話題株ピックアップ【夕刊】(3):アルプスアル、北川精機、三谷産業
■アルプスアルパイン <6770> 1,450円 -14 円 (-1.0%) 本日終値
アルプスアルパイン<6770>が続落。6日の取引終了後、21年3月期の連結最終損益を従来予想の30億円の黒字から45億円の赤字(前の期は40億900万円の赤字)に下方修正すると発表しており、これが嫌気された。過去に製造・販売した自動車用部品の一部の製品に関連し、得意先で同製品を組み込んだ自動車の品質不具合が発生した。これに伴う市場措置費用68億円を特別損失として計上することが響く。
■北川精機 <6327> 981円 +104 円 (+11.9%) 本日終値
北川精機<6327>は鮮烈な上値追いで注目を集めている。実質新年度入りとなった3月30日から急速に株価水準を切り上げ、きょうで7連騰となった。プリント基板の真空プレス機のメーカーで世界的にも高い商品競争力を誇る。高速通信規格5G向け真空プレス機の需要開拓などに期待が高い。21年6月期営業利益は前期比4%増の5億円を計画するが、上期進捗率から上振れの可能性も意識されている。また、株式需給面ではモルガンスタンレーMUFGが4月6日付の大量保有報告で同社株の5.63%を保有したことを発表、これが株高を助長している。
■三谷産業 <8285> 471円 +47 円 (+11.1%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
三谷産業<8285>は急伸。6日取引終了後、21年3月期連結利益予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は800億円(前の期比3.1%増)で据え置いたが、営業利益は20億円から25億円(同1.3%減)、純利益は14億円から22億円(同33.7%増)に見直した。情報システムでは、オリジナルソリューションである「POWER EGG」の販売が好調だったほか、文教機関向け案件や基幹システムの大型更新案件を獲得できた。樹脂エレクトロニクス関連事業は車載向け樹脂成形品の需要が想定よりも回復した。空調設備工事関連事業は、首都圏や北陸で大型新築工事が順調に進捗したほか、ベトナムにおける設計・積算業務の受託も好調だった。
■放電精密加工研究所 <6469> 827円 +77 円 (+10.3%) 本日終値
放電精密加工研究所<6469>が続急騰し、連日で年初来高値を更新した。6日の取引終了後、22年2月期の連結最終損益は8億7600万円の黒字(前期は28億3200万円の赤字)になりそうだと発表。3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入った。今期は放電加工・表面処理部門で航空機エンジン部品の生産が徐々に回復に向かうほか、産業用ガスタービン部品の受注が引き続き堅調な見通し。機械装置等部門では前期に納入予定だったデジタルサーボプレスなどの販売を計画する。また、前期に実施したコスト改革効果に加え、固定資産売却益約11億円を計上することも利益を押し上げる。併せて、年間配当は20円と2期ぶりに復配する方針を示した。同時に、24年2月期に売上高137億1900万円(21年2月期は109億2700万円)、営業損益7億6000万円の黒字(同5億5600万円の赤字)を目標とする中期経営計画も発表している。
■ユニフォームネクスト <3566> 2,064円 +184 円 (+9.8%) 本日終値
ユニフォームネクスト<3566>が3日ぶりに大幅反発。6日の取引終了後に発表した3月度の月次業績速報で、売上高が前年同月比24.0%増の4億8600万円に伸び、今期に入り3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。全国的に気温が高い日が続いたことで、春夏物の作業服やポロシャツなどの販売が好調だった。また、医療制服や事務服においてもリピーターを中心に、期末にかけて販売が順調に進捗したという。
■エノモト <6928> 2,309円 +194 円 (+9.2%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
エノモト<6928>が3日ぶり急反発、25日移動平均線をサポートラインとする上昇トレンドを継続中だ。半導体用リードフレームやコネクター部品のほか、精密金型に強みを有する。固体高分子形燃料電池用新型セパレータなど次世代電池材料分野での研究開発でも実績がある。21年3月期営業利益は従来予想の9億3000万円から15億円(前の期比11%増)に上方修正し2ケタ成長を確保。22年3月期も増収増益が有力視される。半導体関連は先駆した主力株の上値が重くなる一方、中小型株に物色が広がっており、業績面で裏付けのある同社株もその流れに乗っている。
■PSS <7707> 1,064円 +84 円 (+8.6%) 本日終値
プレシジョン・システム・サイエンス<7707>が急伸。きょうの午前11時ごろ、東洋紡<3101>と新型コロナウイルスに対する迅速プール検査法の開発・実用化に成功したと発表しており、これが材料視された。同社によると、これまでは検体の前処理に人手と時間を要し、またプール検体で陽性を検出した場合の再検作業などによって検体採取から結果報告までに約2日かかっていたという。今回、同社の全自動核酸抽出装置「magLEAD 12gC」と、東洋紡が販売する全自動遺伝子解析装置「GENECUBE」(モデルC)を連携し、最適化させたプログラムを開発することで、検体到着から結果報告までを最短約1時間で行うことができるとしている。
■アルインコ <5933> 1,055円 +66 円 (+6.7%) 本日終値
アルインコ<5933>が急反発。6日取引終了後、21年3月期連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は520億5000万円から533億4000万円(前の期比4.1%減)に修正したほか、営業利益は20億5000万円から25億3000万円(同24.2%減)、純利益は13億8000万円から16億円(同25.8%減)に見直した。新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響は当初想定より限定的だったほか、建設機材やレンタル関連事業、電子機器関連事業の業績回復が順調に推移した。また、次世代物流保管システム向けラック販売が高水準に推移したほか、住宅機器関連事業も「巣ごもり需要」で好調だった。
■東京ラヂエーター製造 <7235> 680円 +41 円 (+6.4%) 本日終値
東京ラヂエーター製造<7235>は3日ぶり急反発、目先調整を挟んだものの、3月下旬以降の異色の上げ足にマーケットの注目が集まっている。いすゞ自動車<7202>向けを主力とする熱交換器メーカーで、世界的な自動車販売好調を背景としたいすゞの業績急回復に合わせて収益環境の好転が見込まれている。21年3月期業績は営業損益が4億円の赤字見通しから1億円の黒字見通しに上方修正された。22年3月期はディーゼルエンジン用EGRクーラーの貢献もあり、市場では9~10億円程度まで急回復する可能性が指摘されている。トヨタといすゞの資本提携のインパクトも大きく、同社にはトヨタ絡みの特需が発生するとの思惑も追い風となる。PBRが0.4倍台と超割安圏にあり、600円から800円前後まで滞留出来高はほとんどなく株式需給面で真空地帯が広がっていることも投資資金の食指を動かしている。
■マクビープラ <7095> 7,530円 +280 円 (+3.9%) 本日終値
Macbee Planet<7095>が続伸し、連日で上場来高値を更新した。6日の取引終了後、株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」を運営する日本クラウドキャピタルと資本・業務提携したと発表しており、これが好感されたようだ。今回の提携により、IRのDX化を支援するマクビープラの「I-Robee」を「FUNDINNO」を利用する株式発行会社に提供し、IR担当者の負荷を軽減させるという。また、「FUNDOOR」との連携も視野に入れ、株式発行会社に対するサポートの幅を広げることでベンチャー企業の成長支援を行う方針だ。
●ストップ高銘柄
東芝 <6502> 4,530円 +700 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース