話題株ピックアップ【昼刊】:オキサイド、千代建、タムラ

注目
2021年6月21日 11時39分

■オキサイド <6521>  8,180円  +300 円 (+3.8%)  11:30現在

オキサイド<6521>が全般安の中、逆行高している。半導体材料である窒化ガリウム(GaN)薄膜単結晶の成長に適した新材料単結晶基板「SAM」のサンプル出荷開始を決定したと発表しており、これが好感されている。同社では今回のサンプル出荷を新たな受託開発への糸口と位置付けており、事業拡大の見通しが立った時点から量産化へ向けての開発を加速させる方針。なお、同製品のサンプル出荷が、今後3年間の業績に与える影響は軽微としている。

■千代田化工建設 <6366>  416円  +11 円 (+2.7%)  11:30現在

千代田化工建設<6366>が3日ぶりに反発。20日付の日本経済新聞は、同社とENEOSホールディングス<5020>が「製造過程で二酸化炭素(CO2)を出さない『グリーン水素』の製造プラントを共同開発する」と報じた。電気分解に関する独自技術を使って設備投資を抑え、水素価格を現在の3分の1程度にするのを目指すという。この日はグリーン水素の開発に向けた期待で同社株に買いが流入している。

■タムラ製作所 <6768>  875円  +22 円 (+2.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位

タムラ製作所<6768>が全般波乱相場のなかも一時59円高と値を飛ばし900円台に乗せるなど強さを際立たせている。ここ株価を急動意させ市場の視線が集中している。同社の技術を切り出して設立したカーブアウトベンチャーで酸化ガリウムパワー半導体分野の開発を進めるノベルクリスタルテクノロジーが、酸化ガリウム100ミリウエハーの量産に世界で初めて成功したことが伝わり、これが物色人気化の発端となった。株式需給面では日証金で貸株が急増し、貸借倍率が0.7倍と売り長になっている。これをベースとした買い戻しの動きが株価に浮揚力を与えている。

■TOKYO BASE <3415>  703円  +8 円 (+1.2%)  11:30現在

TOKYO BASE<3415>が反発している。前週末18日の取引終了後、22年1月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これが好材料視されている。毎年1月末日時点で100株(1単元)以上を保有する株主を対象に、同社運営のオンラインストアまたは国内実店舗で利用できる10%割引優待券を保有株数に応じて2~6枚贈呈する。

■イーレックス <9517>  2,028円  +1 円 (+0.1%)  11:30現在

イーレックス<9517>が5日続伸している。19日付の日本経済新聞朝刊で、「大手電力などから石炭火力発電所を買収し、環境負荷が少ないバイオマス発電に転換する」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、4基程度を合計数百億円で買い取り、専用設備を導入して22年以降の運転開始を目指すという。石炭火力廃止が世界的な流れとなるなか、石炭火力を持つ大手電力や鉄鋼、資材メーカーにとっては売却することで廃止コストを省けるというメリットがある一方、イーレックスにとっては減価償却が終わった発電所を買い取ることでコストを抑えることができるというメリットがあるだけに、記事への関心が強いようだ。

■日経レバ <1570>  14,850円  -1,100 円 (-6.9%)  11:30現在

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落。日経平均株価に連動するETFで、上げも下げも日経平均の変動率の2倍に基本設定されていることで、全体相場のボラティリティが高まる場面では個人投資家の短期筋の売買が活発化する傾向が強い。きょうは、前週末の米国株急落を受けて全体相場は波乱展開を余儀なくされており、日経平均は2万8000円トビ台まで売り込まれる形となった。日経レバはここ売り買いともに手仕舞いが進み、いずれも残高を減少させる傾向をみせていたが、信用倍率は6.4倍と大幅に買い長の状況に変わりなく、足もとでは個人投資家の投げを誘う状況となった。

■スズキ <7269>  4,304円  -247 円 (-5.4%)  11:30現在

スズキ<7269>が急落している。19日付の日本経済新聞朝刊で、「7月の国内工場の稼働を一時停止することが分かった」と報じられており、これが嫌気されている。記事によると、湖西工場(静岡県湖西市)の稼働を7月1~2日の2日間、相良工場(同県牧之原市)を1~2日、5~9日の7日間止める方針という。半導体不足から部品調達が制約される状況が続いており、業績への影響が懸念されている。

■東京エレクトロン <8035>  47,570円  -1,990 円 (-4.0%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>が大幅安。前週末の米国株市場では利上げ懸念を背景にNYダウが500ドルを超える下げに見舞われたが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下落率は2.4%を超え、NYダウの下落率を上回った。特に半導体製造装置世界最大手のアプライドマテリアルズは4.43%の急落をみせており、このリスクオフの流れが東京市場の同関連株を直撃する形となった。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,538円  -296 円 (-3.8%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>が5日続落。前週に約5カ月半ぶりに8000円大台を下回ったが、その後もリバウンドに転じる気配なく下げ幅を広げている。前週末の米国株市場で主力株が大きく売り込まれたことで、東京市場でも先物主導で日経平均は寄り付きから急落を余儀なくされている。ソフトバンクGは外資系金融への借入金の急増が嫌気されてここ下げ足を強めていたが、日経平均寄与度の高い値がさ株として、きょうは裁定取引に絡むインデックス売りの影響も直撃する形となった。

■宝ホールディングス <2531>  1,371円  -51 円 (-3.6%)  11:30現在

宝ホールディングス<2531>が大幅反落している。前週末18日の取引終了後、22年3月期第1四半期決算で約16億円を特別損失として計上すると発表しており、これが嫌気されている。子会社宝酒造による製品の自主回収により特損が発生するという。なお、通期業績予想については、環境変化も含めて精査中としている。

■三菱UFJ <8306>  586円  -16.6 円 (-2.8%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続落でフシ目の600円ラインを割り込んできたほか、第一生命ホールディングス<8750>など生保株も軟調。前週末の米国株市場では、リスク回避ムードが高まるなか、ゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が軒並み軟調な動きとなった。早期利上げ懸念を背景にNYダウが急落したが、米長期金利も1.4%台前半まで急低下するというセオリーに反する異質の展開となっており、金融セクターにとっては運用利ザヤが縮小するとの見方が売りを助長している。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや大手生保にとって株安材料となっている。

■西松屋チェーン <7545>  1,449円  -26 円 (-1.8%)  11:30現在

西松屋チェーン<7545>は朝高後下げに転じる。前週末18日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)単独決算は、売上高422億8500万円(前年同期比3.8%増)、営業利益46億200万円(同25.5%増)、純利益32億1600万円(同31.4%増)と大幅増益となったものの、全般安に連れ安する格好となっている。雑貨部門でシューズやソックス、水筒、ランチ用品などの入園・入学・新学期用品が好調だったほか、衣料部門では子ども衣料や、気温の上昇に伴い春物衣料や夏物衣料が伸長した。また、値下げロス率が減少したことで売上総利益が増加したことや、人材派遣費用を中心にアウトソーシング費用などの経費が減少したことも寄与した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高1700億円(前期比6.6%増)、営業利益137億円(同13.3%増)、純利益91億4300万円(同10.5%増)だった。

■マルマエ <6264>  2,474円  -6 円 (-0.2%)  11:30現在

マルマエ<6264>はしっかり。前週末18日の取引終了後に発表した5月度の月次受注残高が、前年同月比70.3%増の15億3800万円と順調に積み上がったことが好感されている。半導体分野は受注と検収がともに順調に推移し同61.3%増の9億7900万円となったほか、FPD分野も市場環境が回復傾向にあるなか、同82.1%増の5億3100万円となり、受注残高は全体として増加した。

■フュートレック <2468>  429円  +49 円 (+12.9%)  11:30現在

フュートレック<2468>は大幅高で3日ぶり反発。同社は前週末18日、マイク機能や翻訳機能が搭載されたスマートマスクの開発を手掛けるドーナッツロボティクス(東京都港区)と業務提携したと発表しており、これが材料視されているようだ。フュトレックが持つ音声認識やエコーキャンセル技術、声認証技術のスマートマスクへの搭載のほか、業務用途でのスマートマスク活用の提案などを行っていく。

■VIX短先物 <1552>  3,135円  +333 円 (+11.9%)  11:30現在

国際のETF VIX短期先物指数<1552>が前週末に比べ10%高と急騰。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。18日の米VIX指数は前日に比べ2.95(16.62%)ポイント高の20.70に上昇した。一時21.04まで値を上げた。セントルイス連銀のブラード総裁が米連邦準備制度理事会(FRB)は「22年にも最初の利上げをするだろう」と発言したことを受け、利上げの前倒し懸念が浮上。同日のNYダウは533ドル安と大幅安となった。これを受け米VIX指数は上昇し、警戒ラインと呼ばれる20を約1カ月ぶりに上回った。つれて東京市場では、VIX短先物が連動高している。

●ストップ高銘柄

なし

●ストップ安銘柄

なし

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