澁澤倉庫 Research Memo(5):顧客ニーズに応じ内外を含めた総合物流サービスを提供(2)

特集
2021年7月12日 15時05分

■事業概要

(4) 海外事業

澁澤倉庫<9304>は上海、香港、広州を基点に、中国内陸部や北部の主要都市を結ぶネットワークを構築している。また、ベトナムでは、ハノイとホーチミンを軸に全土をカバー、東南アジアではほかにフィリピン・マニラに現地法人を設立した。

(5) 港湾運送事業(船舶代理店/港湾荷役)

船舶が効率的に入港できるよう、パイロット(水先案内人)やタグボートの手配から、海上保安庁、税関、検疫所、関係省庁等への諸手続き、B/L発行に至るまで広範囲にわたるサービスを提供し、船舶代理店として船会社をサポートしている。また、船内荷役やはしけ運送などの港湾運送業務でも多くの実績を有している。特に在来船の船内荷役では、主要港での長年にわたる経験やノウハウを生かした一般貨物のみならず長尺の鋼材や穀物、重機、プラント貨物などの積み卸しや積み付け、ラッシング(固縛)を安全かつ高品質に行っている。

(6) 情報システムサービス

倉庫管理、輸出入・荷捌き・航空貨物取扱い、陸運配車の3つのシステムをプラットフォーム化した、高度な総合物流システムを有しており、陸・海・空ワンストップの総合物流サービスを提供している。このため、既存顧客から新規顧客まで様々な物流特性や多様化する要望、特殊な仕様に対して柔軟に対応することが可能で、それぞれの輸送モードや貨物管理に最適なシステムを提供できる。

a) 倉庫管理システム(WMS)

様々な商品特性ごとに最適化されたシステムで、迅速確実かつ効率的に在庫管理を行うことができる。また、モバイル端末などを活用することで、作業の効率化を通じた低コスト化を実現している。顧客向けには、Webサービスによるリアルタイム在庫照会やダウンロード、各種EDI(電子データ交換)連携といった機能が標準で用意されている。

b) 輸出入荷捌・航空貨物システム

同社のNVOCC(船舶や航空機を持たない貨物利用運送事業者)・海貨・航空貨物・通関業務のシステムは、1つのシステムにシームレスに統合されており、NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)とも連携している。顧客の輸出入に関わる情報や進捗状況がリアルタイムで共有できるため、迅速確実で一元的なサービスを提供することが可能である。WebサービスによりNACCS実績情報(許可データなど)や各種トレース情報の提供も可能となっている。

c) 陸運配車システム(TMS)

全国の配車情報を一括管理して無駄のない効率的な車両運行を行うことで、競争力のある運賃を提示することができる。また、全国の協力会社の車両情報を一元管理することによって、安全な輸送も実現している。さらに、貨物トレースシステム・GPS機能・自動配車システムなど最新機能と連携することで、顧客ニーズに即した高品質なサービスを提供することができる。

(7) その他のサービス

トランクルームサービスの「シブサワトランクルーム」は、オフィス文書などを安全に保管、必要な時に閲覧できるサービスである。文書とオフィススペースの管理によってコスト削減を提案している。また引越サービスは、引越優良認定事業者である同社が長年の実績と経験によって安心・安全・確実・迅速で高品質・低コストのオフィス移転、オフィスレイアウト変更サービスを提供している。個人の引越や家財の保管も行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《NB》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.