話題株ピックアップ【昼刊】:東京製鉄、東レ、レノバ
■東京製鐵 <5423> 1,175円 +105 円 (+9.8%) 11:30現在 東証1部 上昇率2位
東京製鐵<5423>が急騰。前週21日の取引終了後、22年3月期の単独業績予想について売上高を2210億円から2440億円(前期比72.5%増)へ、営業利益を120億円から220億円(同5.5倍)へ大幅上方修正しており、これを好感した買いが入っている。海外マーケットにおいて鉄鋼需要の急回復により需給が引き締まった状況が続く見通しにあるほか、国内においても建設工事や民間設備投資の持ち直しなどを受けて需要が堅調に推移する見込み。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高530億7100万円(前年同期比45.9%増)、営業利益37億1500万円(同14.8%増)だった。
■アートSHD <3663> 1,094円 +76 円 (+7.5%) 11:30現在
アートスパークホールディングス<3663>が上昇加速、一時90円高と値を飛ばし1100円台に歩を進め年初来高値更新となった。デジタル機器向けソフト開発を主力展開し、グラフィック分野のクリエーター向けイラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」が絶好調で業績を牽引している。世界で1000万人以上が利用するとされる同ソフトは、昨年来出荷本数がうなぎ上りの状態で、サブスクリプションモデルをスタートさせたこともあって収益を押し上げる成長ドライバーとして期待が大きい。また、UI(ユーザーインターフェース)開発ソリューションを提供し、自動運転関連分野でも存在感を示す。株式需給面では株式分割による個人投資家の参戦が顕著なうえ、外資経由の貸株調達による空売りの買い戻しなども反映され、踏み上げ相場的な色を強めている。
■愛三工業 <7283> 968円 +67 円 (+7.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
愛三工業<7283>が続急伸、一時7%を超える上昇で960円台まで駆け上がり、今月14日につけた年初来高値946円を一気にクリア、18年10月以来となる1000円大台乗せも視界に入ってきた。同社は燃料ポンプや燃料噴射システムなどのトヨタ系自動車部品メーカーだが、電動車制御システム分野に積極的に取り組み、トヨタグループの電動車戦略でもカギを握っている。業績面も22年3月期営業利益が前期比倍増の100億円を見込むなど絶好調で依然としてPERは10倍を下回っている。今週29日に21年4~6月期決算発表を控えており、好決算を期待した買いが株価を押し上げている形だ。
■東レ <3402> 718円 +37 円 (+5.4%) 11:30現在
東レ<3402>が急伸している。22日付の日本経済新聞朝刊で「2021年4~6月期は、本業のもうけを示す連結事業利益(国際会計基準)が前年同期の2.8倍の約350億円だったことがわかった」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、航空機向け炭素繊維複合材料(CFRP)はなおも厳しいが、米中の経済回復で自動車や家電向け樹脂などが好調という。なお、決算発表は8月4日を予定している。
■日本製鉄 <5401> 1,823円 +75.5 円 (+4.3%) 11:30現在
日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など大手をはじめ鉄鋼株が軒並み高、業種別上昇率で一時5%強の急伸をみせ東証1部33業種中で断トツとなっている。鉄鋼株は指標面で割安に放置されている銘柄が多く、業種別でみても出遅れ感が強かったが、きょうは全体相場が強気に傾くなかリターンリバーサル狙いの買いが集中している。21日に日本鉄鋼連盟から発表された1~6月の国内粗鋼生産量は前年同期比14%増の4805万7000トンと同期間としては11年ぶりの2ケタ伸長となったことが伝わっている。コロナ禍にありながら、ワクチン普及を背景に経済活動の正常化が進み、製造業が鉄鋼需要を牽引する格好で収益環境は良好だ。これを受け株式市場でも鉄鋼セクターへの投資マネー流入を誘っている。
■ソフトクリエ <3371> 2,970円 +118 円 (+4.1%) 11:30現在
ソフトクリエイトホールディングス<3371>が大幅高で3日続伸し、年初来高値を更新している。21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視されている。上限を15万株(発行済み株数の1.15%)、または5億円としており、取得期間は7月26日から9月30日まで。株主還元水準の向上を図るとともに、経営環境の変化に応じて機動的な資本政策を遂行するためという。
■藤森工業 <7917> 4,220円 +155 円 (+3.8%) 11:30現在
藤森工業<7917>が反発。きょう朝方、同社と大阪大学大学院工学研究科テクノアリーナ細胞製造コトづくり拠点との共同研究チームがヒトiPS細胞の超大量増殖培養に成功したと発表しており、これが材料視されているようだ。同社のシングルユース製品「バイファス」と独自開発の槽振とう型培養装置を活用することで、ヒトiPS細胞の分化能を維持した状態で110億個まで増殖培養することに成功した。これについて同社では、同細胞の凝集塊培養としては世界初となるという。
■エムティーアイ <9438> 721円 +25 円 (+3.6%) 11:30現在
エムティーアイ<9438>が反発している。午前11時ごろ、日本オラクル<4716>が提供するクラウド型ERPである「Oracle Fusion Cloud ERP」と連携した領収書読み取りアプリ「FEEDER+(フィーダープラス)」の販売を開始すると発表しており、これが好感されている。「FEEDER+」は、90%以上の精度の識字率を誇るAI-OCRを用いた高精度な画像認識を活用し、領収書の画像をアップロードすると自動的に経費精算レポートを作成するサービス。作成されたレポートはOracle Fusion Cloud ERPと自動連携されるため、アプリ一つで申請から承認まで一貫した効率的な経費処理を実現し、経費精算における業務効率化をサポートするという。また、電車やバスの乗換案内や交通系ICカードとも連携することで経費精算時の入力の手間を省くとしている。
■野村不HD <3231> 2,768円 +83 円 (+3.1%) 11:30現在
野村不動産ホールディングス<3231>が続伸で戻り足を強めている。ここ株価は調整色を強めていたが、きょうは寄り付きからまとまった買いが入り上値指向にある。同社が21日取引終了後に発表した21年4~6月期決算は営業利益が前年同期比70%増の304億9300万円と大幅な伸びを達成、これがポジティブサプライズとなり投資資金を呼び込んでいる。都市開発部門で物件の売却が進捗したことが収益を押し上げた。株価指標面ではPER10倍弱、PBR0.8倍前後と割安感が強く、目先調整一巡で値ごろ感からの買いを誘っている。
■INPEX <1605> 773円 +23 円 (+3.1%) 11:30現在
INPEX<1605>、石油資源開発<1662>などの資源開発関連株やENEOSホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>など石油関連株が一斉高の様相となっている。原油市況はここ再び上げ足を強めている。WTI原油先物価格は前週末まで4日続伸し1バレル72ドル台を回復。今月19日に5ドル39セント安と急落したものの、その後はアフターコロナを見込んだ原油需要回復の思惑を背景に戻り歩調を強めている。これを背景に原油価格と株価連動性の高いセクターに買いを誘導している。
■レノバ <9519> 5,070円 +150 円 (+3.1%) 11:30現在
レノバ<9519>が大幅続伸。経済産業省は21日、新しいエネルギー基本計画の原案を発表し、30年度に再生可能エネルギーの比率を36~38%(現行の30年度計画は22~24%)に引き上げ、主力電源化することを明らかにした。再生可能エネの太陽光や風力発電を手掛ける同社には強力な追い風になることが期待されている。また、同社は21日に苅田バイオマスエナジー(福岡県京都郡)の株式の追加取得を行い子会社化することも発表している。
■パーク24 <4666> 2,038円 +60 円 (+3.0%) 11:30現在
パーク24<4666>が続伸している。開催中の東京オリンピックで、同社所属の選手が相次いでメダルを獲得したことからご祝儀的な買いが入っているようだ。24日に柔道男子60キログラム級の高藤直寿選手、25日に同66キログラム級の阿部一二三選手が金メダルを獲得したほか、24日には柔道女子48キログラム級の渡名喜風南選手が銀メダルを獲得した。また、阿部一二三選手と25日に柔道女子52キログラム級で金メダルを獲得した阿部詩選手の兄妹は味の素<2802>がサポート契約を結んでいるが、同社株も3日続伸となっている。
■チェンジ <3962> 2,712円 +78 円 (+3.0%) 11:30現在
チェンジ<3962>は大幅反発している。21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視されている。上限を62万2800株(発行済み株数の0.85%)、または20億円としており、取得期間は8月16日から9月30日まで。株主還元の拡充並びに今後の自己株式を利用したM&A・アライアンスなど機動的な投資戦略及び資本政策を遂行するためとしている。
■日経レバ <1570> 14,770円 +390 円 (+2.7%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続伸。日経平均株価に連動する仕組みに組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されており、ボラティリティの高さが特徴。全体相場の上下動が大きくなると、個人投資家などをはじめとした短期資金が先物を売買する感覚で参戦する傾向が強い。きょうは、日経平均が米株高にキャッチアップする形で一時500円近い上昇をみせ、フシ目の2万8000円台を回復、これを受けて日経レバも大きく水準を切り上げている。売買代金は全市場を通じトップとなっている。
■インフォマート <2492> 931円 +21 円 (+2.3%) 11:30現在
インフォマート<2492>が反発している。21日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績について、売上高が45億2300万円から46億9300万円(前年同期比11.6%増)へ、営業利益が3億2500万円から7億600万円(同5.7%減)へ、純利益が1億9400万円から4億6100万円(同10.3%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。「BtoBプラットフォーム 請求書」の新規有料契約数の増加や稼働(請求書の電子データ化)が順調に推移したことなどが売上高を押し上げたことに加えて、売上原価や販管費の一部の発生時期が下期にずれ込むことが寄与する。
■グローバルウェイ <3936> 1,403円 +300 円 (+27.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
グローバルウェイ<3936>がストップ高カイ気配。前週21日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を3000万円から9500万円(前期1億8700万円の赤字)へ上方修正すると発表しており、これを好感した買いが膨らんでいる。傘下企業が手掛ける暗号通貨「タイムコイン」の一定数を順次売却する予定にあり、これに伴い営業外収益の増加を見込む。なお、通期の売上高は15億円(前期比23.0%増)、営業利益は1000万円(前期3億6200万円の赤字)の見通し。
●ストップ高銘柄
グローバルウェイ <3936> 1,403円 +300 円 (+27.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース