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米国株
2021年7月12日 19時30分
特集

高配当プラスαが魅力!「連続増配」&「株高期待」の好業績株選抜 <株探トップ特集>

―コロナ禍もなんのその、安定した収益・財務基盤を背景に増配を続ける優良株に照準―

新型コロナウイルス感染拡大という強烈な逆風にさらされるなかでも、上場企業は株主還元を重視する姿勢を崩していない。21年3月期決算を発表した約2350社の配当について調べたところ、減配しなかった企業は全体の6割強に相当する1485社だった。このうち、配当を増やしたのは759社。およそ3社に1社がコロナ禍でも増配に踏み切った格好だ。続く22年3月期は製造業を中心に新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ業績が回復に向かうなか、更に多くの企業が株主還元を強化することが見込まれる。今回は、配当利回りが高水準で増配を続けている企業に注目し、収益力や財務の良好さを兼ねそろえ、値上がり益も狙える銘柄群を探った。

●連続増配は財務力や業績見通しへの自信の表れ

長年増配を続ける企業は、安定した財務基盤を備え、かつ中長期的に業績を伸ばしているものが多い。こうした株主還元に積極的な成長企業は、毎年受け取る配当が増えるだけでなく、株価も上昇するケースがみられ、インカムゲインとキャピタルゲインの両面で投資妙味が高い。継続的に配当を増やすのは、企業の財務力や業績見通しへの自信の表れともいえ、連続増配株は今後も持続的な利益成長と株主還元の拡充が期待できる銘柄として押さえておきたいところだ。

以下では、3月期決算の中小型株を対象に、(1)22年3月期に8期以上連続で増配を計画、(2)今期予想ベースの配当利回りが2.5%を超える、(3)今期業績が営業利益段階で増益を見込む、(4)予想PER(株価収益率)が東証1部企業の平均である20倍を下回る、といった条件を満たす7銘柄を紹介していく。

●ニチアスは14期連続増配、増額の可能性も

ニチアス <5393> は保温・断熱技術を軸にシール材や断熱材などを幅広い産業へ提供している。安定的な財務基盤を持ち、最終赤字に陥って無配に転落した08年3月期以降は配当を増やし続けている。22年3月期は80円(前期は78円)と14期連続の増配を計画。前期まで9期連続で期中または本決算発表と同時に配当を増額した経緯があることも注目ポイントだ。今期業績はプラント向け工事が減少する一方、工業製品や自動車部品が回復するほか、前期に旺盛な半導体需要を背景に大きく伸びた高機能製品の好調が継続し、営業利益は205億円(前期比4.5%増)と3期ぶりに増益へ転じる見通しを示している。<配当利回り2.84%>

●イエロハットは最高益路線を快走

イエローハット <9882> はカー用品の販売店を全国展開するほか、バイク用品や車両の販売なども行う。業績は22年3月期に営業利益ベースで5期連続の最高益見通しと安定成長を続けている。足もとでは新型コロナウイルス感染対策としての車移動需要の高まりが追い風だ。利益成長とともに配当も増やしており、今期は前期比4円増の58円と12期連続増配を見込む。配当に加えて、割引券などを贈呈する株主優待制度も実施している。株価は1991年4月につけた上場来高値2128円(株式分割考慮)まであと74円に迫る位置にいるが、指標面では予想PER10倍と上値に重さはなく、30年ぶりの青空圏突入も近そうだ。<配当利回り2.82%>

●TSテックは自動車販売復調でコロナ前回復へ

ホンダ系自動車シートメーカー大手のテイ・エス テック <7313> は、6月21日に非開示だった22年3月期業績予想を発表。売上高4030億円(前期比16.4%増)、営業利益400億円(同49.6%増)といずれも2ケタ成長する見通しを示した。上期は半導体供給不足の影響で受注が減少するものの、下期に生産を挽回することでコロナ前の水準を回復する計画だ。配当は年間54円実施する方針で、21年3月に実施した1株から2株への株式分割を考慮すると実質20%増配になる。指標面では予想PERが9倍台、PBRは0.8倍近辺と割安水準にある一方、配当利回りは3%を超えており、見直し余地は大きそうだ。<配当利回り3.27%>

●住友倉は継続的な増配と自社株買いで積極還元

安定した収益・財務基盤を持つ住友倉庫 <9303> は、前期まで実に20期にわたって配当を減らしたことがない。14年3月期からは増配を続けており、22年3月期は前期比2円増の50円を予定している。配当利回りは3%を超えるうえ、自社株取得と消却を定期的に実施するなど、株主還元面の魅力は高い。業績面に目を向けると、前期は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたものの、旺盛なEC需要を捉えた陸運セクターの好調でカバーし、ほぼ横ばい圏で着地。今期は海運事業が運賃上昇や輸送数量の増加で収益が好転し、営業利益は135億円(前期比23.1%増)と2期ぶりの最高益更新を見込んでいる。<配当利回り3.15%>

●三洋化は高付加価値製品へのシフトで最高益が視野

三洋化成工業 <4471> は紙おむつの原料となる高吸水性樹脂や界面活性剤を主力とする機能化学品メーカー。界面活性制御技術を中心とした幅広い知見を生かし、世界初となる次世代リチウムイオン電池「全樹脂電池」の量産化を進めるほか、新規分野のバイオ・メディカル事業では難治性の傷を治す人工タンパク質の実用化に向けた最終治験を開始するなど、業容拡大に余念がない。22年3月期は自動車関連素材などの需要回復や高付加価値製品の販売強化を通じ、営業利益は135億円(前期比13.1%増)と17年3月期に記録した最高益(136億4700万円)を視野に捉える。配当は前期から20円積み増し170円を実施する方針で、8期連続の増配を計画している。<配当利回り3.17%>

●ライトは今期も最高益見通し、良好な受注環境続く

ライト工業 <1926> は法面保護や地盤改良など特殊土木工事のパイオニアとして知られ、豪雨災害が頻発するなか関連銘柄として注目を集める。前期業績は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、第1四半期に首都圏の一部工事に中断が発生したものの、その後は手持ち工事の順調な進捗や採算向上で持ち直し、営業利益は117億2700万円(前の期比18.8%増)と過去最高をマークした。22年3月期は防災・減災国土強靱化を中心に良好な受注環境が続くなか、売上高、利益ともに成長路線を保つ計画だ。今期配当は51円(前期は50円)と9期連続増配を予定するほか、100万株または15億円を上限とする自社株買いを5月から実施しており、株主還元に意欲的な姿勢をみせる。<配当利回り2.68%>

●明豊ファシリは配当性向50%で9年連続増配へ

明豊ファシリティワークス <1717> は鉄道や学校、オフィス、庁舎などの建設工事で、発注者側に立ちプロジェクトの遂行を支援するコンストラクション・マネジメント(CM)を主力とする。発注者ニーズが多様化・複雑化するなか、コスト削減や工期短縮などへの要請は強く、同社の活躍余地は広がっている。前期業績は進行中のプロジェクトが順調に進捗し、2回にわたる業績上方修正を経て営業増益を確保した。22年3月期は大企業や自治体の高いニーズを取り込み、4期連続の最高益更新を目指す。前期から配当性向の基準を50%(従来は35%)に引き上げており、今期配当は9期連続の増配となる28円(前期は26円)を実施する方針だ。<配当利回り3.20%>

※配当利回りは7月12日終値ベースで算出

株探ニュース

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