話題株ピックアップ【夕刊】(1):オキサイド、ANA、QDレーザ

注目
2021年4月26日 15時16分

■ニッポン高度紙工業 <3891>  3,470円  +504 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

ニッポン高度紙工業<3891>がストップ高。同社が前週末23日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益段階で前の期比2.8倍の27億6100万円と大幅な伸びで過去最高利益を更新した。電池用セパレータが風力発電やスマートメーター向けに高水準の需要を取り込んだほか、車載用リチウム電池向けで拡大顕著となり業績に反映された。また、22年3月期についても前期比9%増の30億円と2ケタ近い成長を確保するもようで、これを評価する買いを呼び込んでいる。

■東京製鐵 <5423>  1,019円  +111 円 (+12.2%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

東京製鐵<5423>が一時ストップ高に買われる人気となった。同社は独立系の電炉業界トップで業績は足もと厳しいものの、世界景気の回復を背景に急改善への期待が高まっている。前週末23日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益が前の期比77%減の39億9500万円と大幅減益だった。ただ、前期の業績悪については株価に織り込みが進んでいた。一方、22年3月期の営業利益は前期比3倍の120億円を見込んでおり、これがポジティブに捉えられている。更に同日、発行済み株式数(自社株を除く)の1.80%にあたる215万株、20億円を上限とする自社株買い実施を発表したことで株高を後押しする格好となっている。

■オキサイド <6521>  9,270円  +970 円 (+11.7%)  本日終値

オキサイド<6521>が1100円を超える急騰で9470円まで買われる場面があった。市場では「今の地合いは主力株が手掛けにくくなっており、中小型の成長株へ短期資金が流れている。そのなか、レーザーテック<6920>が人気化した流れで、次世代製品技術のカギを握るレーザー関連に買いが向かう傾向が強いようだ」(国内投資顧問ストラテジスト)という。同社は今月5日に東証マザーズに新規上場した直近IPO 銘柄で、光学分野における酸化物単結晶、光デバイス、レーザー光源、光計測装置などの製造を手掛けており、今の物色の流れに乗っている。前週20日につけた高値9190円を上回り、上場後の最高値圏に再浮上した。

■ANAホールディングス <9202>  2,506.5円  +137 円 (+5.8%)  本日終値

23日に業績修正を発表。「前期最終を赤字縮小に上方修正」が好感された。

ANAホールディングス <9202> が4月23日大引け後(15:00)に業績修正を発表。21年3月期の連結最終損益を従来予想の5100億円の赤字→4050億円の赤字(前の期は276億円の黒字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。

⇒⇒ANAホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■QDレーザ <6613>  1,675円  +85 円 (+5.4%)  本日終値

QDレーザ<6613>が大幅高で3連騰と気を吐いた。株価は5日移動平均線を絡め上放れの様相で、3月12日に上ヒゲでつけた1678円の戻り高値クリアから1700円台を視野に入れる状況にある。半導体レーザー技術を駆使した応用製品の開発を展開、特に中核技術である量子ドットレーザーは10nm(ナノメートル)程度の電子の波長サイズの半導体の微小な粒である量子ドットを使った半導体レーザーであり、半導体メーカーが覇を競う微細化でもキーテクノロジーとして注目度が高い。同社は視覚障害を持つ人を対象とした網膜走査型レーザーアイウェアの育成にも力をいれている。マザーズ銘柄で今年2月初旬に上場したニューフェースだが、日々の出来高流動性の高さが群を抜いている。

■日本航空 <9201>  2,302円  +101 円 (+4.6%)  本日終値

日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>がいずれも上値指向となり、業種別騰落率でも「空運」は東証1部33業種中で断トツとなっている。空運業界は世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、業績低迷が際立っているが、今期の業績悪については株価に大方織り込まれた状態にある。欧米を中心にワクチン普及が加速していることで、経済活動の正常化を背景に世界景気の回復が見込まれており、空運株は業績の実態悪とは裏腹に空売りの買い戻しなどで上がりやすい状況にある。前週末23日にANAは21年3月期業績予想の修正を発表したが、最終損益は従来予想の5100億円の赤字から4050億円の赤字に上方修正しており、その幅も1000億円強に及ぶことで、これが株価を強く刺激する格好となっている。

■あすか薬HD <4886>  1,426円  +52 円 (+3.8%)  本日終値

あすか製薬ホールディングス<4886>が大幅反発。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が540億円から551億円(前の期比4.9%増)へ、営業利益が28億円から36億円(同2.4倍)へ、純利益が19億円から27億円(同4.2倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。主に医療用医薬品事業の売り上げが想定を上回ったことに加えて、営業経費の減少や原価低減への取り組みなどが奏功した。同時に、アンプル・バイアルなど医薬品容器の製造・開発や体外診断用医薬品の受託包装などを行う日本硝子産業(東京都中央区)の株式を取得し持ち分法適用関連会社化したと発表しており、これも好材料視された。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。

■しまむら <8227>  11,190円  +350 円 (+3.2%)  本日終値

しまむら<8227>が反発。前週末23日の取引終了後、4月度(3月21日~4月20日)の月次売上速報を発表しており、既存店売上高は前年同月比45.2%増と大幅増となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の上昇に伴い、アウター衣料や肌着、服飾雑貨の初夏・夏物が好調に推移した。アウター衣料では、サプライヤー共同開発ブランドの「SEASON REASON」を婦人・紳士・子供とトータル展開し好調に推移。また、PB「CLOSSHI」では、Tシャツやデニムパンツ、バッグや帽子が売れ筋となり、「FIBER DRY」では、吸水速乾や接触冷感などの機能性を持たせた肌着が好調だった。なお、19年度比でも4.3%増と伸長した。

■大日本住友製薬 <4506>  1,879円  +55 円 (+3.0%)  本日終値

大日本住友製薬<4506>が反発。23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が5150億円から5160億円(前の期比6.9%増)へ、営業利益が490億円から712億円(同14.5%減)へ、純利益が270億円から562億円(同37.9%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。連結全体で売上高が概ね堅調に推移したことに加えて、研究開発費が減少したことが要因。また、従来予想で織り込んでいた減損損失のうち、抗がん剤として開発中のTP-0903の開発計画を見直した結果、仕掛研究開発の減損損失が発生しなくなったことも寄与した。

■KLab <3656>  835円  +24 円 (+3.0%)  本日終値

KLab<3656>が反発、後場寄り後に一時9.7%高の890円まで買われる場面があった。きょう昼ごろ、同人サークル「上海アリス幻樂団」から公式ライセンスを受け、同サークルが制作する「東方Project」を原作とした二次創作となるモバイルオンラインゲームの日本を含む全世界での配信権を取得し、中国のゲーム企業DOBALA GAMES(ドンバラゲームズ)と共同で開発中であることを発表しており、これが材料視されたようだ。開発中のゲームについて、簡体字版の正式タイトルは「弾幕幻想」で、きょうから中国国内で事前登録を開始した。

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