前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年5月12日 5時30分

■Tホライゾン <6629>  1,492円 (+300円、+25.2%) ストップ高

テクノホライゾン <6629> [JQ]がストップ高。1200円近辺のもみ合いを一気に上放れてきた。同社は光学機器メーカーで、レンズ技術分野の高度な技術力を武器に、監視カメラやドライブレコーダーなどで高い商品競争力を誇っている。10日取引終了後、21年3月期決算を発表、営業利益は前の期比68%増の24億2000万円と急拡大したほか、続く22年3月期も前期比24%増の30億円と3期連続のピーク利益更新を見込むなど業績急成長トレンドが継続する見通し。これを材料視する形で投資資金が流入した。

■極東貿易 <8093>  1,707円 (+300円、+21.3%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。極東貿易 <8093> がストップ高。株価は5月初旬まで年初来安値圏に近い1300円台で推移していたが、一気に切り返す展開となった。同社は産業機械などを扱う商社でM&A戦略に積極的、防衛関連としての側面も持つ。10日取引終了後に発表した22年3月期の業績予想は、営業利益が前期比2.3倍の8億5000万円とV字回復を見込んでいる。更に、業績急改善予想を背景に株主還元にも意欲的な姿勢を前面に押し出している。年間配当を前期実績比85円の増配となる145円を計画し、これがポジティブサプライズとなった。配当利回りは前日10日終値換算で9.7%に達する。また、同日26年3月期(25年度)を最終年度とした中期経営計画の策定もあわせて発表した。26年3月期に経常利益25億円(前期実績は7億3400万円)を数値目標に掲げており、これも物色人気を加速させるインパクトを与えた。

■ネクスウェア <4814>  227円 (+35円、+18.2%) 一時ストップ高

ネクストウェア <4814> [JQ]が急反騰、一時ストップ高。10日大引け後(16:00)に非開示だった業績見通しを発表。21年3月期の業績予想は連結経常損益が4500万円の黒字(前の期は1億1500万円の赤字)に浮上する見通しと発表した。

■日ケミコン <6997>  2,077円 (+309円、+17.5%)

東証1部の上昇率2位。日本ケミコン <6997> が大幅高で4日続伸。4月21日の年初来安値1621円をターニングポイントに5日移動平均線を絡めた戻り相場を演じてきたが、11日は一気に戻り足を加速させ2000円大台復帰を果たした。同社は10日取引終了後に発表した22年3月期業績予想は営業利益が前期比2.1倍となる62億円を見込んでおり、これが株価を強く刺激する格好となった。ICT市場ではリモートワークの普及や巣ごもり需要などを背景にパソコンやゲーム機関連の販売が伸び、同社が手掛けるアルミ電解コンデンサーの需要が喚起される形となった。更に、車載向けコンデンサー需要も拡大傾向を強めており、今期業績に反映される見通しだ。

■芝浦電子 <6957>  4,250円 (+580円、+15.8%) 一時ストップ高

芝浦電子 <6957> [JQ]が続急騰、一時ストップ高。同社は10日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比30.7%増の41億円としていることや、期末一括配当計画を前期比25円増配の100円としていることが好感されたようだ。売上高は同13.2%増の285億円を見込む。中長期的にサーミスタ素子や温度センサーの需要が堅調に推移するとみており、ハイブリッド車や電気自動車(EV)といった環境対応車、及び省エネ家電などの搭載拡大を目指して既存市場の掘り起こしや海外市場での売り上げ増を図るとしている。

■蝶理 <8014>  1,773円 (+221円、+14.2%)

東証1部の上昇率4位。蝶理 <8014> が大幅に4日続伸。11日午後2時ごろに発表した22年3月期連結業績予想で、売上高2800億円(前期比29.5%増)、営業利益95億円(同2.6倍)、純利益68億円(同5.5倍)と大幅増益を見込み、年間配当を前期比47円増の84円を予定していることが好感された。新型コロナウイルス感染症の再拡大により、先行きは依然不透明としながらも、繊維専門商社スミテックス・インターナショナルの子会社化などが寄与する見通し。なお、21年3月期決算は、売上高2162億3300万円、営業利益36億6300万円(前の期比55.4%減)、純利益12億4700万円(同79.6%減)だった。

■メイコー <6787>  2,775円 (+324円、+13.2%)

メイコー <6787> [JQ]が急反騰し、年初来高値を更新した。同社は10日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比42.7%増の95億円としていることや、年間配当計画を前期比20円増配の40円としていることが好感されたようだ。売上高は同13.2%増の1350億円を予想。車載向けの基板がビルドアップ基板へのシフトを伴いながら引き続き好調に推移するとみているほか、スマートフォン向け基板も5G用途の基板の増加を見込んでいる。

■りたりこ <7366>  5,140円 (+520円、+11.3%)

東証1部の上昇率5位。LITALICO <7366> 続急騰し年初来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した22年3月期連結業績予想で、売上高200億円(前期比24.0%増)、営業利益25億円(同47.9%増)、純利益12億円(同71.3%増)と大幅増益を見込むことが好感された。今期は、LITALICOワークス14拠点、LITALICOジュニア12拠点の出店を計画、既存事業の新規出店を加速するとともにコストの最適化を図り、成長性及び収益性の向上を図るほか、LITALICO発達ナビ、LITALICO仕事ナビ、LITALICOキャリア、LITALICOワンダー、LITALICOライフの全事業で増収増益を見込むとしている。なお、21年3月期決算は、売上高161億3300万円(前の期比16.3%増)、営業利益16億9000万円(同71.9%増)、純利益7億円(同17.4%減)だった。

■オプテックスG <6914>  1,921円 (+189円、+10.9%)

東証1部の上昇率6位。オプテックスグループ <6914> が5連騰。10日の取引終了後に発表した第1四半期(1-3月)連結決算が、売上高109億7400万円(前年同期比24.7%増)、営業利益13億2600万円(同2.4倍)、純利益10億5700万円(同3.0倍)となり、上期の営業利益計画を上回って着地したことが好感された。防犯関連事業で、国内で警備会社及び大型重要施設向け屋外警戒用センサーの販売が順調に推移したほか、ヨーロッパで屋外用センサーの販売が伸長した。また、FA関連事業で電気・電子・半導体関連投資向けの販売が堅調だったことや、サンリツオートメイションの連結効果も寄与した。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高400億円(前期比14.8%増)、営業利益30億円(同43.0%増)、純利益22億円(同57.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■グリー <3632>  624円 (+38円、+6.5%)

グリー <3632> が3連騰。同社は10日大引け後に決算を発表。21年6月期第3四半期累計(20年7月-21年3月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の91.6億円に急拡大した。同時に、従来未定としていた期末一括配当は11円(前期は10円)実施する方針とした。

■クレスコ <4674>  1,798円 (+101円、+6.0%)

クレスコ <4674> が大幅高で5日続伸。同社は5月10日大引け後に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比10.5%増の41億円になり、従来予想の36億円を上回り、減益予想から一転して増益で着地。22年3月期も前期比2.4%増の42億円に伸びを見込み、10期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。12期連続増収、増益になる。

■デクセリ <4980>  2,124円 (+107円、+5.3%)

デクセリアルズ <4980> が急反発。同社は10日大引け後に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比2.5倍の108億円に急拡大し、22年3月期も前期比8.8%増の118億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を34円→44円(前の期は34円)に増額し、今期も前期比14円増の58円に増配する方針とした。

■図研 <6947>  3,120円 (+149円、+5.0%)

図研 <6947> が続急伸。同社は10日大引け後に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比9.6%減の31.5億円になったが、22年3月期は前期比14.2%増の36億円に拡大を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

■ソリトン <3040>  1,834円 (+62円、+3.5%)

ソリトンシステムズ <3040> が大幅高で3日続伸。10日の取引終了後に発表した第1四半期(1-3月)連結決算が、売上高48億9000万円(前年同期比24.0%増)、営業利益9億6700万円(同3.2倍)、純利益7億2600万円(同4.3倍)と大幅増収増益となったことが好感された。主力のITセキュリティー事業で、「SolitonSecureDesktop」などセキュアなテレワークを実現する製品やサービスの売り上げが拡大した。また、「GIGAスクール構想」向けに校内ネットワークに安定と安全を確保する「NetAttest EPS」や「NetAttest D3」、有害サイトへのアクセスを防止する「Soliton DNS Guard」の販売も好調だった。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高172億円(前期比4.5%増)、営業利益22億円(同17.9%増)、純利益15億円(同1.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ALSOK <2331>  5,020円 (+145円、+3.0%)

綜合警備保障 <2331> が4日続伸。同社は11日午後1時頃に、22年3月期通期の連結業績予想を公表。売上高は前期比6.5%増の5005億円、経常利益は同10.9%増の435億円を見込んでいる。リスクが多様化するなか、安全・安心ニーズへの対応能力強化に加え、デジタル化とデータ活用などの取り組みを行うとしている。また、年間配当計画については前期比4円増配の76円とする方針を示した。なお、21年3月期通期の連結決算は、売上高が前の期比2.1%増の4699億2000万円、経常利益が同0.9%増の392億1200万円で着地した。期末配当は従来計画比2円増額の37円とし、中間配35円と合わせた年間配当は72円となる。加えて、26年3月期を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画も発表。数値目標は売上高6500億円程度、経常利益650億円程度を掲げている。

■郵船 <9101>  4,470円 (+55円、+1.3%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> の海運大手がいずれも堅調。全体相場は日経平均が900円超の下げをみせる波乱展開となったが、そのなかで頑強さが光っている。11日は、業種別騰落も33業種ほぼ全面安となったが、そのなか、海運のみがプラス圏で異彩を放っている。新型コロナワクチンの普及を背景とする世界的な景気回復期待がグローバル物流を担う海運セクターの業績に追い風となっている。ばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数も直近こそ上昇一服となっているものの、5月5日時点で3200台まで急浮上しており、これはリーマン・ショック前の2007年以来約14年ぶりの水準に達している。

■ABCマート <2670>  6,050円 (+60円、+1.0%)

エービーシー・マート <2670> が反発。10日の取引終了後に発表した4月度概況で、既存店売上高は前年同月比65.2%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べ業況が大きく改善したことに加えて、気温の上昇が早く天候も良好だったため既存店客数が同67.8%増と伸長したことが牽引した。なお、全店売上高は同2.6倍だった。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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