10日の米国市場ダイジェスト:NYダウ162ドル高、インフラ案の上院可決で景気循環株の買い再燃

市況
2021年8月11日 7時44分

■NY株式:NYダウ162ドル高、インフラ案の上院可決で景気循環株の買い再燃

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は162.82ドル高の35264.67ドル、ナスダックは72.09ポイント安の14788.09で取引を終了した。上院がインフラ包括法案で合意し、立法化した際、過去数十年で最大の公共投資で回復を強めるとの期待が強まり、寄り付き後、上昇。原油高が支援したほか景気循環株の買いも再燃し、ダウ平均株価は史上最高値を更新して引けた。一方、ハイテク株では利益確定売りが広がりナスダックは下落。セクター別では、自働車・自動車部品が上昇した一方で、エネルギーが下落した。

鉄道会社のカンザスシティー・サザン(KSU)はカナディアン・パシフィック鉄道が同社買収価格を引き上げたことが好感され、大きく上昇。また、映画館を運営するAMCエンターテインメント(AMC)は四半期決算で損失が市場アナリストが警戒したほど拡大しなかったほか、年内に国内全館でビットコイン決済を認める計画を発表し、買われた。一方、高級ブランド中古品の出品と購入ができる委託販売会社、リアルリアル(REAL)は四半期決算で赤字を計上し、下落。寝具販売のキャスパー・スリープ(CSPR)は決算で、コストの上昇やサプライチェーン混乱による業績への影響を警告し、大きく売られた。

TV動画配信のフーボTV(FUBO)は引け後に決算を発表。予想を上回った内容や見通し引き上げが好感され、時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル強含み、米議会上院がインフラ包括案で合意、

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円40銭から110円60銭まで上昇して、110円58銭で引けた。米4-6月期非農業部門労働生産性速報値は予想を下回ったため、一時ドル売りが優勢となったが、根強いFRBの早期の緩和縮小を織り込む金利上昇に伴うドル買いに拍車がかかった。米議会上院がインフラ包括案で合意したことも材料視されたようだ。

ユーロ・ドルは1.1725ドルから1.1710ドルの範囲内で推移し、1.1718ドルで引けた。8月の独ZEW景気期待指数の悪化を受けたユーロ売りが観測された。ユーロ・円は129円41銭まで下落後、129円63銭まで上昇。米上院がインフラ包括案で合意したため、景気回復への期待でリスク選好の円売りが強まった。ポンド・ドルは1.3868ドルまで上昇後、1.3831ドルまで下落した。新型コロナの死者数が2月来最多との報道を警戒しポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.9221フランから0.9234フランまで上昇した。

■NY原油:反発で68.29ドル、ドル高を警戒した売りは一巡

NY原油先物9月限は反発(NYMEX原油9月限終値:68.29 ↑1.81)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+1.81ドルの68.29ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは66.56ドル-68.90ドル。長期金利の上昇やドル高を警戒した売りは一巡し、ポジション調整的な買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では68ドル台で推移した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 41.43ドル +0.76ドル(+1.87%)

モルガン・スタンレー(MS) 102.04ドル +1.30ドル(+1.29%)

ゴールドマン・サックス(GS)407.97ドル +8.09ドル(+2.02%)

インテル(INTC) 53.94ドル -0.11ドル(-0.20%)

アップル(AAPL) 145.60ドル -0.49ドル(-0.34%)

アルファベット(GOOG) 2761.93ドル +1.89ドル(+0.07%)

フェイスブック(FB) 361.13ドル -0.48ドル(-0.13%)

キャタピラー(CAT) 214.07ドル +5.18ドル(+2.48%)

アルコア(AA) 43.87ドル +3.34ドル(+8.24%)

ウォルマート(WMT) 148.68ドル +3.10ドル(+2.13%)

《ST》

提供:フィスコ

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