話題株ピックアップ【夕刊】(2):象印、アルバック、オキサイド

注目
2021年6月25日 15時16分

■高圧ガス工業 <4097>  658円  +13 円 (+2.0%)  本日終値

高圧ガス工業<4097>が続伸。24日の取引終了後、26年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に売上高1000億円(21年3月期769億700万円)、営業利益70億円(同41億8900万円)を目指すとしたことが好感されたようだ。

■象印マホービン <7965>  1,724円  +33 円 (+2.0%)  本日終値

象印マホービン<7965>は3日ぶりに反発。午前11時ごろ、ピジョン<7956>と共同で「ベビー用ステンレス製保温カップ」を開発し7月下旬に中国で発売すると発表しており、これが好感された。乳幼児向け製品の製造・販売にノウハウを持つピジョンと高品質・高機能な「ベビー用ステンレス製保温カップ」を共同開発・発売することで取り扱い店舗数を拡大し、中国におけるベビー市場での認知の向上を目指すとしている。

■アルバック <6728>  5,800円  +110 円 (+1.9%)  本日終値

アルバック<6728>が反発。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は7000円に設定した。スパッタ装置(真空薄膜成膜装置)の引き合いが強く、来期以降も「半導体・電子」を中心に力強い受注が続く見通し。特に、半導体用スパッタ装置は新製品がロジック向けEUVプロセスで採用が拡大。今後、更なる伸びが期待できるとみている。21年6月期の連結営業利益は前期比約3%増の165億円の見通しだが、22年6月期の同利益は今期推定比約45%増の240億円を見込んでいる。

■ブシロード <7803>  2,890円  +51 円 (+1.8%)  本日終値

ブシロード<7803>は3日ぶり反発。24日の取引終了後、従来未定としていた21年6月期(11カ月の変則決算)の連結営業利益について2億円と発表しており、今期から決算期が変更されているものの、前期までの同利益水準と比べ大きく落ち込む見通しとなった。ただ、直近の四半期決算で業績悪は想定されていただけに、アク抜け感から買いが入ったようだ。新型コロナウイルス感染拡大などにより、プロレスの興行や音楽ライブ、イベントの延期や中止、販売店の休業などが響いた。また、コンテンツ制作などの生産販売スケジュールも影響を受けた。

■ニチコン <6996>  1,202円  +18 円 (+1.5%)  本日終値

ニチコン<6996>が4日続伸と上げ足を強め、1200円台に復帰した。アルミ電解コンデンサー大手で、電子機器用のほか電気自動車(EV)用コンデンサーなども手掛ける。世界的な自動車販売の好調を背景に車載向けが伸び、22年3月期営業利益が前期比2.5倍の40億円予想と急回復が見込まれている。今週22日には、世界初となるフィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用したメンテナンスフリー電子棚札システムを開発したことを発表、これも株高を後押ししている。

■オキサイド <6521>  8,980円  +130 円 (+1.5%)  本日終値

オキサイド<6521>は反発。24日の取引終了後、デンマークのNKTフォトニクス社(ビルケロッド)と共同で開発した紫外(UV)フェムト秒レーザ「OneFive ORIGAMI03XP-3P」の国内販売を6月30日に開始すると発表しており、これが好感された。新製品は、オキサイドとNKT社との業務提携による超短パルスUVレーザ開発の製品化第1弾。NKT社製の赤外フェムト秒レーザ「ORIGAMI」とオキサイド製の「高信頼性波長変換モジュール」を搭載し、赤外、可視、紫外の3波長を同一レーザヘッドから出力し、パソコン制御での波長選択が可能なことが特徴。有機ELやマイクロLEDなどのディスプレー製造プロセスや電子バイス用フレキシブルプリント基板加工、ステントなど医療用デバイスの製造などさまざまなな分野での微細加工用レーザとしての応用が期待できるとしている。なお、新製品が今後3年間の業績に与える影響は軽微としている。

■アンリツ <6754>  2,054円  +26 円 (+1.3%)  本日終値

アンリツ<6754>が続伸。同社はきょう、独dSPACE(ディースペース)社とコネクテッドカー向けの次世代型自動車アプリケーションの開発に向けて協業すると発表した。これに伴い、モバイル関連見本市「MWC」で共同展示を実施し、5G対応車載機アプリケーション試験のデモンストレーションを行う。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,306円  +29 円 (+1.3%)  本日終値

ディー・エヌ・エー<2432>がしっかり。同社は24日、第一生命ホールディングス<8750>とデジタルトランスフォーメーション(DX)による新たな顧客体験の共創を目的に業務提携契約を締結したと発表しており、これが好感された。取り組みの第1弾として、コミュニティサービス「ハレトケ」と、健康的なダイエットをサポートするアプリ「カラダモ」の2つの女性向けサービスを21年秋に提供開始する予定で、300万人規模の利用を目指すという。また、商品・サービスの開発やマーケティングなどにおけるノウハウ・人財交流を行うことで、事業基盤の強化や企業価値の向上を目指すとしている。

■コマツ <6301>  2,825.5円  +34.5 円 (+1.2%)  本日終値

コマツ<6301>が3日ぶりに反発。米バイデン政権が24日、1兆ドル(約111兆円)規模のインフラ投資法案で超党派の上院議員と合意したことが明らかになった。道路や橋、鉄道などのインフラに加え、電気自動車(EV)の充電拠点拡充などを進める。全体の規模は8年間で1兆2090億ドルになるという。これを受け、24日のニューヨーク株式市場では、建機大手のキャタピラー<CAT>の株価が上昇。東京市場では、コマツに見直し買いが流入している。

■三菱UFJ <8306>  607.9円  +4.4 円 (+0.7%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>はじめメガバンクが続伸歩調となっている。米国事業を手掛けるメガバンクは米長期金利の動向との株価連動性が高いが、前日はバイデン米政権が掲げる大型インフラ投資が実現に向け進捗していることを背景に、10年債利回りが終値ベースで1.49%台まで上昇した。一方、FRBが前日夕方に公表したストレステストの結果が良好だったことを受け、米大手銀行に課していた株主還元の制限を今月末で解除することを発表した。ゴールドマン・サックス・グループ<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>をはじめ大手金融株は同日取引時間中も軒並み株価を上昇させていたが、この発表を受けて時間外でも更に買われる展開となった。東京市場でもこの流れが波及する形となっている。

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