話題株ピックアップ【夕刊】(1):セルソース、フロンテオ、三井ハイテク

注目
2021年6月15日 15時15分

■セルソース <4880>  16,500円  +3,000 円 (+22.2%) ストップ高   本日終値

セルソース<4880>は急伸し上場来高値を更新した。14日の取引終了後、21年10月期の単独業績予想について、売上高を25億3900万円から28億1000万円(前期比51.5%増)へ、営業利益を5億7300万円から7億5900万円(同82.9%増)へ、純利益を3億5600万円から4億7400万円(同73.0%増)へ上方修正しており、これが好感された。再生医療に対する社会的認知度の一層の高まりを背景に、想定以上の提携医療機関数の拡大などによる加工受託件数が増加していることが要因。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)決算は、売上高13億4300万円(前年同期比51.5%増)、営業利益4億2200万円(同2.2倍)、純利益2億6800万円(同2.3倍)だった。

■FRONTEO <2158>  936円  +85 円 (+10.0%)  本日終値

FRONTEO<2158>は6連騰し年初来高値を更新した。14日の取引終了後、複雑なネットワーク上での株主間の影響力を持ち株比率から解析し、支配力の伝搬を把握するための「株主支配ネットワーク解析ソリューション」の提供を開始したと発表しており、これが材料視された。同ソリューションは、経済安全保障に関わる国策や、企業の事業/R&D戦略の策定のキーとなる解析を提供するソリューション群の第2弾として提供。提携/買収しようとしている企業が、特定の国家・企業によって遠隔から支配されていないか、企業の事実上の支配者が誰なのかを可視化することで、潜在的なリスクを把握し、対処したうえでの戦略的な意思決定に貢献するとしている。

■MSOL <7033>  2,281円  +197 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

マネジメントソリューションズ<7033>が大幅続伸。14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)連結決算が、売上高32億7200万円(前年同期比32.2%増)、営業利益2億9100万円(前年同期7700万円の赤字)、最終利益1億9900万円(同5400万円の赤字)と大幅黒字転換したことが好感された。同社では、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を受けてプロジェクトマネジメント支援に対するニーズは堅調に推移すると予想。このため積極的に採用活動を進め、コンサルタントを122人採用し、稼働工数が増加していることが牽引役となった。また、テレワークの浸透による交際費、交通費をはじめとする経費の減少や、リファーラル採用の増加による採用費の減少なども寄与した。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高73億2000万円(前期比40.0%増)、営業利益8億5000万円(同4.2倍)、最終利益5億8600万円(前期1200万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。

■三井ハイテック <6966>  5,420円  +400 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

三井ハイテック<6966>が続急伸、上場来高値を更新した。前日はストップ高に買われ5000円大台を一気に回復したが、きょうもその勢いは衰えず、一時480円高の5500円まで買われる人気となった。半導体リードフレーム大手で世界的な半導体市場拡大の恩恵を享受しているほか、中国や欧米などで電気自動車(EV)シフトの動きが加速するなか、電動車向けモーターコアも絶好調に推移し収益に大きく貢献している。そうしたなか、前週末には22年1月期業績見通しを増額修正したが、営業利益段階で従来予想の47億円から80億円(前期比2.1倍)と大方の想定を上回る上乗せで過去最高も更新、市場で話題となった。株価は4月初旬の最高値形成後は機関投資家とみられるポジション調整の売りが継続的に観測され、漸次水準を切り下げる展開を余儀なくされていたが、ここにきてその鬱憤を一気に晴らすかのような切り返しでマーケットの注目を集めている。

■タムラ製作所 <6768>  601円  +38 円 (+6.8%)  本日終値

タムラ製作所<6768>が商いを大きく膨らませ大幅高、今月8日以来となる600円台復帰を果たした。世界的に脱炭素への取り組みが加速しており、英国で11~13日までの日程で行われたG7サミットでも、石炭火力発電については、排出削減対策のない設備に対しては新規の公的輸出支援を2021年までに停止する方針が打ち出された。この流れは太陽光発電などの再生可能エネルギーや電気自動車(EV)などで必須デバイスとなっているパワー半導体の需要を強く刺激する可能性を高めるとみられている。そのなか、同社はトランス(変成器)やリアクターのほか、はんだ材料などの電子化学材料の生産を手掛けており、酸化ガリウムパワー半導体の開発では業界先駆者として知られる。脱炭素関連の有望株として認知が進むなか、機関投資家の大口の買いなども観測されている。

■東建コーポレーション <1766>  10,140円  +490 円 (+5.1%)  本日終値

東建コーポレーション<1766>が大幅高で5日ぶりに反発。14日の取引終了後に発表した21年4月期連結決算で、営業利益が155億6200万円(前の期比21.4%増)と従来予想の107億1000万円を大きく上回って着地したことに加えて、22年4月期も同159億6500万円(前期比2.6%増)と連続増益を見込み、年間配当を前期比30円増の250円を予定していることが好感された。前期は、売上高がほぼ計画通りに推移したことに加えて、原価管理徹底の取り組みにより利益率の向上がみられ完成工事総利益額が予想を上回ったことが寄与。また、入居率が予想を上回って推移したことで兼業事業総利益額が予想を上回ったことや、販管費の抑制に努めたことも寄与した。今期は、前期の受注が増加したことを受けて、売上高は3189億5500万円(同3.0%増)を見込む。建設資材価格の値上がりが予想されるものの、コストダウンの推進や不動産賃貸事業の入居率の好調維持が見込まれることなどで増益となる見通しだ。

■GAテクノ <3491>  2,123円  +94 円 (+4.6%)  本日終値

GA technologies<3491>は大幅反発。14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年11月~21年4月)連結決算が、営業利益9800万円(前年同期比76.8%減)、最終損益2億4800万円の赤字(前年同期1億1500万円の黒字)と大幅減益となったが、2~4月期では営業利益は前年同期比57.9%増となっており、足もとの業績改善が好感されたようだ。会員数の増加で主力の不動産テック総合サービス「リノシー」の売り上げが順調に増加し売上高は368億8200万円(同50.0%増)となったことが寄与した。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高850億円(前期比34.8%増)、営業利益24億5500万円(同30.0%増)、最終利益10億円(同10.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■ミスミグループ本社 <9962>  3,730円  +125 円 (+3.5%)  本日終値

ミスミグループ本社<9962>が急伸し上場来高値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は14日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」に引き上げた。目標株価は3250円から5200円に見直した。「中国を中心とする新興国で高まりつつある確実短納期ニーズの取り込み戦略は明確で、22年3月期以降の過去最高益連続更新」をエクイティストーリーとしている。21年3月期業績は中国の需要回復が想定以上で、今後の収益拡大を予想。22年3月期の連結営業利益は前期比47.1%増の400億円(会社計画380億円)、23年3月期の同利益は470億円と連続最高益を見込んでいる。

■住友不動産 <8830>  4,175円  +134 円 (+3.3%)  本日終値

住友不動産<8830>や三井不動産<8801>、三菱地所<8802>といった不動産株が高い。特に、住友不は続伸し年初来高値を更新し、新型コロナウイルス感染拡大で不動産株が暴落する直前の昨年2月高値4236円更新が目前に迫った。新型コロナワクチンの接種拡大に伴う経済正常化期待で、オフィスやショッピングモール需要などへの回復期待が膨らむなか、大手不動産株に見直し買いが流入している。特に、大手不動産株は昨年2月のコロナ暴落後の下げを埋めていないこともあり、出遅れ感が指摘されている。

■高砂熱学工業 <1969>  1,898円  +54 円 (+2.9%)  本日終値

高砂熱学工業<1969>が切り返し急。空調工事最大手で民間需要を中心に一般空調や半導体向けを中心とした産業空調で実績が高い。同社は15日、日本繊維製品品質技術センターと実施した抗ウイルス試験で、二酸化塩素ガスが物質の表面に付着した新型コロナウイルスを99.9%減少させることを確認したと発表、これとあわせて実用化に向けたパートナー企業の募集を行うことも発表しており、株価を刺激する格好となった。株価は5月27日に1955円の年初来高値をつけたものの結果的に上ヒゲ形成となり、その後は調整局面にあったが、足もとは動兆著しく高値奪回を再び視野に入れている。

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