前場に注目すべき3つのポイント~買い一巡後は決算などを手掛りとした個別対応に~

市況
2021年7月12日 8時35分

12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:買い一巡後は決算などを手掛りとした個別対応に

■安川電、22/2上方修正 営業利益540億円←420億円、コンセンサス上回る

■前場の注目材料:五輪、福島も無観客、北海道に続き一転

■買い一巡後は決算などを手掛りとした個別対応に

12日の日本株市場は米株高の動きを引き継ぐ格好から、買い先行で始まることになろう。9日の米国市場ではNYダウが448ドル高と大幅に上昇。主要な株価指数は最高値を更新している。長期金利の上昇を受けて景気回復への懸念が後退し、銀行など景気敏感株を中心に物色が強まっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比325円高の28535円。円相場は1ドル110円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形からギャップアップから始まることになり、節目の28500円を捉えてくるかが注目される。先週末の日経平均は長期金利の急低下を映した景気回復期待が後退し、ギャップダウンから始まった後は一時27419.40円と5月13日以来の27500円を割り込んだ。その後は急速に買い戻されており、5月安値とのダブルボトムが意識されやすい。この流れから米国市場の上昇が支援材料となることにより、自律反発が期待されよう。

ただし、足元の調整で需給状況は悪化傾向にあることから、28500円接近の場面では戻り待ちの売りが警戒されやすいところ。まずは5日線が位置する28333円辺りを明確に突破し、支持線に変えておきたい。その後は28500円での攻防といった値動きになりやすいだろう。先週のETFの決算に伴う分配金支払いのための売り需要は通過したこともあってリバウンドに向かいやすいところではあるものの、需給イベントが通過した分、ショートも入りづらく、その後のカバーに向かわせる動きは限られる。再び商いが細るようだと、次第にこう着感が強まってくることも意識しておきたい。

物色については、朝方こそ米株高を受けたギャップアップとなることから、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引。その後は決算などを手掛りとした個別対応といったところ。先週末には安川電<6506>が第1四半期決算を発表し、通期予想を上方修正している。これを評価した動きが強まるようだと、決算期待による物色に広がりが見られそうだ。今週は米国においても決算シーズンに入ることから、米決算を手掛かりとした物色も意識されやすいところだろう。

■安川電、22/2上方修正 営業利益540億円←420億円、コンセンサス上回る

安川電<6506>は2022年2月期業績予想の修正を発表。営業利益は420億円から540億円に上方修正しており、コンセンサス(470億円程度)を上回る。新型コロナ禍からの経済正常化で設備投資需要が回復。工作機械などに使われるサーボモーターや産業用ロボットの受注が想定を上回る見込み。第1四半期の売上高は前年同期比31.1%増の1190.02億円、営業利益は同107.9%増の129.44億円となり、コンセンサス(120億円程度)を上回る。直近の四半期の受注については過去最高となった。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(34870.16、+448.23)

・ナスダック総合指数は上昇(14701.92、+142.13)

・シカゴ日経先物は上昇(28535、大阪比+325)

・1ドル110円10-20銭

・SOX指数は上昇(3278.39、+55.58)

・VIX指数は低下(16.18、-2.82)

・米原油先物は上昇(74.56、+1.62)

・海外コロナワクチン接種の進展

・日銀は金融緩和を長期化

・株価急落時の日銀ETF買い

・五輪、福島も無観客、北海道に続き一転

・ワクチン接種率情報共有、来月から、都道府県に独自配分枠

・サイバー攻撃へ対処要求、バイデン氏、プーチン氏と電話協議

・教員免許更新制廃止へ、文科省、来年にも法改正

・G20財務相、国際課税大筋合意、低税率国参加促す

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 5月機械受注(船舶・電力除く民需)(前年比予想:+2.5%、4月:+0.6%)

・08:50 6月国内企業物価指数(前年比予想:+4.8%、5月:+4.9%)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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