前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年4月16日 5時30分

■環境管理 <4657>  856円 (+150円、+21.3%) ストップ高

環境管理センター <4657> [JQ]とイメージ ワン <2667> [JQ]が連日ストップ高。東京電力福島第一原子力発電所にたまる100万トン以上の汚染水処理を巡る問題では社会的な関心も高く、両銘柄ともその関連株として物色人気が加速している。イメージワンは放射能除染や土壌・水浄化に関する技術開発を行う創イノベーション(東京都千代田区)との連携で、「ALPS処理水に含まれるトリチウムの分離技術」の共同実証試験を進めている。また、環境管理は福島第一原子力発電所事故を契機に放射能測定業務に積極展開しており、投資資金の攻勢を誘発し、両銘柄とも需給相場の様相を呈している。

■ウォンテッド <3991>  2,393円 (+400円、+20.1%) ストップ高

ウォンテッドリー <3991> [東証M]がストップ高、年初来高値を更新した。14日の取引終了後、21年8月期連結業績予想について、売上高が27億9000万~31億円から33億8000万円(前期比9.2%増)へ、営業利益が3000万~2億5000万円から8000万~2億5000万円(同82.0%~43.6%減)へ、純利益が600万~1億円から2500万~1億円(同89.3%~57.1%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大による悪影響が想定より限定的となっているほか、求人情報サービスなどのビジネスSNS「Wantedly」事業の売り上げも堅調に推移していることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年9月-21年2月)決算は、売上高16億3500万円(前年同期比1.9%増)、営業利益4億1800万円(同2.2倍)、純利益2億5500万円(同2.6倍)だった。第2四半期累計の営業利益は既に通期計画を大きく上回ったことから、通期業績の増額修正に対する期待も広がった。

■HyAS&C <6192>  185円 (+30円、+19.4%) 一時ストップ高

ハイアス・アンド・カンパニー <6192> [東証M]が3日続急騰。同社は中小工務店などを対象とした経営コンサル業務や支援ソフトを提供している。14日取引終了後、情報サイトを運営するくふうカンパニー <4399> [東証M]と資本・業務提携することを発表、これが株価を押し上げる形となった。くふうは1株138円でTOBを実施し、同社の連結子会社化を目指す。また、くふうを引受先とする1375万1600株の第三者割当増資を実施する。なお、くふうも大幅高に買われた。

■ミナトHD <6862>  506円 (+80円、+18.8%) ストップ高

ミナトホールディングス <6862> [JQ]がストップ高。同社は産業用メモリーやATM用タッチパネルなどの電子機器、プログラムデータの移植装置などを展開する。買収や提携戦略にも積極的で業容拡大を図っている。14日取引終了後、日本サムスン、トーメンデバイス <2737> と共同で、国内大手メーカー向け製品に搭載されるデバイスの供給プロジェクトを本格稼働したことを発表、これがポジティブサプライズとなり、投資マネーが一気に流入する形となった。

■関通 <9326>  3,270円 (+502円、+18.1%) ストップ高

関通 <9326> [東証M]がストップ高。eコマースや通販中心に物流の代行・支援ビジネスを手掛けており、コロナ禍で喚起された巣ごもり消費を取り込み業績が急拡大している。同社が14日取引終了後に発表した21年2月期決算は営業利益が前の期比44%増の4億1800万円と大幅な伸びを示し過去最高を大幅に更新した。また、22年2月期についても前期比60%増の6億7000万円を予想しており、これが株価を強烈に刺激する格好となった。

■セキド <9878>  1,752円 (+268円、+18.1%) 一時ストップ高

セキド <9878> [東証2]が6日続急騰。14日の取引終了後、集計中の21年3月期単独業績について、売上高が67億4000万円から67億7000万円(前の期比2.3%増)へ、営業利益が5700万円から1億7000万円(前の期3億7900万円の赤字)へ、最終利益が800万円から1億600万円(同5億7800万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。店舗で固定客への高単価商品の販売を強化したことに加えて、美容部門で昨年11月から韓国コスメの人気ブランド「MEDIHEAL(メディヒール)」の日本総代理店となり新商品を投入したことで売り上げが伸長した。外商部門での新型コロナウイルス関連の特需も寄与した。また、新聞折り込みチラシやダイレクトメールなどの紙媒体による販促費を削減したほか、人件費の合理化に努めたことも寄与した。

■JMACS <5817>  569円 (+80円、+16.4%) ストップ高

JMACS <5817> [東証2]がストップ高。通信用や制御用電線を主力とする電線メーカーで、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で足もとの業績は低迷しているものの、22年2月期の業績回復に期待が高まっている。同社は14日取引終了後に発表した22年2月期営業損益予想は海外事業の採算改善などを背景に3億300万円の黒字を予想しており、前期の1200万円の赤字から急回復を見込む。この3億300万円という水準は07年2月期以来の利益水準でサプライズとなった。

■RPA <6572>  768円 (+99円、+14.8%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率トップ。RPAホールディングス <6572> が出来高を一気に膨らませ急反騰。事務作業代行ソフトウェアを提供するロボットアウトソーシング事業及びアフィリエイトサービスを展開するが、足もとの業績は急速に改善途上にある。同社が14日取引終了後に発表した21年2月期決算は営業利益が前の期比13%増の5億3200万円と2ケタ伸長を確保、更に22年2月期予想については前期比37%増の7億3000万円を見込んでおり、これを評価する形で投資資金が流入した。

■ジャパンエン <6016>  1,250円 (+153円、+14.0%)

ジャパンエンジンコーポレーション <6016> [東証2]が急反騰し、年初来高値を更新した。同社は14日、UEエンジンのライセンシーである中国の浙江洋普重機が船舶用エンジンを連続受注したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。受注したのは、中国内航ばら積船向けの6UEC33LSH-C2型機関初号機と、中国内航ケミカルタンカー向け6UEC42LSH-Eco-D3型機関。中国では内航船のリプレース需要が旺盛で、同社は豊富なUE小型機関のラインアップをテコに更なるシェア拡大を目指すとしている。

■ベイカレント <6532>  28,360円 (+3,350円、+13.4%)

東証1部の上昇率3位。ベイカレント・コンサルティング <6532> が3日ぶり急反騰。14日の取引終了後に発表した22年2月期単独業績予想で、売上高510億円(前期比19.0%増)、営業利益160億円(同18.1%増)、純利益115億円(同14.8%増)を見込み、年間配当は前期比20円増の190円を予定していることが好感された。強みである企画力・実行力をベースとした コンサルティングとデジタルの融合による高付加価値サービスを幅広い業種に対して提供することで更なる成長を目指す。また、引き続き積極的に人材を採用することで高稼働率を維持するとしている。なお、21年2月期決算は、売上高428億7300万円(前の期比30.0%増)、営業利益135億5100万円(同68.6%増)、純利益100億1400万円(同69.4%増)だった。同時に、上限を4万株(発行済み株数の0.26%)、または12億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。

■プリントN <7805>  594円 (+67円、+12.7%) 一時ストップ高

プリントネット <7805> [JQ]が続急騰。14日の取引終了後、3月度の月次売上高を発表し、前年同月比10.2%増と13ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響のため落ち込んでいた印刷需要が、回復に向かっているもよう。なお、3月度の売上高8億7600万円は、月次売上額として創業以来の最高額となった。同時に、上限を20万株(発行済み株数の3.92%)、または1億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は21年4月15日から22年4月14日までで、将来の機動的な資本政策を可能とするためとしている。

■ラクトJ <3139>  2,942円 (+260円、+9.7%)

東証1部の上昇率5位。ラクト・ジャパン <3139> が3日ぶり急反発。14日の取引終了後に発表した第1四半期(20年12月-21年2月)連結決算が、売上高239億9400万円(前年同期比15.0%減)、営業利益8億1300万円(同6.4%増)、純利益5億2700万円(同3.4%減)と営業増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大による乳原料に対する需要減の影響は大きく、売上高は減収となったものの、販管費などの経費削減効果により、営業利益は増益を確保した。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高1150億円(前期比3.8%増)、純利益18億5000万円(同10.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■さいか屋 <8254>  360円 (+28円、+8.4%)

さいか屋 <8254> [東証2]が3日ぶりに急反発。同社は14日取引終了後に、22年2月期通期の連結業績予想を公表。営業損益を1000万円の黒字(前期は6億3900万円の赤字)と見込んでいることが好感されたようだ。売上高予想は前期並みの150億円。マルチペイメントの導入などデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みをはじめ、購買力強化による利益率の改善、基幹店舗である藤沢店への経営資源の集中・強化、EC部門の拡大などを行うとしている。

■コメダ <3543>  2,083円 (+121円、+6.2%)

コメダホールディングス <3543> が急反発。14日の取引終了後に発表した22年2月期の連結業績予想で、売上高329億円(前期比14.2%増)、営業利益72億5000万円(同31.6%増)、純利益48億5000万円(同35.1%増)と大幅増益を見込み、年間配当を前期比12円増の51円を予定していることが好感された。引き続き東日本エリア及び西日本エリアを中心に出店し、26年2月期に1200店舗(21年2月期末914店舗)達成を目指して出店の拡大を図る方針。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ前期の反動もあり、大幅増益を見込むようだ。なお、21年2月期決算は、売上高288億3600万円(前の期比7.6%減)、営業利益55億1100万円(同30.0%減)、純利益35億9000万円(同33.2%減)だった。同時に、上限と5万株(発行済み株数の0.11%)、または1億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は4月15日から5月31日まで。

■サイゼリヤ <7581>  2,366円 (+137円、+6.2%)

サイゼリヤ <7581> が4日ぶり急反発。14日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、営業損益を10億円の赤字から7億円の赤字(前期38億1500万円の赤字)へ、最終損益を36億円の赤字から10億円の黒字(同34億5000万円の赤字)へ上方修正し、一転最終黒字としたことが好感された。売上高は1350億円から1325億円(前期比4.5%増)へ下方修正したものの、全社で取り組んでいる業務生産性の向上や経費コントロールの徹底による効果が出ていることに加えて、国内やアジア各国での新型コロナウイルス感染症に対する政府支援金が寄与する。また、店舗にかかる減損損失の計上も想定より減少することもプラスに働く見通しだ。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年9月-21年2月)決算は、売上高628億6900万円(前年同期比18.3%減)、営業損益7億8200万円の赤字(前年同期37億8300万円の黒字)、最終損益5億6500万円の赤字(同22億4100万円の黒字)だった。

■Rフィールド <2910>  1,728円 (+92円、+5.6%)

ロック・フィールド <2910> が3日ぶり急反発。14日の取引終了後、21年4月期の連結業績予想について、営業利益を6億1300万円から11億円(前期比2.3倍)へ、純利益を5億4000万円から11億3900万円(同5.9倍)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大防止による店舗の営業時間短縮やテレワークの浸透などの影響により、主に都心・駅を中心に来店客数が減少したことから、売上高は439億7400万円から438億7900万円(同7.9%減)へ下方修正した。ただ、商品アイテム数の集約や店舗での廃棄ロス削減など、社内サプライチェーンを通じた生産性向上に取り組んだことに加えてコスト削減効果もあり、利益は従来予想を上回る見通しだ。

■プレナス <9945>  1,946円 (+102円、+5.5%)

プレナス <9945> が3日ぶり急反発。持ち帰り弁当大手で「ほっともっと」を全国展開するほか、定食屋「やよい軒」も展開している。14日取引終了後、21年2月期の決算を発表、売上高は減収ながら営業利益は前の期比2.6倍の9億200万円と大幅な伸びを達成した。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、外食産業は総じて厳しい収益環境を強いられているが、持ち帰り弁当は既存店売り上げが伸びている。直営店退店の影響で売上高は減少したものの、商材の粗利改善などもあり利益は拡大した。また、22年2月期については営業利益が前期比6倍の54億円と一段と急拡大を見込んでおり、年間配当も60円(前期は30円)を計画していることで、これを手掛かりに投資資金が集結した。

■FDK <6955>  1,437円 (+74円、+5.4%)

FDK <6955> [東証2]が4日ぶり急反発。14日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が590億円から610億円(前の期比1.8%減)へ、営業利益が13億円から17億円(同2.0倍)へ、純利益が15億円から19億円(前の期23億4000万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。モビリティー用途向け各種モジュールや国内外のセキュリティー・スマートメーター用途向けリチウム電池などの売り上げが想定を上回ったとしている。

■ノーリツ鋼機 <7744>  2,775円 (+97円、+3.6%)

ノーリツ鋼機 <7744> が大幅反発。14日の取引終了後、イヤホンやヘッドホンを手掛ける米JLabオーディオ社の全株式を5月10日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視された。JLab社はその独自性と商品ラインナップにより、高い成長を継続しており、グループに加えることでアジアパシフィック地域やヨーロッパなどへの展開を推進し、更なる成長を共に目指すのが狙い。取得価額は350億円。なお、21年12月期業績への影響は、詳細が確定次第、公表するとしている。

■INPEX <1605>  754円 (+24円、+3.3%)

INPEX <1605> や石油資源開発 <1662> が買われた。14日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比2.97ドル高の1バレル=63.15ドルと上昇した。米エネルギー情報局(EIA)の月報で世界の石油製品の需要が拡大する見通しが示されたことを好感する買いが先行した。新型コロナウイルスワクチンの接種拡大で原油需要が回復することが見込まれている。これを受け、15日はINPEXなどに買いが流入した。

■シミックHD <2309>  1,616円 (+47円、+3.0%)

シミックホールディングス <2309> が上伸。同社は15日、ソフトバンク <9434> やトヨタ自動車 <7203> などが出資するモネ・テクノロジーズと共同で、医療・ヘルスケア領域で新たなMaaS事業創出を目指す企業への支援を目的とした事業開発プログラム「MONET LABO(モネラボ)『医療』」を6月から運営開始すると発表しており、これが好感されたようだ。モネラボ「医療」は、モネが立ち上げた「MONETコンソーシアム」の加盟企業を対象とした会員制プログラムであるモネラボのなかで、医療MaaSの事業開発に特化したもの。同社では、今後5月に同プログラムの創設イベントを開催し、その後参加企業の受け付けを開始する予定としている。

■ダイト <4577>  3,710円 (+100円、+2.8%)

ダイト <4577> が5日続伸。14日の取引終了後、21年5月期の連結業績について、売上高を475億円から489億円(前期比8.7%増)へ、営業利益を49億5000万円から59億円(同10.1%増)へ、純利益を34億円から40億円(同1.4%増)へ上方修正したことが好感された。政府のジェネリック医薬品 使用促進策などの影響により、ジェネリック医薬品向け原薬の販売が順調に推移したことや、自社開発ジェネリック医薬品の20年新規収載品を中心とする品目の販売が順調に推移したことが要因という。また、開発費や減価償却費の減少なども寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年6月-21年2月)決算は、売上高378億3500万円(前年同期比10.1%増)、営業利益53億3600万円(同16.4%増)、純利益36億9900万円(同14.2%増)だった。

■三菱UFJ <8306>  591.6円 (+7.8円、+1.3%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> などメガバンクが堅調な値動きとなった。前日14日の米国株市場ではゴールドマン・サックスが好決算発表を受け買いを集める形となり、NYダウ上昇に貢献した。大手金融株はシティグループやバンカメなども高く、アルケゴス・キャピタルによる損失に絡む懸念は総じて後退している。前々日に急低下した米10年債利回りも強含む展開となったことで、東京市場でも米国事業を展開するメガバンクを買い戻す動きが顕在化した。

※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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