リソー教育---21年2月期減収なるも、期末配当金について直近予想からの増額を発表
リソー教育<4714>は7日、2021年2月期連結決算を発表した。売上高が前期比5.6%減の252.01億円、営業利益が同62.8%減の10.10億円、経常利益が同56.6%減の11.92億円、親会社株主に帰属する当期期利益が同71.6%減の5.55億円となった。
同社独自の感染防止策が評価され、新型コロナウイルスによる自粛の影響で減少した生徒数は、2020年8月末時点には前年同期を上回る生徒数まで回復し、その後も順調に生徒数を伸ばした。一方で、子会社のスクールTOMAS(学校内個別指導事業)で実施してきたオンライン英会話事業の実施方法を、完全外注化により、海外子会社の閉鎖費用を特別損失に計上している。当該事業の外注化により、来期以降はこれまで固定費だったものが変動費化し、来期のスクールTOMASの収益性向上につながるとしている。
TOMAS(トーマス)(学習塾事業部門)の売上高は前期比0.3%増の136.13億円となった。完全1対1の進学個別指導による高品質な教育サービスを提供している。当年度は、インターTOMAS桜新町校(東京都)を新規開校、TOMAS藤沢校(神奈川県)、TOMAS成増校(東京都)を移転リニューアルした。
名門会(家庭教師派遣教育事業部門)の売上高は前期比7.7%減の47.53億円となった。100%プロ社会人講師による教育指導サービスの提供に加え、全国区へ事業展開を図っているが、各校舎の休校等の影響を受けた。当年度においては、TOMEIKAI名古屋御器所校(愛知県)、TOMEIKAI四条烏丸校(京都府)を新規開校、名門会藤沢駅前校(神奈川県)を移転リニューアル、既存の対面授業に加え、オンライン授業を開始した。
伸芽会(幼児教育事業部門)の売上高は前期比0.9%増の48.43億円となった。名門幼稚園・名門小学校受験業界でトップクラスの合格実績を誇る既存事業「伸芽会」に加え、受験対応型の長時間英才託児事業「伸芽’Sクラブ(しんが~ずくらぶ)」の2つのブランドの充実を図った。当年度は、伸芽’Sクラブ学童藤沢校(神奈川県)を移転リニューアルした。
スクールTOMAS(学校内個別指導事業部門)の売上高は前期比10.3%減の13.44億円となった。学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の営業展開を推し進めているが、各学校の休校等の影響を受けた。
プラスワン教育(人格情操合宿教育事業部門)の売上高は前期比61.9%減の6.35億円となった。情操分野を育む多彩な体験学習サービスの提供を行っているが、自粛等の影響を受けた。当年度は、TOMASサッカースクール東陽町校(東京都)、TOMASサッカースクール立川校(東京都)、TOMAS体操スクール二子玉川校(東京都)を新規開校した。
2022年2月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比15.1%増の290.00億円、営業利益が同148.4%増の25.10億円、経常利益が同109.7%増の25.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同206.2%増の17.00億円を見込んでいる。
また、同日、2021年2月期の期末配当金について、直近の配当予想より1株当たり0.50~1.50円増額の9.50円とすることを発表した。
《ST》