話題株ピックアップ【夕刊】(2):レノバ、オプティム、三菱UFJ
■クレスコ <4674> 1,771円 +13 円 (+0.7%) 本日終値
クレスコ<4674>が続伸。17日の取引終了後、業務アプリケーション開発のOEC(東京都新宿区)の全株式を取得し、子会社化すると発表しており、これが好感された。OECは、国内有数の大手メーカーから組み込み型ソフトウェアとファームウェア開発を直接受託開発していることに加え、国内大手金融機関からも業務アプリケーションの受託開発を直接受注をしている開発会社。今回の買収により、クレスコは今後需要が見込まれる各種製品向けの組み込み型ソフトウェア関連事業を取り込むことで、企業価値の更なる向上に貢献すると見込む。なお、22年3月期業績への影響は軽微としている。
■レノバ <9519> 3,900円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
レノバ<9519>が3日続伸。この日の寄り前、同社が参画する南阿蘇湯の谷地熱発電事業を行う南阿蘇湯の谷地熱(熊本県南阿蘇村)が、金融機関との間で融資関連契約を締結し、プロジェクトファイナンスを組成したと発表しており、これが好材料視された。同事業は、レノバが着工する初の地熱発電事業。今後は、共同スポンサー2社と共に開発を進め、南阿蘇湯の谷地熱事業の事業価値向上を図るという。なお、22年3月期の業績に与える影響は軽微としている。
■オプティム <3694> 2,301円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
オプティム<3694>が反発。17日の取引終了後、固定翼型ドローン「OPTiM Hawk(オプティムホーク)」で空撮した画像を生育調査や営農指導に活用するための実証実験を23日から開始すると発表しており、今後の展開が期待されているようだ。同実証実験は、同社と農業向けドローンの共同開発を進めている石川県農林総合研究センターと協力して行う。空撮画像から得られる作物の生育情報を用いて、農地ごとに最適な栽培指導の実現を目指す。
■三菱UFJ <8306> 602.6円 -15.4 円 (-2.5%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが安い。17日のニューヨーク市場で米10年債利回りは前日比0.070%低下の1.508%に下落した。これを受け、金利低下に伴う利ザヤ縮小懸念から米株式市場では銀行株が下落した。この流れのなか、東京市場でも大手銀行株に売りが先行している。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,834円 -63 円 (-0.8%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯の展開。前日も全上場企業のなかで断トツの売買代金をこなすなど市場の注目度は高いのだが、株価はリバウンドの兆しをみせることなく、今年1月初旬以来約5カ月半ぶりに終値で8000円大台を割り込んだ。前日の米国株市場では想定以上にタカ派的な内容となったFOMCの余韻を引きずる形でNYダウは下値模索の動きを続けたものの、ハイテク株比率の高いナスダックは切り返し、一時は終値ベースの過去最高値を上回る場面もあった。米ハイテク企業に積極投資するソフトバンクGにとって風向きは悪くないが、外資系金融機関への借り入れが急増していることなどが財務面からの警戒材料とされ、上値の重い動きを強いられている。ただ、MSCIの指数イベントに絡む思惑で急落した5月11日以前の株価水準は1万円台をキープしたこともあり、そこから20%以上ディスカウントされた時価は押し目買いも誘導しやすく、足もと強弱観が対立している。
■日立製作所 <6501> 6,142円 -39 円 (-0.6%) 本日終値
日立製作所<6501>は売り買い拮抗。株価は好決算発表を受け4月末にマドを開けて買われた後、機関投資家とみられる実需買いが継続的に観測されるなかで次第高の展開を続け、時価は2001年6月以来20年ぶりの高値圏で売り物を吸収する状況にある。AI・IoT時代に対応し、経営の軸足をIT分野に傾注、同社独自のIoTプラットフォーム「ルマーダ」の活用で商機を捉えている。22年3月期は営業利益段階で前期比5割増の7400億円を見込む。これは、過去最高利益を記録した19年3月期に迫る水準だ。「日銀のETF買いのルール変更に伴い、TOPIX構成比率の高いトヨタ自動車<7203>と日立を買い、ソフトバンクグループ<9984>やファーストリテイリング<9983>を売るアービトラージの動きが観測される」(国内投資顧問)という指摘も出ている。
■フォーバルR <9423> 149円 +49 円 (+49.0%) 本日終値
フォーバル・リアルストレート<9423>が急騰。同社は17日、販売施工している「まるごと抗菌サービス『デルフィーノ』」に関して、製造元のデルフィーノケア(東京都目黒区)が新型コロナウイルスに対する実証試験を行った結果、99.99%以上減少したとの結果を得たと発表しており、これが好感された。日本繊維製品品質技術センターによる、デルフィーノ加工ガラス板をサンプルとした試験という。なお、同社では17年からデルフィーノを販売施工している。
株探ニュース