話題株ピックアップ【夕刊】(1):日ケミコン、大有機、任天堂

注目
2021年5月25日 15時11分

■日本ケミコン <6997>  2,261円  +130 円 (+6.1%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

日本ケミコン<6997>はマドを開けての大幅高で2100円近辺の高値もみ合いから上放れ、大勢2段上げの様相となっている。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした企業のリモートワーク導入加速に伴うパソコンなどの情報機器特需に加え、データセンター用サーバーなどにコンデンサー需要が急増している。同社の22年3月期業績はトップラインが2ケタ成長を見込み、増収効果を映して営業利益は前期比2.1倍の62億円予想と急拡大する見通し。市場では「技術力が高く、サーバー向けだけでなく自動車業界向けでも需要開拓を進める構え。そうしたなか、耐熱・耐振動に優れた車載用アルミ電解コンデンサーの開発をハヤす声もあるようだ」(中堅証券ストラテジスト)という。

■大阪有機化学工業 <4187>  4,240円  +200 円 (+5.0%)  本日終値

大阪有機化学工業<4187>が大幅に4日続伸。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を3300円から4450円に引き上げた。同社は21日に21年11月期連結業績予想の増額修正を発表し、営業利益を45億5000万円から58億円(前期比30.6%増)に見直した。半導体フォトレジスト材料など電子材料事業の需要が好調に推移している。同社は新たな設備投資により、半導体関連材料の生産能力を約3割高めることを発表。今後はEUV向けの需要増も見込め、同社は中期的な成長が期待できるとみている。同証券では今期の同利益は59億5000万円と更なる増額修正を見込んでいるほか、22年11月期は68億円を予想している。

■GMO-FH <7177>  856円  +39 円 (+4.8%)  本日終値

GMOフィナンシャルホールディングス<7177>が反発。きょう朝方、ヤフー傘下でオンラインFX取引サービスを提供するワイジェイFX(東京都千代田区)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好感されたようだ。取得価格は、ワイジェイFXの普通株式とアドバイザリー費用などの合計で、およそ289億円となる見込み。今回の子会社化によりGMO-FHでは、サービス価値を高めるとともに更なるシェア拡大と収益性改善を図り、成長を加速させるという。なお、ワイジェイFXの業績は、21年12月期第4四半期から連結業績に反映される予定としている。

■Chatwork <4448>  1,035円  +29 円 (+2.9%)  本日終値

Chatwork<4448>が3日ぶりに反発。午前10時ごろ、CData Software Japan(仙台市青葉区)が提供するAPIにノーコードでデータ連携するサービス「CData API Drivers」とサービス連携したと発表しており、これが好材料視された。「CData API Drivers」は、多数のAPIにノーコードでデータ連携ができるサービス。今回の連携により、Chatworkのデータを「Tableau」「Power BI」「Domo」などのBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールや、「ASTERIA Warp」「DataSpider」「Waha!Transformer」などのETL(抽出・変換・書き出し)ツール、SQL Server、MySQL、OracleなどのDB(データベース)ツール、その他開発ツールにノーコードでシームレスに連携することが可能となり、Chatwork利用者は、これらの各種ツールと連携することで、Chatworkのコンタクト、ファイル、タスク、チャット、メンバーなどのデータ分析を行えるとしている。

■任天堂 <7974>  66,750円  +1,750 円 (+2.7%)  本日終値

任天堂<7974>が大幅高で5連騰と異色の強さを発揮している。きょうは1900円を超える上昇をみせている。ニンテンドースイッチの売れ行きがなお好調で業績拡大基調に変化はないとの見方から、22年3月期業績は会社側予想から上振れするとの期待が根強い。それに加えて直近、市場関係者の話では「スイッチの次世代機種のリリースが近いとの観測が、株価を強く刺激している。スイッチについては電子デバイスを供給するエヌビディアの次世代画像処理半導体に対応した一部バージョンアップなども取り沙汰されており、スイッチ次世代機への思惑が一段と高まっている」(国内証券アナリスト)という。

■弁護士ドットコム <6027>  8,650円  +200 円 (+2.4%)  本日終値

弁護士ドットコム<6027>が3日ぶりに反発。午後1時30分ごろ、Web完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」が、住友電工情報システム(大阪市淀川区)が6月4日に販売開始する文書管理・情報共有システム「楽々Document Plus (らくらくドキュメント プラス)Ver.6.1」と連携すると発表しており、これが好材料視された。 楽々Document Plus は、一般のOfficeファイルをはじめ、契約書やISO文書の管理、ペーパーレス化、e文書法への対応など、幅広い用途で利用できる文書管理・情報共有システム。今回の連携により、紙と印鑑での作業を撤廃し、契約書の申請から締結・保管までをシステム上で一貫して管理できるようになったとしている。

■荏原 <6361>  5,070円  +115 円 (+2.3%)  本日終値

荏原<6361>が続伸。大和証券は24日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は4000円から6000円に見直した。「企業体質の変化により収益力が安定化してきた」ことを評価している。同証券では半導体向け精密・電子部門の伸長は織り込んでいたが、(1)ポンプやコンプレッサー事業の収益性に対する不安(2)オイル&ガス産業の不透明な需要、などを懸念していた。いずれも懸念は払拭されていないが、標準ポンプは品種削減や生産自動化で採算改善が進展しているほか、コンプレッサー需要は足もとがボトムなどとみている。半導体投資は当面活況が予想され、環境プラント事業も国内市場に特化したことでキャッシュカウ化するなど、総じてベクトルは上向きにあると評価している。

■Genky <9267>  3,375円  +75 円 (+2.3%)  本日終値

Genky DrugStores<9267>は反発。SMBC日興証券が24日付で、投資評価を新規「1」、目標株価4600円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券によると、ドラッグストア業界は新型コロナウイルス感染症による巣ごもり需要の恩恵を受け、特に郊外を中心とした食品強化型ストアの既存店売上高が堅調。同社は業界内でとりわけその恩恵を大きく受け、20年来の株価上昇率はドラッグストア内でもトップであると指摘している。また、今後は高い前年ハードルが重しとなるが、自前主義によるローコスト経営で実現可能なディスカウント施策、生鮮の充実でワンストップショッピングの追求をすることで、今後も相対的に高い既存店売上高成長率が可能としている。

■ヤクルト本社 <2267>  5,960円  +130 円 (+2.2%)  本日終値

ヤクルト本社<2267>は続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が24日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を7000円から7600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。「ヤクルト1000」の販売好調による数量前提の引き上げや為替前提の変更により、22年3月期の営業利益予想を460億円から490億円へ増額。23年3月期も同480億円から530億円へ引き上げた。コア事業である国内飲料の収益力向上で22年3月期に過去最高営業利益を更新する予想に対して、株価の出遅れ感が強いと指摘している。

■ウイングアーク1st <4432>  2,403円  +48 円 (+2.0%)  本日終値

ウイングアーク1st<4432>が反発。この日午前中、伊藤忠商事<8001>及びジーアイクラウド(東京都港区)とグーグル・クラウドを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)支援で協業すると発表しており、これが好材料視された。協業の第1弾として、グーグル・クラウドのビッグデータ分析に特化したエンタープライズ向けデータウェアハウス「BigQuery」とウイングアクのビジネスインテリジェンス(BI)ダッシュボード「MotionBoard」を連携したデータ分析支援サービスの提供を開始する。ウイングアクは、データ分析における国内シェアトップクラスの顧客ネットワークを活用し、サービスの展開を進めるほか、伊藤忠は国内外のネットワークを生かしてサービスの展開を支援する。また、ジーアイクラウドは、グーグル・クラウド専門インテグレーターとして、BigQuery環境や企業の既存システムとの連携などの構築支援を行う予定だ。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.