話題株ピックアップ【夕刊】(3):日本製鉄、三菱UFJ、東エレク

注目
2021年4月27日 15時22分

■日本製鉄 <5401>  1,896.5円  +19.5 円 (+1.0%)  本日終値

日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など大手高炉メーカーが揃って上昇したほか、前日にマドを開けて買われた電炉トップの東京製鐵<5423>も上昇基調を継続している。内需系銘柄は新型コロナの感染拡大を背景に総じて軟調な値動きとなるものが多いが、ワクチン普及先進国の米国を中心とする経済回復の流れを意識して、グローバル景気に敏感な業種が消去法的に買いを集める展開となっている。鉄鋼セクターは最大手の日本製鉄のPBRが0.6倍台、JFEも0.5倍前後と低PBR株が多く、バリュー株としての側面も見直されている。

■三菱UFJ <8306>  575.6円  +3.1 円 (+0.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が3日続伸となるなどメガバンクが買い優勢の展開となった。米長期金利は4月に入ってから低下傾向を強めていたが、直近は好調な米経済指標などを受けて底入れ反転傾向にある。前日の米10年債利回りは連日の上昇で1.57%台まで水準を切り上げている。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティグループなど大手金融機関が総じて高く、東京市場でもこの流れを引き継ぐ形となった。

■東京エレクトロン <8035>  49,090円  +30 円 (+0.1%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が続伸、一時1000円近い上昇で5万円大台を回復する場面があった。前日の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が史上最高値を更新、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸し、こちらは最高値には届かないものの、戻り足に転じている。これが同社株をはじめとする半導体セクターには追い風となった。同社については22年3月期にピーク利益更新の可能性が意識されている。一方、アドバンテスト<6857>は上値の重い展開。同社も21年3月期の営業2ケタ増益に続き、22年3月期も大幅な増益が見込まれているが、市場の期待が大きいことで、きょう発表予定の本決算発表を見極めたいとの思惑から買いが手控えられた。

■ピー・シー・エー <9629>  4,635円  -315 円 (-6.4%)  本日終値  東証1部 下落率8位

26日に決算を発表。「今期経常は19%減益へ」が嫌気された。

ピー・シー・エー <9629> が4月26日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比16.7%減の23.4億円になり、22年3月期も前期比18.8%減の18.9億円に減る見通しとなった。

⇒⇒ピー・シー・エーの詳しい業績推移表を見る

■カワチ薬品 <2664>  2,424円  -144 円 (-5.6%)  本日終値

26日に決算を発表。「今期経常は27%減益へ」が嫌気された。

カワチ薬品 <2664> が4月26日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比76.2%増の115億円に拡大したが、22年3月期は前期比26.6%減の85億円に減る見通しとなった。

⇒⇒カワチ薬品の詳しい業績推移表を見る

■マネックスグループ <8698>  845円  -13 円 (-1.5%)  本日終値

マネックスグループ<8698>は強弱観が対立し売り買いがっぷり四つの展開。後場売り優勢の展開で始まったが、目先筋の利食い一巡後プラス圏に切り返す強さをみせた。その後は再び売りに押される展開となるなど投資家の思惑が錯綜している。前場取引終了後、21年3月期の決算を発表、最終利益が前の期比4.8倍の143億5400万円と急拡大した。日米株式市場の活況に加え、仮想通貨取引の活発化で収益が押し上げられた(今期業績予想については非開示)。ただ、今の相場は注目度の高い銘柄が好決算を発表しても売りのターゲットとなるケースが増えており、同社も後場寄りはその流れに飲まれる形で820円台まで大きく水準を切り下げた。一方、下値では空売りの買い戻しも誘発し株価は上下に激しく揺れる展開となっている。

■タカトリ <6338>  1,029円  +150 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値

タカトリ<6338>は寄り付き大量の買い注文に商いが成立せず、気配値のまま水準を切り上げる展開となった。同社は半導体製造装置メーカーでマルチワイヤーソーなどを手掛ける。電気自動車(EV)の普及を背景にパワー半導体のニーズが高まりをみせるなか、SiC(炭化ケイ素)デバイスの精密切断技術などで圧倒的な強みを持っている。26日取引終了後、21年9月期上期(20年10月~21年3月)業績予想の修正を発表した。新型コロナウイルスの影響で遅延していた海外新規案件が動き出したことやコスト削減努力が実り、営業損益は従来予想の1億1300万円の赤字から一転1億5600万円の黒字に修正しており、これがポジティブサプライズとなって投資資金を呼び込んでいる。

■コスモスイニシア <8844>  470円  +57 円 (+13.8%)  本日終値

コスモスイニシア<8844>が急騰。26日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1050億円から1070億円(前の期比3.2%減)へ、営業利益が収支均衡から23億円(同61.7%減)へ、最終損益が8億円の赤字から19億円の黒字(同44.4%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視された。レジデンシャル事業やソリューション事業に対する新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であり、投資用不動産の販売が好調だったことが要因。また、オフィス内装工事の受注が増加したことや、販管費を削減したことも寄与した。なお、無配としていた期末配当予想を7円にするとあわせて発表している。

■メディカルネット <3645>  1,581円  +165 円 (+11.7%)  本日終値

メディカルネット<3645>が急反発。26日の取引終了後、5月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることにより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は6月1日。

■サカイホールディングス <9446>  658円  +52 円 (+8.6%)  本日終値

サカイホールディングス<9446>が大幅続伸。26日の取引終了後、21年9月末時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表しており、これが好感された。現行制度では500株以上を保有する株主に対して一律で2000円相当のオリジナルカタログギフトを贈呈しているが、新制度では優待品を、こだわりグルメ、スイーツや飲食類、銘酒、家電製品、選べる体験ギフト、オリジナルグッズなどと交換できる優待ポイントを保有株数と保有期間に応じて3000~1万6500ポイント贈呈するとしている。

●ストップ高銘柄

不二硝子 <5212>  1,970円  +400 円 (+25.5%) ストップ高   本日終値

東京ソワール <8040>  543円  +80 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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