前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年7月15日 5時20分

■Enjin <7370>  3,730円 (+700円、+23.1%) ストップ高

Enjin <7370> [東証M]がストップ高。同社は医療機関や医師を対象にPR支援サービスなどを行っており、6月18日に東証マザーズに上場した直近IPO銘柄。成長期待の高さを背景に初値は公開価格を56%上回る2150円で形成、その後はセカンダリーでも人気を継続し、調整を挟みながらも下値を切り上げてきた。13日取引終了後に発表した21年5月期決算では売上高が前の期比4割増となる21億6300万円、営業利益は倍増の6億700万円と急成長を果たしたが、続く22年5月期業績予想については売上高が31億600万円と前期を上回る4割強の伸び率を見込み、営業利益も前期比54%増の9億3200万円と高成長が続く見通し。これを好感する形で投資資金の流入が加速した。

■エムビーエス <1401>  634円 (+100円、+18.7%) ストップ高

エムビーエス <1401> [東証M]がストップ高。13日の取引終了後、集計中の21年5月期単独業績について、売上高が33億5000万円から34億3900万円(前の期比2.8%増)へ、営業利益が1億9300万円から2億4300万円(同14.1%減)へ、純利益が2億5100万円から2億8700万円(同26.4%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。従来予想では工事の一時中断や延期、受注の遅れなどを見込んでいたものの、想定以上に工事が進捗したことや一部の工事再開などが売上高を押し上げた。また、原価低減と経費削減の徹底を図ったことも寄与した。なお、業績上振れに伴い無配を予定していた期末一括配当で3円の配当を行う。05年4月の上場以来初配当となる。

■ウッドF <8886>  3,250円 (+500円、+18.2%) ストップ高

ウッドフレンズ <8886> [JQ]がストップ高。13日の取引終了後に発表した22年5月期の連結業績予想で、売上高500億円(前期比33.5%増)、営業利益18億8000万円(同51.5%増)、純利益9億5000万円(同63.4%増)と大幅増益を見込み、年間配当は前期比67円増の160円を予定していることが好感された。主力の住宅事業では、在宅勤務の増加や外出自粛によって自宅時間が増えるなかで住宅環境を見直す動きが強まり、住宅市況の好調が見込まれる一方、ウッドショックの影響が懸念されているが、同社は国産材流通ネットワークを活用した住宅建材の安定供給により、注文戸建住宅市場でのシェア獲得を図る方針。また、前期に続いて商品の差別化により販売単価や利益率の上昇継続が見込まれている。なお、21年5月期決算は、売上高374億7400万円(前の期比0.4%減)、営業利益12億1000万円(同92.9%増)、純利益5億4600万円(同4.6倍)だった。

■ステムセル研 <7096>  6,760円 (+1,000円、+17.4%) ストップ高

ステムセル研究所 <7096> [東証M]やコンフィデンス <7374> [東証M]、BCC <7376> [東証M]、アイドマ・ホールディングス <7373> [東証M]といった直近IPO銘柄への物色人気が継続。全体相場は上値が重く、方向感に欠ける展開が続くなか、新鮮味があり値動きも軽い直近IPO銘柄には、目先の値幅取りを狙った資金が集中している。14日は、6月25日に東証マザーズに新規上場した再生医療関連で細胞バンク事業を手掛けるステムセル研は一時ストップ高と大幅続伸。23日に新規上場した営業DXツールの開発・活用支援などを行うアイドマHDは4連騰で一時初の6000円に乗せた。28日に上場したゲーム・エンターテインメント業界向け人材紹介事業などを行うコンフィデンスも一時前日13日比11%超の急騰。7月に新規上場したIT企業への営業支援サービスなどを行うBCC、家庭用磁気治療器などの製造・販売を手掛けるコラントッテといった銘柄も値を上げている。東証1部の主力銘柄がもたつくなか、直近IPO銘柄への物色人気は当面続くとの見方が多い。

■トヨクモ <4058>  2,273円 (+303円、+15.4%)

トヨクモ <4058> [東証M]が大幅高。法人向けクラウドサービス事業を手掛ける。同社の大株主であるサイボウズ <4776> とはビジネス面で連携し、サイボウズの業務支援ソフト「キントーン」に連携したアプリ構築サービスを展開している。業績は絶好調で、20年12月期営業利益は前の期比2.5倍の2億4600万円、21年12月期も前期比26%増の3億1000万円予想と高成長が続く。13日取引終了後に6月の月次売上速報を発表、前年同月比52%増の1億3600万円と高い伸びを確保、1月からの累計でも前年同期比44%増の7億1900万円と好調で、これが株価の押し上げ材料となった。

■ERIHD <6083>  762円 (+100円、+15.1%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。ERIホールディングス <6083> がストップ高。同社は13日取引終了後に、22年5月期通期の連結業績予想を公表。経常利益見通しを前期比74.1%増の8億2500万円としていることや、年間配当計画を前期比15円増配の30円としていることが好感されたようだ。売上高は同5.8%増の152億3200万円を見込む。活動停滞が大きかった住宅関連で顧客の事業活動が回復基調にあるなか、今年4月から省エネ基準適合義務化の対象が拡大されたことが追い風になるとみている。

■E・JHD <2153>  1,259円 (+158円、+14.4%)

東証1部の上昇率3位。E・Jホールディングス <2153> が4連騰。13日の取引終了後に発表した22年5月期連結業績予想で、売上高350億円、営業利益39億円、純利益28億円を見込み、年間配当予想を前期比5円増の40円を予定していることが好感された。会計基準変更のため前期との比較はないものの、期首時点で273億円(前年比12.3%増)と豊富な繰越業務を有していることに加えて、国内では国土強靭化や防災・減災対策などで引き続き好調な受注環境の継続が見込まれることが業績を牽引する見通し。また、海外では新型コロナウイルス感染症の影響から段階的に回復する見込みであるとしており、前期との単純比較で1.1%営業増益を見込む。なお、21年5月期決算は、売上高343億3400万円(前年同期比13.0%増)、営業利益38億5700万円(同29.2%増)、純利益27億8400万円(同37.2%増)だった。同時に、25年5月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に売上高380億円、営業利益46億円を見込むとした。

■トランスG <2342>  567円 (+57円、+11.2%)

トランスジェニック <2342> が続急騰。13日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を120億円から130億円(前期比17.7%増)へ、営業利益を12億円から17億円(同90.4%増)へ上方修正すると発表しており、これが材料視されたようだ。新型コロナウイルス検査受託件数が想定を大きく上回って推移しているほか、臨床試験の受注も順調に推移していることから、前回予想を上回る見通しとなった。

■東宝 <9602>  5,060円 (+505円、+11.1%)

東証1部の上昇率4位。東宝 <9602> が急反騰。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響による収益デメリットに見舞われ、大苦戦を強いられたが、今期は風向きが大きく変わっている。13日取引終了後に発表した21年3-5月期決算は営業利益が前年同期比3.8倍の105億1800万円と急拡大、これが株価を強く刺激した。前期の映画館臨時休業の反動が出ているほか、3月公開の邦画アニメがヒットし収益を押し上げた。

■ケイブ <3760>  1,184円 (+107円、+9.9%)

ケイブ <3760> [JQ]が急反発。13日の取引終了後、人気シューティングゲーム「東方Project」のIP許諾を受けて、新規ゲーム開発を行うと発表しており、これが好感された。22年ごろに完全新作のゲームとして配信を開始する予定で、22年5月期業績への影響は軽微としている。また同日に発表した21年5月期連結決算は、売上高17億400万円(前の期比1.5%増)、営業損益2億2500万円の赤字(前の期2億7100万円の赤字)、最終損益2億4400万円の赤字(同3億1600万円の赤字)だった。なお、22年5月期業績予想は、現時点で合理的な算定ができないとして非開示としている。

■イーソル <4420>  1,161円 (+105円、+9.9%)

東証1部の上昇率5位。イーソル <4420> が急伸。14日午前11時ごろ、自動運転システム開発を手掛けるティアフォー(名古屋市)と戦略的パートナーシップを締結したと発表しており、これが材料視されている。これにより、両社は自動運転ソフトウェア「Autoware(オートウェア)」を利用した自動運転技術の商用化と普及を目指す。イーソルは、2015年からティアフォーとともに自動運転分野において共同研究開発を進めており、今回改めて両社で戦略的パートナーシップを締結し取り組みを加速させていく方針だ。

■エヌピーシー <6255>  870円 (+78円、+9.9%)

エヌ・ピー・シー <6255> [東証M]が4連騰。同社は13日の取引終了後、21年8月期第3四半期(20年9月-21年5月)の決算を発表。営業利益が8億2200万円(前年同期比2.2倍)と通期計画(5億1500万円)を超過しており、これが好感されたようだ。売上高も、同20.0%増の45億6900万円と大幅増で着地した。米国太陽電池メーカーの製造ライン向けに納入した装置の改造や増設、立ち上げ作業のほか、国内電子部品業界向けを中心としたFA装置の売り上げ計上などが全体業績を押し上げた。

■アルマード <4932>  1,108円 (+92円、+9.1%)

アルマード <4932> [JQ]が急反発。14日午前9時ごろ、同社と東京大学大学院農学生命科学研究科・加藤久典特任教授の卵殻膜研究チームによる、卵殻膜の摂取が皮膚老化の改善に影響を持つ可能性を示唆する最新研究結果が、学術雑誌「Nutrients」にオンライン掲載されたと発表しており、これが好感された。なお、同件による22年3月期業績への影響はないとしている。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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