2日の香港市場概況:ハンセン1.1%高で反発、不動産とインフラ建設に買い

市況
2021年8月2日 18時00分

週明け2日の香港市場は、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比274.77ポイント(1.06%)高の26235.80 ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が103.38ポイント(1.12%)高の9336.60ポイントとそろって反発した。売買代金は1669億4770万香港ドルにやや縮小している(7月30日は1896億3500万香港ドル)。

中国の経済対策が期待される流れ。先週末(7月31日)公表された7月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.4となり、市場予想(50.8)以上に6月実績(50.9)から低下し、昨年2月以来の水準に低迷した。当局が景気テコ入れ策を強めるとの見方が広がっている。また、7月30日に開かれた共産党中央政治局会議では、インフラ投資を加速させ、財政政策の効果を高める方針などが確認された。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が8.0%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.8%高、不動産開発香港大手の恒隆地産(101/HK)が4.5%高と上げが目立った。

セクター別では、中国の不動産が高い。上記した華潤置地のほか、中国恒大集団(3333/HK)が7.8%、万科企業(2202/HK)が4.2%、碧桂園HD(2007/HK)が3.7%、龍湖集団HD(960/HK)が3.6%ずつ上昇した。

建材や建機、ゼネコンなどインフラ建設関連銘柄も急伸。中国建材(3323/HK)が10.8%高、華潤水泥HD(チャイナ・リソーシズ・セメント:1313/HK)が9.0%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が8.2%高、中聯重科(1157/HK)が13.6%高、中国龍工HD(3339/HK)が6.2%高、中国建築国際集団(3311/HK)が5.6%高で引けた。

太陽光や風力など再生可能エネルギー発電の関連銘柄群も物色される。陽光能源HD(757/HK)が13.3%高、新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が8.5%高、北京能源国際HD(686/HK)が5.9%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が5.0%高、龍源電力集団(916/HK)が4.8%高、新疆金風科技(2208/HK)が3.6%高と値を上げた。再生可能エネルギー源の開発が中国で加速している。国家能源局の発表によれば、今年6月末時点の再エネ発電設備容量は、中国の総発電容量の43%を占めた。

半面、マカオのカジノ関連はさえない。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が1.7%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.6%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.1%ずつ下落した。今年7月の域内カジノ売上高が予想に届かなかったことを売り材料視している。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.97%高の3464.29ポイントで取引を終了した。インフラ建設関連株が高い。消費関連株、金融株、不動産株、医薬品株、海運株なども買われた。半面、半導体株は安い。石炭・石油株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)

《FA》

提供:フィスコ

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