ゼットがストップ高人気、大谷効果と東京五輪接近で投資資金集中
ゼット<8135>が全体軟調相場のなか、突発人気化。一時80円高はストップ高となる341円まで駆け上がった。東京五輪は新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大を背景に緊急事態宣言下での開催という異例の事態となりそうだが、個別株は貸株調達を含む空売りの買い戻しなどが作用して逆に急騰するケースも増えている。直接的には米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が、日本時間8日に行われたレッドソックス戦で32号本塁打を打ち、松井秀喜(当時ヤンキース)が2004年に記録した日本人の最多本塁打記録を抜いたことが、同社の株価刺激材料となったもよう。
また、東京五輪は無観客試合となる公算が大きくなっているが、開幕接近でスポーツ関連株の一角に物色の矛先が向かいやすいという面もあるようだ。そのなか、同社は業績も回復歩調で22年3月期の営業損益が5億円の黒字に転じる見通し。コロナ禍にあっても、SNSなどでゼットブランドの発信を強化しており業績への貢献が期待されている。