話題株ピックアップ【夕刊】(2):JMDC、ブシロード、トヨタ

注目
2021年6月15日 15時19分

■JMDC <4483>  5,010円  +125 円 (+2.6%)  本日終値

東証マザーズ指数の上値指向が継続、きょうで7日続伸となり5月6日の取引時間中以来、約1カ月ぶりとなる1200台を回復した。日足一目均衡表も雲抜けを果たし、個人投資家のマインド改善を示唆している。マザーズ市場全体に大きな影響を与える時価総額上位の銘柄では医療データベース構築を手掛けるJMDC<4483>、マーケティング分野で独自のAIプラットフォームを提供するAppier Group<4180>、創薬ベンチャーのそーせいグループ<4565>などが買われている。

■ブシロード <7803>  3,200円  +80 円 (+2.6%)  本日終値

ブシロード<7803>が買われ、年初来高値を更新した。同社は14日取引終了後に、21年6月期第3四半期累計(20年8月~21年4月)の連結営業利益が前年同期比80.9%減の4億2300万円になったと発表。ただ、2~4月期に限ると2億6500万円の黒字(前年同期は2000万円の赤字)となっていることが好感されたようだ。第3四半期累計の売上高は同7.7%増の271億5400万円、2~4月期では同17.1%増の91億2800万円となった。トレーディングカードゲーム(TCG)部門が伸長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については新型コロナウイルス感染症の影響が見通しにくいとして引き続き未定としている。

■日経レバ <1570>  16,470円  +300 円 (+1.9%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が続伸。前日に終値で4日ぶりに1万6000円台を回復したが、きょうは1万6000円台半ばまで水準を切り上げ、5月11日の急落前の水準を回復し同時に中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線を上回ってきた。日経レバは日経平均株価に連動するETFで価格変動率が基本的に日経平均の2倍になるように設定されている。ここ、全体相場はもみ合いが続き狭いゾーンでの往来を繰り返していたが、前日から流れが変わり日経平均は上放れの兆しをみせている。個人投資家資金もこれに敏感に反応する形で日経レバに追随買いを入れる動きが強まっており、きょうは売買代金も既に500億円近くに達し、東証1部上場企業でトップの任天堂<7974>を大きく引き離す水準をこなしている。

■ヤクルト本社 <2267>  6,640円  +120 円 (+1.8%)  本日終値

ヤクルト本社<2267>が新値追いの展開となっている。同社は14日、持ち分法適用会社のフィリピンヤクルトが第2工場の建設に着手したと発表しており、同地域での販売増などが期待されているようだ。同国では1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)で「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」「ヤクルトライト」を生産している。第2工場はミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に建設し、生産開始は23年1月を予定。生産能力は生産開始時で1日当たり160万本、その後は1日当たり320万本まで引き上げる計画だという。

■トヨタ自動車 <7203>  10,075円  +175 円 (+1.8%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が続伸したほか、SUBARU<7270>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など大手自動車株が堅調。外国為替市場では前日の夜からドル買い・円売りの動きが強まり、足もとは1ドル=110円台前半でもみ合う円安に振れている。これを受け輸出セクターには為替メリットが意識され、株価にプラスに働いている。特に、為替感応度が高い自動車株はトヨタをはじめ輸出採算改善に対する思惑から株価にポジディブに作用する。トヨタは22年3月期の想定為替レートが1ドル=105円で設定しており、実勢はそれよりも5円あまりも円安に傾いていることでインパクトが大きい。

■東京エレクトロン <8035>  49,500円  +820 円 (+1.7%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>がいずれも4連騰と上値指向を強めるなど半導体製造装置関連に再び物色の矛先が向いている。前日の米国株市場ではインテル、エヌビディア、マイクロンテクノロジー、アプライドマテリアルズなど主力半導体株が一斉高に買われており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も6月1日につけた直近戻り高値を上回ってきた。半導体市場は新型コロナウイルス感染拡大に伴うリモートワーク特需が追い風となっている。足もと外国為替市場でドル・円相場が1ドル=110円台に入る円安に振れていることもあって、東京市場でも半導体関連株への投資資金の流入を促している。

■スタジオアリス <2305>  2,311円  +27 円 (+1.2%)  本日終値

スタジオアリス<2305>は3日続伸。14日の取引終了後に発表した5月度月次売上高で、売上高(個別)が前年同月比4.2倍と大幅増となり、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。買い上げ単価は同1.2倍、撮影件数が同3.8倍とそれぞれ大幅に増加した。

■ラクス <3923>  2,292円  +20 円 (+0.9%)  本日終値

ラクス<3923>は続伸。14日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、全社売上高が前年同月比34.8%増と大幅な増収が続いたことが好材料視されがようだ。主力のクラウド事業のうち、クラウド型販売システム「楽楽精算」は同41.4%増となり、引き続き成長を牽引している。

■パーク24 <4666>  2,181円  -294 円 (-11.9%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

パーク24<4666>が急反落。同社は14日取引終了後に、21年10月期通期の連結業績予想を修正。営業損益見通しは従来の135億円の黒字から35億円の赤字(前期は146億9800万円の赤字)に引き下げた。売上高見通しは前期比5.2%減の2550億円(従来予想は2820億円)に下方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で人の移動が抑制されたことから駐車場及びモビリティサービスの稼働が低下したほか、海外の主要展開国である豪州や英国でもロックダウンや行動制限により駐車場事業が苦戦していることが主な要因。こうした状況から期末配当を無配(従来計画は5円)とすることや、10月末を基準日とする株主優待制度を中止する方針を示した。

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