話題株ピックアップ【昼刊】:わらべ日洋、東芝、安川電

注目
2021年4月12日 11時37分

■わらべ日洋 <2918>  1,879円  +190 円 (+11.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

わらべや日洋ホールディングス<2918>が急騰。同社は弁当や調理パンの製造を手掛けセブン‐イレブン向けを主力としているが、足もとの業績は好調に推移している。同社が前週末9日取引終了後に発表した22年2月期の業績予想は営業利益段階で前期比35%増の45億円と高水準の伸びを示す見通しで、これがサプライズとなって物色人気が集中した。前週末終値ベースでPERが10倍台、PBRが0.6倍台と株価指標面から非常に割安感が強いことも、買いの根拠となっている。

■ワキタ <8125>  1,115円  +75 円 (+7.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

ワキタ<8125>は4日続伸し、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後に、22年2月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比5.1%増の57億円としていることや、期末一括配当計画を前期比3円増配の33円としていることが好感されているようだ。売上高は同1.6%増の752億円を見込む。主力の建機事業では、災害の復旧・復興工事や国土強靱化などの公共事業予算執行を的確に捕捉するほか、グループ連携による相乗効果の発揮などにより、ビジネスチャンスの拡大を図る意向。また、商業事業や不動産事業でも安定的な収益確保を目指すとしている。なお、21年2月期通期の連結決算は、売上高が前の期比10.0%減の740億1500万円、営業利益が同7.9%減の54億2200万円となった。

■東芝 <6502>  4,555円  +290 円 (+6.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位

東芝<6502>が商いを伴い急反発。前週末の下げ分を取り返す形になっている。前週、同社に対し英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズが買収提案を示したことが明らかとなり、同社株は7日に値幅制限上限の700円高で買い物を残す集中人気となった経緯がある。ただ、買収の成否に不透明感も意識され、その後は気迷いムードも漂い週末は240円あまりの下げをみせていた。きょうは10日付の日本経済新聞が「政府系ファンドの産業革新投資機構や事業会社の傘下を想定し、1株5000円での買い取りを提案した」と報じ、これが同社株を改めて刺激する格好となっている。

■シンフォニア <6507>  1,427円  +86 円 (+6.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位

シンフォニア テクノロジー<6507>はマドを開け大幅高、5日・25日移動平均線が収れんする1300円台半ばでのもみ合いを一気に上放れてきた。半導体市場の拡大顕著でメモリーやロジックなどの供給不足が露呈するなか、半導体製造装置メーカーの株価が総じて強調展開をみせている。同社は半導体向け搬送装置などを展開し、この流れに乗る。また、世界的な脱炭素社会への取り組みが進むなか、今月はバイデン米大統領が主導する形で気候変動サミット開催が予定されるほか、今週16日には菅首相が訪米する見通し。そのなか同社は、ハイブリッド発電システムを手掛け、カーボンニュートラルに絡む銘柄としても視線を集めている。

■カーブスHD <7085>  1,033円  +21 円 (+2.1%)  11:30現在

カーブスホールディングス<7085>が続伸し年初来高値を更新している。前週末9日の取引終了後、21年8月期連結業績予想について、売上高を235億円から240億円(前期比4.3%減)へ、営業利益を10億円から13億円(同11.4%増)へ、純利益を6億1000万円から7億2000万円(同5.8%減)へ上方修正したことが好感されている。第1四半期(20年9月~11月)に実施した新規入会キャンペーン、休会復帰キャンペーンが奏功し、実質会員数が予想を上回っていることに加えて、緊急事態宣言下でも休業が発生をせず、また、休会からの復帰も想定以上に進んだことで加盟店への経営支援金の拠出が予想を下回ったことが要因。また、上期にマーケティング費用を抑制し広告宣伝費が想定を下回っていることも寄与する。なお、下期はマーケティングへの戦略的投資を積極的に行うことから、上期の上振れほどには利益は上振れしない見通しだ。同時に発表した第2四半期累計(20年9月~21年2月)決算は、売上高118億9100万円(前年同期比17.6%減)、営業利益8億7100万円(同70.8%減)、純利益3億4700万円(同83.1%減)となり、営業利益は従来予想の収支均衡から上振れて着地した。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,070円  +120 円 (+1.2%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立のなか売り買い交錯、売買代金は取引開始後数分で100億円を上回るなど、東証1部上場企業のなかで首位となっている。同社は米ハイテク企業への投資を積極化させており、ハイテク株比率が高いナスダック総合指数の動きと株価が連動しやすい。前週末の米国株市場では主要株指数が揃って上昇、NYダウが最高値街道を走る一方、遅れていたナスダック指数も戻り足を強め最高値まで200ポイント弱まで迫っている。これが、同社株には追い風として意識されている。一方、中国の規制当局がEC最大手アリババ集団に独禁法違反で日本円にして約3000億円の罰金処分を科すことを決定、これはネガティブ材料となりうる。また、全体市場は先物絡みで足もと不安定な動きとなっており、インデックス売買を通じて同社株も方向感が定まりにくくなっている。

■安川電機 <6506>  5,520円  -390 円 (-6.6%)  11:30現在  東証1部 下落率8位

安川電機<6506>は大幅安。前週末9日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想を発表し、売上高4300億円(前期比10.3%増)、営業利益420億円(同54.5%増)、純利益317億円(同67.5%増)を見込むとしたが、430億円強を見込んでいた市場予想を下回ったことから、失望売りが出ているようだ。なお、年間配当は前期比16円増の40円を予定している。5GやAIの普及に伴う通信・産業の高度化を背景に、グローバルでの半導体や電子部品関連の需要拡大が見込まれることや、世界的なEV化の加速をはじめとする自動車関連需要の持ち直しなどにより、主力事業であるACサーボやロボットを中心に回復基調が鮮明化する見通し。21年2月期決算は、売上高3897億1200万円(前の期比5.2%減)、営業利益271億8000万円(同12.3%増)、純利益189億2700万円(同21.5%増)だった。あわせて、19年6月に発表した22年2月期を最終年度とする中期経営計画の見直しを発表した。従来は、22年2月期に売上高5400億円、営業利益700億円を目標としていたが、計画を1年延長して23年2月期に売上高4700億円、営業利益610億円を目指すとした。

■参天製薬 <4536>  1,421円  -89 円 (-5.9%)  11:30現在  東証1部 下落率9位

参天製薬<4536>が大幅続落している。前週末9日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、営業利益が350億円から145億円(前の期比56.8%減)へ、純利益が230億円から70億円(同67.8%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気されている。日本でアレジオンLXなどの主力製品が順調に推移したことに加え、中国で私立病院などを中心に順調に推移したことから、売上高は2350億円から2490億円(同3.1%増)へ上振れた。ただ、低侵襲手術用デバイスであるDE-128の米国における承認時期の遅延を前提に資産価値の見直しを行った結果、減損損失を計上したことが利益を下振れさせたとしている。

■イオン <8267>  3,054円  -158 円 (-4.9%)  11:30現在

イオン<8267>が急反落。9日取引終了後に発表された21年2月期決算で連結純損益が710億2400万円の赤字(前の期は268億3800万円の黒字)と2009年2月期以来、12年ぶりに最終赤字に転落したことが嫌気された。コロナ禍の影響で店舗の収益性悪化を背景に固定資産の減損損失を計上したことも響く。22年2月期の同損益は200億~300億円の黒字を見込んでいる。

■竹内製作所 <6432>  2,898円  -47 円 (-1.6%)  11:30現在

竹内製作所<6432>が3日続落となっている。同社は9日取引終了後に、22年2月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比8.4%減の121億円としていることがネガティブ視されているようだ。製品需要の回復を見込み売上高は同9.8%増の1233億円を予想しているが、鋼材を主とした原材料コストの上昇や欧米向け海上運賃の急騰による運搬費の大幅増が利益面に影響するとみている。なお、21年2月期通期の連結決算は売上高が前の期比3.2%減の1122億5400万円、営業利益が同4.4%増の132億700万円となった。

■レーザーテック <6920>  17,960円  -280 円 (-1.5%)  11:30現在

レーザーテック<6920>は4日ぶりに反落。1万8000円台を割り込んで推移している。前週は、週間ベースで約2200円の上昇と東証1部企業の中でも群を抜くパフォーマンスをみせた。目先はその反動も意識されるところで、前週末の米国株市場で半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が小幅反落していることも上値の重石となっている。しかし、世界的な半導体需給の逼迫を背景に半導体設備投資需要は旺盛であり、同社が手掛けるマスクブランクス検査装置の受注拡大期待が株価を支えている。前週は機関投資家とみられる大口資金の攻勢で、同社株争奪合戦の様相を呈したが、今後も押し目ではファンド系資金の買い増しなど実需買いの動きが予想される。

■エッチ・ケー・エス <7219>  2,200円  +400 円 (+22.2%) ストップ高買い気配   11:30現在

エッチ・ケー・エス<7219>がストップ高の2200円水準でカイ気配となっている。前週末9日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を74億円から78億2800万円(前期比8.3%増)へ、営業利益を2億円から2億7600万円(同2.8倍)へ、純利益を1億6000万円から2億3800万円(同60.3%増)へ上方修正したことが好感されている。自動車のアフターパーツの売上高が新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復に向かい、国内外とも想定を上回っていることが要因。また、旅費交通費やイベント開催などの広告宣伝費の減少で販管費が想定を下回っていることも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(20年9月~21年2月)決算は、売上高37億4500万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1億2800万円(前年同期100万円の赤字)、純利益1億1800万円(同3.3倍)だった。

■T・SCAT <3974>  1,570円  +217 円 (+16.0%)  11:30現在

ティビィシィ・スキヤツト<3974>が急騰している。前週末9日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を3株に株式分割を実施し、また、これに伴い従来20円を予定していた21年10月期の期末一括配当予想を7円とし、実質増額修正と発表したことが好感されている。同時に、株主優待制度について、従来は毎年10月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対してクオカード1000円分を贈呈していたが、21年10月末時点の株主からは100株以上300株未満でクオカード500円分、300株以上3万株未満で同1000円分、3万株以上で美容商材3000円~5000円相当を贈呈する予定としており、実質的に拡充するとしたことも好材料視されている。

■PALTEK <7587>  680円  +86 円 (+14.5%)  11:30現在

PALTEK<7587>が急騰。レスターホールディングス<3156>が前週末9日の取引終了後、同社の完全子会社化を目的に1株680円でTOBを実施し、あわせて資本・業務提携契約を締結すると発表しており、TOB価格の680円にサヤ寄せする格好となっている。現在は一方でしか取り扱いのない商材が両社で取り扱えることによる商材の拡充や、民生機器や産業機器向けの異なった製品設計開発に関わる技術を生かした提案力の強化などのシナジー創出により、エレクトロニクス商社業界で地位向上を図るのが狙い。買付予定数は1095万4016株(下限729万3700株、上限設定なし)で、買付期間は4月12日から5月27日まで。TOB成立後、PALTEKは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、PALTEK株式を4月9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。また、PALTEKは同時に、第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、売上高を138億円から150億円(前年同期比5.5%減)へ、営業利益を8000万円から2億5000万円(同11.1%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想とした。パソコンやファクトリーオートメーション向けなどに、メモリやアナログICの販売が想定よりも堅調に推移する見通しであることが要因。また、第1四半期にドル円相場が急速に円安基調で進行したことにより、仕入値引ドル建債権の評価額の増加を含む為替レート変動によるプラス影響が9300万円発生したという。なお、21年12月期通期業績予想は、第1四半期の為替レート変動によるプラス影響を考慮し、営業利益のみ4億円から4億8500万円(前期比2.8倍)に上方修正した。

●ストップ高銘柄

エッチ・ケー・エス <7219>  2,200円  +400 円 (+22.2%) ストップ高買い気配

以上、1銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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