月末調整は想定線、押し目買い意欲の強さを見極め/オープニングコメント

市況
2021年5月31日 8時16分

31日の日本株市場は利食い優勢の展開ながらも、底堅さは意識されそうである。28日の米国市場ではNYダウが64ドル高だった。朝方発表された連邦準備理事会(FRB)が物価動向を測るうえで重視する4月の米個人消費支出物価指数のコアが前年比で3.1%の上昇と92年7月以来の伸びとなった。しかし、FRBのインフレ高進は「一時的」とのスタンスに変化を与えることはないとの見方から長期金利への影響は限定的となり、ハイテク株が買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の29020円。円相場は1ドル109円80銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から利食い優勢の展開となろう。先週末の大幅上昇に対する利益確定の動きや、このところは月末の下落が続いていること、さらに31日の米国市場はメモリアルデーの祝日となることから海外勢による資金流入も限られるため、調整は想定線であろう。そのため、利食い優勢のなかで下値の堅さを見極める動きが意識されやすいところである。

先週末の日経平均は上値抵抗の25日線を突破し、一気に29000円を回復した。その後も29200円に迫る上昇を見せており、抵抗線として意識されやすい75日線に接近してきている。テクニカル面でもいったんは強弱感が対立しやすいところであるため、押し目拾いのスタンスとなろう。米国ではハイテク株の底堅さが意識されていることもあり、ややグロース株への物色に向かわせやすいと考えられるが、海外勢のフローが限られているほか、月末は下落といったアノマリーの中においては、指数インパクトの大きい値がさ株などは避けられやすい、中小型のハイテク株辺りへの物色が意識されそうだ。

また、日経平均が25日線を突破し75日線に接近するなか、マザーズ指数は25日線での攻防であり、出遅れ感はある。また、JASDAQ平均は25日、75日線を上回ってきており、トレンドが強まってくる可能性がある。本日のところは個人主体の売買になりやすいと考えられるため、新興市場の中小型株への物色に向かわせやすいと考えられる。

《AK》

提供:フィスコ

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