4日の米国市場ダイジェスト:NYダウ323ドル安、雇用関連指標の悪化を懸念

市況
2021年8月5日 7時43分

■NY株式:NYダウ323ドル安、雇用関連指標の悪化を懸念

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は323.73ドル安の34792.67ドル、ナスダックは19.25ポイント高の14780.54で取引を終了した。民間の雇用者数をあらわす7月ADP雇用統計が前月分や予想の半分の伸びにとどまったため労働市場の回復の遅れを警戒し、寄り付き後、下落。その後、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が2022年末までに利上げの準備が整うとの見解を示すと、金利の上昇を警戒しさらなる売りに拍車がかかった。ナスダックはプラス圏を維持。セクター別では、半導体・同製造装置が上昇した一方で、エネルギー、運輸が下落。

先週ナスダックに上場したばかりの手数料ゼロで株式取引アプリを提供するロビンフッド(HOOD)は著名投資家のキャシー・ウッド氏率いるファンドによる同社株購入に続き個人投資家の投機的な買いも加わり、大幅高。バイオのノババックス(NVAX)は欧州連合(EU)が当局の承認後、同社ワクチンを最大で2億回分購入すると契約したことが明らかになり、買われた。一方、自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)は第2四半期の決算内容がアナリスト予想を下回り、下落。配車サービスのリフト(LYFT)は四半期決算で赤字を計上したほか、コストの上昇を警告し、売られた。

配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)は取引終了後に決算を発表。第2四半期のコアビジネスが伸びず、時間外取引で下落している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:クラリダFRB副議長の発言でドル買い強まる

4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円72銭まで下落後、109円67銭まで上昇し、109円49銭で引けた。この日発表された米国7月ADP雇用統計で民間部門雇用者数は市場予想を下回る伸びにとどまったことから、6日に発表される7月雇用統計への警戒感が高まり、長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。ただ、その後、米7月ISM非製造業景況指数が予想以上に上昇し、過去最高を記録したほか、クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長が2022年末までに経済の利上げ条件達成が可能で2023年の利上げ開始を予想していることを明らかにすると長期金利は反転し、ドルの買い戻しに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは1.1900ドルまで上昇後、1.1833ドルまで反落し、1.1836ドルで引けた。ユーロ・円は129円14銭まで下落後、129円82銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3958ドルまで上昇後、1.3886ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9019フランまで下落後、0.9076フランまで上昇した。

■NY原油:大幅続落で68.15ドル、ウイルス変異株感染拡大を警戒

NY原油先物9月限は大幅続落(NYMEX原油9月限終値:68.15 ↓2.41)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-2.41ドルの68.15ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは67.85ドル-70.81ドル。ロンドン市場の序盤に70.81ドルまで買われたが、新型コロナウイルス変異株の感染流行を警戒して反落し、67.85ドルまで売られた。原油在庫の増加も嫌気された。通常取引終了後の時間外取引では68ドル近辺で推移している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 38.27ドル -0.28ドル(-0.73%)

モルガン・スタンレー(MS) 96.29ドル -0.31ドル(-0.32%)

ゴールドマン・サックス(GS)377.86ドル -2.50ドル(-0.66%)

インテル(INTC) 53.90ドル -0.16ドル(-0.30%)

アップル(AAPL) 146.95ドル -0.41ドル(-0.28%)

アルファベット(GOOG) 2720.57ドル -5.03ドル(-0.18%)

フェイスブック(FB) 358.92ドル +7.68ドル(+2.19%)

キャタピラー(CAT) 204.52ドル -3.98ドル(-1.91%)

アルコア(AA) 38.75ドル -1.63ドル(-4.04%)

ウォルマート(WMT) 142.84ドル -0.98ドル(-0.68%)

《ST》

提供:フィスコ

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