5日の米国市場ダイジェスト:NYダウ97ドル高、利上げ警戒感が和らぐ

市況
2021年5月6日 7時44分

■NY株式:NYダウ97ドル高、利上げ警戒感が和らぐ

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は97.31ドル高の34230.34ドル、ナスダックは51.08ポイント安の13582.43で取引を終了した。イエレン財務長官がインフレ問題を懸念しておらず、また、FRBの金融政策を予想したり推奨したりすることはないと、発言を明確化したため投資家のインフレや利上げへの警戒感が後退し、寄り付き後、上昇。予想を上回った企業決算や商品価格高を受けたエネルギー関連株の上昇がけん引し、ダウは終日堅調な展開となった。ハイテク株から景気循環株への移行が続き、ナスダック総合指数は下落。セクター別では、エネルギー・素材が上昇した一方、公益事業・不動産が下落した。

自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)は1-3月期決算で大幅増益を発表し上昇。エネルギー関連のコノコフィリップス(COP)やスポーツアパレルメーカーのアンダーアーマー(UA)はアナリストの投資判断引き上げを受けて、それぞれ上昇した。一方で在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は、子供の死亡事故や多数の負傷事故報告を受けて、安全性の問題からランニングマシン「トレッド+」のリコールを決定、対応の遅れも嫌気され、大幅下落した。バイデン政権が世界保健機関(WHO)のワクチン特許保護除外を支持する方針を示したため、バイオのモデルナ(MRNA)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が売られた。

オンライン決済のペイパル(PYPL)は引け後に1-3月決算を発表。予想を上回り過去最大の利益を計上、第2四半期の見通しも予想を上回り、時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル上げ渋り、米雇用関連指標は予想を下回る

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円39銭まで上昇後、109円15銭まで反落し、109円19銭で引けた。財務省が発表した国債入札計画で、債務上限付近までの引き上げを議会に要請したとの報道を受けて長期金利は一時上昇し、ドル買いが優勢となった。ただ、米4月ADP雇用統計で雇用増加幅は予想を下回ったほか、米4月ISM非製造業景況指数は予想に反して3月から低下したため、ドル売りが再燃した。

ユーロ・ドルは1.2012ドルへ強含んだのち、1.1991ドルまで下落して、1.2003ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)専務理事兼首席エコノミストのレーン氏が持続的なインフレ上昇の可能性を否定したため、早期の緩和縮小観測は後退し、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は131円32銭から131円02銭まで軟化。ポンド・ドルは1.3924ドルから1.3891ドルまで下落した。ロックダウン解除期待や英中銀の緩和策縮小協議開始の思惑で下値は限定的となった。ドル・スイスは0.9142フランから0.9122フランまで下落した。

■NY原油:伸び悩みで65.63ドル、66ドル台で利食い売りが増える

NY原油先物6月限は、伸び悩み(NYMEX原油6月限終値:65.63 ↓0.06)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-0.06ドルの65.63ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは64.92ドル-66.76ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて66.76ドルまで買われたが、利益確定を狙った売りが観測されており、64.92ドルまで下げた。ただ、原油在庫は減少しており、原油需要の増大の思惑は消えていないことから、時間外取引で65ドル台半ばまで戻している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 41.39ドル +0.39ドル(+0.95%)

モルガン・スタンレー(MS) 84.51ドル +1.87ドル(+2.26%)

ゴールドマン・サックス(GS)357.62ドル +7.78ドル(+2.22%)

インテル(INTC) 56.85ドル -0.05ドル(-0.09%)

アップル(AAPL) 128.10ドル +0.25ドル(+0.20%)

アルファベット(GOOG) 2356.74ドル +2.49ドル(+0.11%)

フェイスブック(FB) 315.02ドル -3.34ドル(-1.05%)

キャタピラー(CAT) 237.88ドル +4.47ドル(+1.92%)

アルコア(AA) 40.60ドル +1.53ドル(+3.92%)

ウォルマート(WMT) 140.60ドル -0.12ドル(-0.09%)

《ST》

提供:フィスコ

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