話題株ピックアップ【夕刊】(1):レノバ、ラクス、JAL

注目
2021年7月6日 15時15分

■ファインデックス <3649>  1,215円  +172 円 (+16.5%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

ファインデックス<3649>が急反騰し一時ストップ高。同社は5日の取引終了後、25年12月期までの5カ年計画を発表した。なかで、25年12月期の業績目標について、売上高を108億円(20年12月期実績40億400万円)、経常利益を49億円(同6億4300万円)とする方針を掲げており、これを好感した買いが入ったようだ。今後、患者情報の安全かつ有効的な活用に向けた技術開発や創薬・医療機器開発などへの医療データの活用のほか、医療文書管理システムを自治体など向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)支援へと展開していく。

■レノバ <9519>  4,520円  +345 円 (+8.3%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

レノバ<9519>が急反発。世界的な脱炭素社会に向けた取り組みが進むなか、再生可能エネルギーの活用が進んでいる。国内でも環境省が2030年度の太陽光発電の導入目標に約2000万キロワット分を積み増す方針が伝えられている。同社は太陽光をはじめ、風力やバイオマスなど再生可能エネルギー開発を手掛け、同テーマのシンボルストックとして存在感を示している。22年3月期はトップラインの伸びが顕著で前期比46%増の300億円を見込んでいる。株式需給面では信用買い残の整理が続き、直近データでは35万株強まで減少しており戻り売り圧力が軽減されている。

■ラクス <3923>  3,360円  +200 円 (+6.3%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

ラクス<3923>が大幅高。同社はクラウドサービスによるメール管理の国内トップ企業で、IT人材の派遣業務も手掛ける。株価は6月7日に終値で2000円大台を回復したが、それ以降、異彩を放つ上昇トレンドを形成しマーケットの注目を集めている。6月7日からきょうまでの22営業日で下落した日はわずかに3営業日にとどまる。前日比変わらずの日が1日あるが、それを除く18営業日で上昇しており、きょうの高値まで株価水準を74%も切り上げた。しかも、そのほとんどが陽線で引けており、継続的な実需買いが流入していることを強く示唆している。M&A戦略に積極的で海外企業も対象にした買収で業容拡大を図っている。5月に26年3月期を最終年度とする中期経営計画を開示しており、26年3月期の最終利益を100億円以上(前期実績は29億3600万円)にする目標を掲げている。

■トーセイ <8923>  1,210円  +64 円 (+5.6%)  本日終値

トーセイ<8923>が4日続伸。5日の取引終了後、21年11月期の連結業績予想について、営業利益を87億700万円から110億3600万円(前期比71.7%増)へ、純利益を52億1800万円から68億4600万円(同90.1%増)へ上方修正し、あわせて29円を予定していた期末一括配当を38円(前期19円)に引き上げると発表したことが好感された。不動産流動化事業における一部販売予定物件の販売時期を翌期以降に見直したことで、売上高は695億3500万円から616億5700万円(同3.6%減)へ下方修正したものの、不動産流動化事業で投資家向けの1棟収益不動産が想定よりも高い利益率で売却できたことで同事業の売上総利益率が大きく上振れしたことが寄与する。また、販売物件の利益率が期初予想を上回って推移していることや、ホテル事業を除くストック・フィービジネスが順調に推移していることなども寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年12月~21年5月)決算は、売上高409億3200万円(前年同期比9.1%減)、営業利益92億3200万円(同4.3倍)、純利益61億2000万円(同5.3倍)だった。

■日本ケミコン <6997>  2,670円  +112 円 (+4.4%)  本日終値

日本ケミコン<6997>が大幅高。コンデンサー大手で強みとするアルミ電解コンデンサーの商品シェアが業界首位に位置する。電気自動車(EV)市場の急拡大を背景に基幹部品である次世代電池材料にも積極展開を図っている。ここ東証マザーズに上場した日本電解<5759>がリチウムイオン電池材料となる電解銅箔を手掛けていることから急速人気化したが、その流れで同社株にも物色の矛先が向いている。ブリヂストン<5108>子会社の旭カーボンとの協業で全固体電池に使われる導電材料の量産技術を開発していることがポイントでEV電池関連としてのテーマ性が豊富。今期業績も急拡大が予想されるなかPER12倍台と割安感があり、追随買いを誘っている。

■TOKYO BASE <3415>  705円  +25 円 (+3.7%)  本日終値

TOKYO BASE<3415>が反発。同社は5日取引終了後に、6月度の月次売上速報を公表。既存店売上高は前年同月比8.5%増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。ECは前年実施したクーポン・タイムセールなど在庫消化施策の反動で同4.1%減となったが、実店舗が同19.0%増となったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は、新規出店効果などもあって同20.9%増だった。

■ダイヘン <6622>  4,660円  +125 円 (+2.8%)  本日終値

ダイヘン<6622>が大幅反発。5日の取引終了後、24年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に売上高2000億円以上(21年3月期1451億4400万円)、営業利益200億円以上(同121億8300万円)を目指すとしたことが、意欲的な中計と評価されているようだ。EV向け充電システムや再生可能エネルギー発電事業者向けEMSなどの新たな事業領域で新商材の販売拡大を図るほか、労働力不足解消や狭隘スペースでの自動化、設備管理の負担軽減などに資する機器・システムの開発を進めるとしている。

■日本航空 <9201>  2,560円  +68 円 (+2.7%)  本日終値

日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>がいずれも4日続伸と戻り足を強めている。国内では新型コロナウイルスの感染が再び拡大傾向にあることで警戒感が拭えない状況にあるが、海外では米国をはじめワクチン普及効果による経済活動の正常化を背景とした景気回復期待が高まっている。世界的な旅客需要の拡大で収益環境が最悪期を脱する公算が大きくなった空運セクターには足もと上値を見込んだ買いが優勢となっている。テクニカル的には両銘柄とも株価は前日時点で25日移動平均線を下回って推移していたが、日足一目均衡表では雲の上に位置していることで戻り足を軽くしている。

■任天堂 <7974>  66,760円  +1,610 円 (+2.5%)  本日終値

SMBC日興証券は5日、毎年10月第1営業日に実施される日経平均株価の定期入れ替えの予想を発表した。同証券では、基本シナリオとして1増1減で任天堂<7974>の採用、スカパーJSATホールディングス<9412>の削除を予想した。また、任天堂に加えZOZO<3092>とオリエンタルランド<4661>の採用と、スカパーJに加え日清紡ホールディングス<3105>と東洋製罐グループホールディングス<5901>の3増3減の可能性も指摘した。ZOZOに代わりキーエンス<6861>が採用されることもあり得る、とした。日本経済新聞社は5日に日経平均ルールの変更を発表。みなし額面を株価換算係数に改めることなどを決定した。これに伴い、値がさ株が採用されやすくなることなどを指摘している。

■日本製鉄 <5401>  1,864.5円  +34.5 円 (+1.9%)  本日終値

日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など大手をはじめ、鉄鋼株が軒並み高。米国ではバイデン米政権が超党派で合意したインフラ投資法案の支持を呼び掛ける地方遊説をスタートさせており、「米国における鋼材需要の拡大に対する思惑が鉄鋼セクターを刺激している」(中堅証券ストラテジスト)という。鉄鋼株はPER、PBRともに割安さを際立たせる銘柄が多く、水準訂正妙味も意識されている。

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