前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2021年6月1日 5時20分

■三菱総研 <3636>  3,900円 (-320円、-7.6%)

東証1部の下落率2位。三菱総合研究所 <3636> が続急落。前週末28日の取引終了後、キリンホールディングス <2503> などを売り出し人とする155万6600株の売り出し及び20万株を上限とするオーバーアロットメントによる売り出しを行うと発表しており、需給悪化を警戒した売りが出たようだ。株式の更なる流動性の向上を目指すことに加えて、多様な株主を迎え入れることを通じてガバナンスの一層の強化につなげることが目的という。なお、発行条件は6月8日~6月10日のいずれかの日に決定する。

■ルネサス <6723>  1,114円 (-65円、-5.5%)

東証1部の下落率8位。ルネサスエレクトロニクス <6723> が大幅3日続落。株価は一時、前週末に比べ7%安に売られた。前週末28日に公募増資と株式売り出しなどを実施し、国内外で約2180億円を調達することを発表。1株当たり利益の希薄化や株式需給の悪化が懸念された。この公募増資などに伴い発行済み株式数は約12%増える見通し。調達資金は、英国のダイアログ・セミコンダクターの買収による借入金の長期資金への切り替えのために充てる。発行・売り出し価格は6月9日から11日のいずれかの日に決定する。

■DTS <9682>  2,543円 (-66円、-2.5%)

DTS <9682> が反落。前週末28日の取引終了後、ラック <3857> [JQ]子会社で、ネットワーク基盤の設計・構築・運用管理を手掛けるシステム受託開発業のアイ・ネット・リリー・コーポレーションの全株式を6月28日付で取得し、子会社化すると発表したが、市場の好反応は限定的のようだ。今回の株式取得は、ネットワークソリューションビジネスのさらなる強化・発展を図るのが狙い。子会社化により、ネットワーク領域の人材・技術・ノウハウを加え、両社の販路・技術の相互活用による新規顧客の開拓や既存顧客の拡大、新規ビジネスモデル創出を図るとしている。取得価額は非開示。なお、22年3月期業績への影響は軽微としている。

■日本製鉄 <5401>  2,055円 (-47.5円、-2.3%)

日本製鉄 <5401> をはじめ鉄鋼株が軟調な値動き。一時東証1部業種別騰落率で33業種中値下がり率トップに売り込まれた。グローバル景気回復期待を背景に5月上旬に買い戻しの動きが加速したが、当時の市況関連株への買いは需給先行の色も強く目先その反動が出た。

■三菱UFJ <8306>  620円 (-11.3円、-1.8%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、第一生命ホールディングス <8750> などいずれも軟調な値動き。4月下旬を境にメガバンクや大手生保株の反転トレンドにあったが、その背景にはインフレ警戒感に伴う米10年債利回りの上昇があった。しかし、直近は過度なインフレ懸念が一服し、米10年債利回りの上昇に歯止めがかかっている。前週末28日は終値ベースで1.58%台と再び1.6%台を下回っており、これを背景に米国株市場では、JPモルガンやシティグループなど大手金融株が軟調な推移をみせた。31日の東京市場でもこれを引き継ぐ格好となった。

■SBG <9984>  8,256円 (-132円、-1.6%)

ソフトバンクグループ <9984> が反落。株価は8000円台前半で下げ止まってはいるが上値の重い展開となった。MSCIの指数見直しに絡む売り圧力が警戒され、5月中旬に急落したが、その指数イベントを通過して一部でリバウンド期待が高まっている。「ただ、31日は月末に絡むリバランスの売りが厚く、全体指数や指数寄与度の高い同社など主力株には逆風となっている。前週末に大手証券がレーティングの最上位継続と目標株価の引き上げを発表しているが、目標株価の引き上げ幅が小さかったこともあり影響は限定的」(ネット証券マーケットアナリスト)という。

※31日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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