大しており、これを好感する買いが入っている。21年3月期通期の個別売上高は1533億5700万円となり、計画の1452億円を5.6%上回った。また、同時に発表した1~3月期の個別出荷額は前年同期比44.7%増の462億6000万円だった。精密加工装置は5Gをはじめ、民生品や車載向けなど幅広い用途での需要が高まったことから、アジア向けを中心にダイサー、グラインダーの出荷が大幅に増加したほか、消耗品である精密加工ツールは、顧客の高い設備稼働率など背景に高水準の推移となった。

■高島屋 <8233>  1,166円  +1 円 (+0.1%)  11:30現在

高島屋<8233>が反発している。6日の取引終了後、21年2月期の連結経常損益を従来予想の195億円の赤字から136億円の赤字(前の期は232億円の黒字)に上方修正すると発表しており、これが好感されているようだ。営業収益は「緊急事態宣言」が1月に再発出されたことで計画をわずかに下回るものの、国内百貨店やグループ会社における販管費の削減が進んだことで採算が改善したことが上振れの要因となる。

■放電精密加工研究所 <6469>  855円  +105 円 (+14.0%)  11:30現在

放電精密加工研究所<6469>が続急騰し、連日で年初来高値を更新している。6日の取引終了後、22年2月期の連結最終損益は8億7600万円の黒字(前期は28億3200万円の赤字)になりそうだと発表。3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入っている。今期は放電加工・表面処理部門で航空機エンジン部品の生産が徐々に回復に向かうほか、産業用ガスタービン部品の受注が引き続き堅調な見通し。機械装置等部門では前期に納入予定だったデジタルサーボプレスなどの販売を計画する。また、前期に実施したコスト改革効果に加え、固定資産売却益約11億円を計上することも利益を押し上げる。併せて、年間配当は20円と2期ぶりに復配する方針を示した。同時に、24年2月期に売上高137億1900万円(21年2月期は109億2700万円)、営業損益7億6000万円の黒字(同5億5600万円の赤字)を目標とする中期経営計画も発表している。

■ユニフォームネクスト <3566>  2,039円  +159 円 (+8.5%)  11:30現在

ユニフォームネクスト<3566>が3日ぶりに大幅反発。6日の取引終了後に発表した3月度の月次業績速報で、売上高が前年同月比24.0%増の4億8600万円に伸び、今期に入り3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。全国的に気温が高い日が続いたことで、春夏物の作業服やポロシャツなどの販売が好調だった。また、医療制服や事務服においてもリピーターを中心に、期末にかけて販売が順調に進捗したという。

■北川精機 <6327>  949円  +72 円 (+8.2%)  11:30現在

北川精機<6327>は鮮烈な上値追いで注目を集めている。実質新年度入りとなった3月30日から急速に株価水準を切り上げ、きょうで7連騰となったが、上げ足も加速しており一時9.4%高の959円まで駆け上がる場面があった。プリント基板の真空プレス機のメーカーで世界的にも高い商品競争力を誇る。高速通信規格5G向け真空プレス機の需要開拓などに期待が高い。21年6月期営業利益は前期比4%増の5億円を計画するが、上期進捗率から上振れの可能性も意識されている。また、株式需給面ではモルガンスタンレーMUFGが4月6日付の大量保有報告で同社株の5.63%を保有したことを発表、これが株高を助長している。

●ストップ高銘柄

京極運輸商事 <9073>  739円  +100 円 (+15.7%) ストップ高   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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