話題株ピックアップ【夕刊】(1):三井ハイテク、神戸物産、タマホーム

注目
2021年6月14日 15時14分

■イトクロ <6049>  1,362円  +249 円 (+22.4%) 一時ストップ高   本日終値

イトクロ<6049>が急騰し年初来高値を更新。前週末11日の取引終了後、第2四半期累計(20年11月~21年4月)単独決算を発表しており、売上高23億7500万円、営業利益9億6200万円、純利益6億1200万円となった。前年同期は連結決算を開示していたため比較はないものの、通期計画に対する営業利益の進捗率は63%に達しており、これが好感された。新型コロナウイルスの影響から回復し、「塾ナビ」及びその他民間教育領域のメディアが好調に推移した。また、広告宣伝を効率的に運用できたことが寄与した。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高46億2000万円(前期比19.6%増)、営業利益15億2000万円(同33.3%増)、純利益9億7800万円(同3.1倍)の従来見通しを据え置いている。

■三井ハイテック <6966>  5,020円  +705 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

三井ハイテック<6966>がストップ高に買われた。前週末11日の取引終了後、22年1月期連結業績予想の上方修正を発表、営業利益を前期比2.1倍となる80億円(従来予想47億円)に大幅増額し、24期ぶりに最高益を更新する見通しとなったことが好感されたようだ。売上高も同26.8%増の1234億円(従来予想1100億円)に見直し、前期に続き過去最高を見込む。情報通信機器向けや車載向け半導体用リードフレームや、電動車向け駆動・発電用モーターコアの受注が好調に推移したことが業績を押し上げた。なお、同時に発表した第1四半期(2~4月)決算は、売上高310億4500万円(前年同期比43.1%増)、営業利益26億1400万円(前年同期は1億4700万円)だった。

■神戸物産 <3038>  3,170円  +343 円 (+12.1%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

神戸物産<3038>は急反発。前週末11日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、売上高を3410億円から3580億円(前期比5.0%増)へ、営業利益を248億円から294億円(同23.3%増)へ、純利益を160億円から200億円(同32.9%増)へ上方修正し、あわせて15円を予定していた期末一括配当を20円に引き上げると発表したことが好感された。主力の業務スーパーの出店が期初計画を大幅に上回る見込みとなり、21年10月期の出店目標を純増45店舗から純増60店舗に上方修正したことが要因。また、テレビなどのメディアに多数取り上げられたことで、PB比率が上昇していることや、新規の来店客がリピーターとなって継続的に来店するようになり、業務スーパー加盟店への出荷も想定を上回って推移しているという。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)決算は、売上高1764億3700万円(前年同期比0.2%増)、営業利益143億8700万円(同16.1%増)、純利益101億3300万円(同34.3%増)だった。

■メイコー <6787>  3,230円  +268 円 (+9.1%)  本日終値

メイコー<6787>が5日続伸し年初来高値を更新。前週末11日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月18日付で東証ジャスダック市場から東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買われた。同社は基板のパターン設計、製造から実装までを手掛けるプリント配線板製造の大手。22年3月期連結業績予想は、売上高1350億円(前期比13.2%増)、経常利益87億円(同52.7%増)を見込む。

■小森コーポレーション <6349>  846円  +64 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

小森コーポレーション<6349>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は11日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。最終損益見通しを従来予想の17億円の黒字から43億円の黒字(前期は20億6800万円の赤字)に上方修正したことが買い手掛かりとなったようだ。千葉県野田市にある小森グローバルパーツセンター及び関宿テクノセンター(土地)を譲渡することに伴い、第2四半期決算に特別利益(固定資産売却益)31億円を計上する見込みとなったため。なお、売上高と営業利益、経常利益の見通しは従来計画を据え置いている。

■ジェイ・エス・ビー <3480>  3,775円  +265 円 (+7.6%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

ジェイ・エス・ビー<3480>が急反騰し年初来高値を更新。前週末11日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、売上高を520億1700万円から524億400万円(前期比9.0%増)へ、営業利益を42億6800万円から48億2400万円(同11.2%増)へ、純利益を26億9800万円から31億5400万円(同14.2%増)へ上方修正したことが好感された。従来は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う学生の動向や大学など教育機関の動向を考慮し、全国各エリアにおいて一定の入居率の低下を見込んでいた。ただ、賃貸入居需要の繁忙期である2~4月における入居状況は前年以上の水準を確保し、想定を上回っていることから予想を引き上げるという。同時に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)決算は、売上高285億5100万円(前年同期比10.5%増)、営業利益46億5800万円(同15.4%増)、純利益30億7100万円(同15.7%増)だった。

■マルマエ <6264>  2,347円  +133 円 (+6.0%)  本日終値

マルマエ<6264>が強力な上昇波動を形成、きょうは7%近い上昇で連日の年初来高値更新となった。半導体製造装置向け精密部品加工を手掛け、真空パーツや高精度パーツの一貫生産体制を強みに顧客開拓が続いている。大口顧客では台湾のTSMCや韓国のサムスン電子などアジアでの実績が高い。20年8月期業績はコロナ禍にあっても営業利益段階で前の期比8割増の高い伸びを確保した。続く21年8月期も従来予想を上方修正し、営業利益は前期比14%増の10億2000万円と2ケタ成長が続く見通しだ。

■フェローテク <6890>  3,265円  +165 円 (+5.3%)  本日終値

フェローテックホールディングス<6890>が大幅高で3日続伸。13日付の日経ヴェリタス電子版で、「プライムへの『昇格』基準を満たすとみられる主な銘柄」として同社を取り上げており、これが好材料視されたようだ。また、同様に紹介されているメルカリ<4385>、東洋合成工業<4970>、日本精機<7287>、ヨネックス<7906>、NITTOKU<6145>、芝浦電子<6957>なども高い。

■ワールドHD <2429>  2,934円  +93 円 (+3.3%)  本日終値

ワールドホールディングス<2429>が一時108円高の2949円に買われたほか、エン・ジャパン<4849>は一時185円高の3915円まで上昇、このほかメイテック<9744>やフルキャストホールディングス<4848>など人材関連株が高い。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むなか、経済活動の正常化期待から企業の人材需要が復活するとの見方が物色人気を誘った。「前期の業績不振を背景に既に個人投資家は売り切った後の状態で信用買い残も枯れた銘柄が多い」(国内証券ストラテジスト)との指摘があり、上値も軽いようだ。

■タマホーム <1419>  2,149円  +68 円 (+3.3%)  本日終値

タマホーム<1419>は7日ぶりに反発。この日の寄り付き前、集計中の21年5月期連結業績について、売上高が2100億円から2170億円(前の期比3.7%増)へ、営業利益が90億円から108億円(同9.4%増)へ、純利益が52億円から69億円(同35.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。主力の住宅事業で着工平準化施策が引き続き順調に進捗し、引き渡しが前の期を上回る水準となったことや、戦略商品である地域限定商品や期間限定商品を中心にマーケットニーズに応じた価格戦略の展開により受注が好調なこと、保証延長工事の契約件数増加に伴いリフォーム事業が好調に推移していることが要因。また、不動産事業で、戸建分譲事業が好調を維持し、サブリース事業で着実に実績を積み上げていることも寄与する。業績予想の修正に伴い、従来90円を予定していた期末一括配当を100円にするとあわせて発表したことも好材料視された。前の期に対しては30円の増配になる予定だ。

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