話題株ピックアップ【夕刊】(2):高度紙、日化薬、郵船

注目
2021年8月2日 15時19分

■ニッポン高度紙工業 <3891>  3,800円  +375 円 (+11.0%)  本日終値

ニッポン高度紙工業<3891>が急騰。同社はアルミ電解コンデンサー向けを中心にセパレーター(絶縁紙)を生産、世界シェア6割という圧倒的な商品競争力を足もとの好調な業績に反映させている。自動車の電装化進展を背景に車載用が高水準なほか、産業機器向けや5G基地局向けでも需要獲得が進んでおり、前週末7月30日取引終了後に22年3月期の業績予想の上方修正を発表した。営業利益は従来予想の30億円から37億円(前期比34%増)に大幅増額したことで、これを材料視する買いを呼び込んでいる。

■日本化薬 <4272>  1,255円  +123 円 (+10.9%)  本日終値

日本化薬<4272>が急反発して年初来高値を更新。7月30日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1760億円から1848億円(前期比6.6%増)へ、営業利益を124億円から174億円(同14.5%増)へ、純利益101億円から140億円(同11.3%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大の影響による世界的な需要低迷からの回復を背景に、半導体関連材料、コンシューマ用インクジェットプリンター用色素などの需要が想定以上に推移することが要因。またこれらに加えて、産業用インクジェットプリンター用色素、感熱顕色剤、液晶プロジェクター用部材及び染料系偏光フィルムなどの需要も回復が見込まれるとしている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高464億4700万円(前年同期比26.1%増)、営業利益59億3800万円(同2.1倍)、純利益52億9500万円(同3.0倍)だった。

■島精機製作所 <6222>  2,011円  +197 円 (+10.9%)  本日終値

30日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は赤字縮小で着地」が好感された。

島精機製作所 <6222> が7月30日大引け後(15:10)に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は1.5億円の赤字(前年同期は14.1億円の赤字)に赤字幅が縮小した。

⇒⇒島精機製作所の詳しい業績推移表を見る

■スミダコーポレーション <6817>  1,408円  +124 円 (+9.7%)  本日終値

スミダコーポレーション<6817>は急反発し年初来高値を更新。7月30日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を940億円から1020億円(前期比20.8%増)へ、営業利益を35億円から55億円(同93.8%増)へ、純利益を15億円から30億円(同3.6倍)へ上方修正したことが好感された。上期において中国で電気自動車(EV)や電動車(xEV)関連市場が拡大していることや、再生可能エネルギー関連の太陽光発電関連設備などが好調に推移していることが要因としている。また、欧米で各国の脱炭素政策の取り組みから電子部品需要を牽引する電気自動車などの新車販売台数が堅調に推移していることも寄与する。なお、第2四半期累計(1~6月)決算が、売上高508億500万円(前年同期比33.1%増)、営業損益31億9000万円の黒字(前年同期12億1400万円の赤字)、最終損益17億7900万円(同13億8300万円の赤字)だった。

■日鉄ソリューションズ <2327>  3,805円  +330 円 (+9.5%)  本日終値

30日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は40%増益で着地」が好感された。

日鉄ソリューションズ <2327> が7月30日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比39.6%増の75.2億円に拡大し、4-9月期(上期)計画の120億円に対する進捗率は62.7%に達し、5年平均の47.2%も上回った。

⇒⇒日鉄ソリューションズの詳しい業績推移表を見る

■太陽ホールディングス <4626>  5,510円  +470 円 (+9.3%)  本日終値

太陽ホールディングス<4626>は後場一段高。正午ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を865億円から919億円へ、営業利益を121億円から150億円へ、純利益を83億円から112億円へ上方修正したことが好感された。電子機器用部材事業で、ディスプレイ用の白色ドライフィルムの需要や、パソコンやサーバー用のメモリー向け製品などの好調により、半導体パッケージ基板用部材の需要が想定を上回って推移していることが要因。なお、会計基準変更のため、前期との比較はない。あわせて発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高235億6800万円(前年同期比22.3%増)、営業利益42億8700万円(同27.1%増)、純利益31億600万円(同33.4%増)だった。同時に、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視されたようだ。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上により投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は10月1日。

■ALサービス <3085>  2,468円  +208 円 (+9.2%)  本日終値

アークランドサービスホールディングス<3085>は急反発し年初来高値を更新。7月30日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、最終利益を32億円から38億円(前期比60.6%増)へ上方修正したことが好感された。上期に自治体からの雇用調整助成金及び時短協力金を助成金収入として営業外収益に計上したことが要因。なお、売上高440億円(同13.9%増)、営業利益47億5000万円(同4.6%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第2四半期決算は、売上高211億6500万円(前年同期比26.8%増)、営業利益22億8200万円(同14.8%増)、純利益25億1300万円(同2.1倍)だった。

■ミスミグループ本社 <9962>  4,135円  +335 円 (+8.8%)  本日終値

ミスミグループ本社<9962>が急反発。22年3月期の連結業績予想について、売上高を3400億円から3540億円(前期比13.9%増)へ、営業利益を380億円から455億円(同67.3%増)へ、純利益を274億円から330億円(同92.5%増)へ上方修正し、あわせて中間12円32銭・期末11円79銭の年24円11銭を予定していた配当予想を中間16円37銭・期末12円67銭の年29円4銭に引き上げたことが好感された。グローバルで設備投資需要及び稼働に回復が見られたことに加えて、前期から取り組んでいる収益体質改善効果が寄与する。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高909億2400万円(前年同期比29.0%増)、営業利益143億6700万円(同3.5倍)、純利益105億9900万円(同3.5倍)だった。

■日本郵船 <9101>  6,380円  +500 円 (+8.5%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み高に買われ、業種別騰落率でも6%を超える異彩高となり東証1部33業種中で断トツの値上がり率となった。世界的に新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大が警戒されるなかにあっても、グローバル物流は活発な荷動きを示しており、コンテナ船市況の好調が際立っている。また、ばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数も堅調で前週末は78ポイント高と続伸し3300弱まで水準を切り上げた。こうしたなか、前週末に商船三井が22年3月期の業績予想を上方修正したことも手伝って、海運セクターを改めて買う動きが強まった。

■大和工業 <5444>  4,010円  +300 円 (+8.1%)  本日終値

大和工業<5444>が後場急伸。午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1330億円から1440億円(前期比5.9%増)へ、営業利益を80億円から85億円(同15.2%減)へ、純利益を170億円から295億円(同5.9倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各40円の年80円を予定していた配当予想を中間・期末各60円の年120円にしたことが好感された。鉄源需給のひっ迫から鉄スクラップ及び鉄鉱石価格が高値圏で推移することが見込まれていることや、堅調な非住宅建設需要に牽引され、米国鋼材市況では鋼材需給が引き締まった状況が継続することが見込まれており、米国持ち分法適用関連会社の業績が想定よりも好調に推移する見通しであることなどが要因としている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高328億500万円(前年同期比14.2%減)、営業利益16億1600万円(同47.5%減)、純利益55億3200万円(同7.7%増)だった。

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