話題株ピックアップ【夕刊】(1):シグマクシス、エレマテック、ネクストーン
■シグマクシス <6088> 2,108円 +209 円 (+11.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
シグマクシス<6088>は続急騰、1800円台を軸としたもみ合いを一気に上放れる動きをみせている。同社は戦略立案から開発、実行までワンストップで対応できる強みを持つ経営コンサルティング会社で、人工知能(AI)やRPAなどを活用した案件にも強みを発揮する。22日取引終了後に発表した22年3月期業績予想は、売上高が前期比14%増の160億円、営業利益が同43%増の25億円と急回復を見込んでいる。年間配当についても前期実績比2円増配となる24円を計画している。更に同日、伊藤忠商事<8001> と資本・業務提携を発表。伊藤忠を引受先とする205万株の第三者割当増資を実施する(発行価格1735円)ことも発表、これを材料に株価は大きく水準を切り上げる格好となった。
■エレマテック <2715> 1,178円 +113 円 (+10.6%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
エレマテック<2715>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は22日取引終了後に、21年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比14.6%増の54億6300万円(従来予想は44億円)で着地した。国内でドライブレコーダーなどアフターマーケット向け製品の販売が伸びたほか、中国でゲーム機向け各種関連部材の売り上げが増加したことなどが寄与した。また、期末配当を従来計画比4円増額の23円とすることも発表。これにより、中間配13円とあわせた年間配当は36円(前の期は32円)となる。あわせて公表した22年3月期通期の連結営業利益予想は前期比19.0%増の65億円。自動車向け各種関連部材の販売活動や、完成品(ODM)ビジネスの強化に一層注力するという。年間配当は前期比7円増配の43円を計画している。
■ミズノ <8022> 2,279円 +147 円 (+6.9%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
ミズノ<8022>が大幅続伸。22日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、営業利益が15億円から34億円(前の期比45.7%減)へ、純利益が15億円から39億円(同15.7%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高は1500億円(同11.6%減)の予想通りに推移したものの、在庫コントロールが期末まで順調に進捗したことや、高粗利品の構成比率が高まったこと、更に組織のフラット化などによる経費管理を強化したことなどが寄与し利益は計画を上回った。
■NSユナイテッド海運 <9110> 2,097円 +110 円 (+5.5%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
NSユナイテッド海運<9110>が2000円台を回復したほか、明治海運<9115>も一時5%超の上昇で480円台に歩を進めた。ここにきて、世界的な景気回復期待を背景にばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数が騰勢を加速、直近では21日に238ポイントの急騰で2710まで水準を切り上げ2009年以来約12年ぶりの高値水準となっている。これを背景に同指数に連動する形で海運株が物色人気化している。
■シンフォニア <6507> 1,519円 +79 円 (+5.5%) 本日終値
シンフォニア テクノロジー<6507>が後場一段高。午後1時40分ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が800億円から873億円(前の期比2.7%減)へ、営業利益が29億円から48億円(同56.5%増)へ、純利益が22億円から36億円(同2.1倍)へ上振れ、減益予想から一転して営業増益で着地したようだと発表しており、これが好感された。コロナウイルス感染拡大の影響によるリスクが想定を下回り売上高が増加したことに加えて、販管費の削減に努めたことが寄与した。なお、業績上振れに伴い20円を予定していた期末一括配当を35円にするとあわせて発表した。
■NexTone <7094> 3,260円 +160 円 (+5.2%) 本日終値
NexTone<7094>が大幅続伸。同社は22日、4月1日現在の著作権管理楽曲数を公表。新規に著作権管理を委託された楽曲数は22万2049曲(前年の4月1日時点は17万1551曲)となり、順調に拡大していることが好感されたようだ。新譜の委託が4万9496曲となったほか、旧譜の管理移管は1699曲(新規移管による純増1002曲、委託範囲拡大697曲)に増加。4月1日から管理開始となる海外著作権使用料徴収・分配の対象は2万2891曲となる。また、音楽配信プラットフォームに向けた音楽・映像コンテンツのディストリビューション業務の取り扱い原盤数は、77万8681曲(前年の4月1日時点62万6459曲)となっている。
■ワタミ <7522> 946円 +24 円 (+2.6%) 本日終値
ワタミ<7522>が続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「日本政策投資銀行から資金繰り支援を受ける方針だ」と報じられており、財務基盤の改善につながるとの見方から買われたようだ。記事によると、5月中旬にも通常のローンより返済順位が低く、資本性がある劣後ローンを中心に100億円程度調達するという。政投銀は資本金10億円以上の飲食・宿泊の大企業を対象とした支援策を3月末に始めたが、記事通りならばワタミが初となるもようだ。
■大豊建設 <1822> 4,080円 +100 円 (+2.5%) 本日終値
大豊建設<1822>が続伸。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が22日の取引終了後、財務省に変更報告書を提出したことで、シティインデックスの大豊建株式保有割合が29.01%から30.08%に上昇したことが判明。需給思惑から買いが入ったようだ。なお、保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと。報告義務発生日は4月15日。
■バリュエンス <9270> 2,771円 +51 円 (+1.9%) 本日終値
バリュエンスホールディングス<9270>がしっかり。午前10時ごろ、グループ企業のバリュエンスインターナショナルリミテッド(香港)が、ブランド買い取り「なんぼや」の韓国1号店をオープンしたと発表しており、これが好感された。バリュエンスインターナショナルでは、20年から現地パートナー企業との協業により海外出店を推し進めており、パートナー企業による出店国は21年4月時点でインドネシア3店舗、マレーシア、フィリピン、タイへ各1店舗と計4カ国6店舗にのぼる。今回、1号店の出店が決定した韓国では、ソウル特別市の中心にある龍山(ヨンサン)区で展開。まずは近隣の富裕層やビジネスマンをターゲットに事業を展開し、1号店を軌道に乗せることでソウル市内での2号店の出店も検討するとしている。
■タキロンシーアイ <4215> 715円 +12 円 (+1.7%) 本日終値
タキロンシーアイ<4215>が後場プラスに転じた。午後2時ごろ、集計中の21年3月期の連結業績について、売上高が1320億円から1340億円(前の期比3.9%減)へ、営業利益が70億円から85億円(同15.3%増)へ、純利益が40億円から53億円(同59.5%減)へ上振れ、減益予想から一転して営業増益で着地したようだと発表しており、これが好感された。半導体需要が好調に推移したほか、原価低減や各種固定費削減に継続的に取り組んだことが寄与した。また、業績の上振れに伴い、10円を予定していた期末配当を12円にするとあわせて発表した。年間配当は22円(前の期は37円)となる。
株探ニュース