話題株ピックアップ【夕刊】(1):野村マイクロ、日本化、電通グループ
■野村マイクロ <6254> 4,935円 +700 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
野村マイクロ・サイエンス<6254>がストップ高。同社は半導体業界向けを主力とする水処理装置メーカーで、超純水製造装置で高い商品競争力を持っており、国内だけでなく台湾や韓国などアジアの大手半導体メーカーを主要顧客に業績を伸ばしている。11日取引終了後に発表した21年4~6月期決算は営業利益が前年同期比3.2倍の8億8100万円と急増した。また、今期年間配当も従来計画の65円から75円に10円増額しており、これらを評価する形で投資資金が集中した。
■日本化学工業 <4092> 3,585円 +490 円 (+15.8%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
日本化学工業<4092>が続急騰。株価は一時前日比19.2%高の3690円まで上昇し、6カ月ぶりに年初来高値を更新した。11日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の26億円から40億円(前期比72.7%増)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入っている。自動車市場向けを中心に想定を大きく上回る需要の回復が見られ、半導体関連市場も引き続き強い需要環境にあるなか、稼働率の向上や一般管理費の削減効果などが利益を押し上げる。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比94.3%増の14億9300万円だった。
■松田産業 <7456> 2,552円 +292 円 (+12.9%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
松田産業<7456>が大幅続伸。株価は一時、前日に比べ約20%高に買われ年初来高値を更新した。11日取引終了後、22年3月期連結業績予想の増額修正を発表したことを好感する買いが流入した。売上高は2300億円から2500億円(前期比8.0%増)に修正したほか、営業利益は82億円から107億円(同33.1%増)へ見直した。08年3月期以来、14期ぶりの最高益となる。貴金属関連事業での市場環境の回復や貴金属相場の上昇、並びに食品関連事業における市況好転などを背景に業績を修正した。
■東洋エンジニアリング <6330> 874円 +94 円 (+12.1%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
東洋エンジニアリング<6330>が後場急騰。きょう昼に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算で、経常利益が18億3400万円(前年同期は6000万円)に急拡大しており、これが好材料視された。複数の国内バイオマス発電所、ナイジェリア向け化学肥料プラント、ロシア向け石油化学プラントなどのプロジェクトが進捗し、売上高が前年同期比22.6%増の539億9300万円と大幅増収となった。経常利益は第1四半期実績だけで、通期計画(25億円)に対する進捗率が73.4%に達しており、業績上振れが期待される。
■ULSグループ <3798> 5,020円 +525 円 (+11.7%) 本日終値
ULSグループ<3798>が続急伸。11日の取引終了後に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結経常利益は4億8900万円(前年同期は3億8800万円)だった。今期から「収益認識に関する会計基準」を適用するため単純比較はできないものの、好調な決算を評価する買いが入った。建設、金融、製造及びサービス業を中心とする既存顧客が推し進めるデジタルトランスフォーメーション(DX)投資の拡大を背景に、引き続き受注が堅調に推移したほか、受託案件の高付加価値化、品質管理の徹底を継続したことなども寄与した。併せて、子会社ウルシステムズが長谷工コーポレーション<1808>のDXプロジェクトを支援したことを明らかにしている。
■森永製菓 <2201> 3,845円 +260 円 (+7.3%) 本日終値
森永製菓<2201>が大幅高。11日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。売上高が445億6300万円(前年同期比10.8%増)、純利益が48億3000万円(同20.4%増)で着地しており、これが好感されたようだ。菓子食品部門で国内主力ブランドの販売が伸びたほか、「inゼリー」などの販売が好調だった健康部門が寄与した。なお、通期の売上高1750億円(前期比4.0%減)、純利益117億円(同12.8%減)とする見通しは据え置いた。
■雪印メグミルク <2270> 2,275円 +151 円 (+7.1%) 本日終値
雪印メグミルク<2270>が大幅続伸。きょう午前11時に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結経常利益は前年同期比32.3%増の72億4200万円となり、これを好感する買いが入った。乳製品部門でマーケティング投資の継続や健康志向の高まりを背景に機能性食品の販売が伸びたほか、飲料・デザート類では販売に注力している保健機能食品として内臓脂肪を減らす乳酸菌「ガセリ菌SP株」を使用したヨーグルトなど利益率の高い商品が好調だった。
■大日精化工業 <4116> 2,527円 +147 円 (+6.2%) 本日終値
大日精化工業<4116>が大幅続伸。同社は11日取引終了後に、22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比4.2倍の25億400万円となり、上半期計画27億円に対する進捗率は92.7%となった。売上高は302億9500万円(今期から収益認識に関する会計基準等を適用しているため前年同期との比較なし)で着地。車両業界向けのコンパウンドや着色剤、ウレタン樹脂、及び情報電子業界向けの顔料が好調だったことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ソラスト <6197> 1,405円 +73 円 (+5.5%) 本日終値
11日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は59%増益で着地」が好感された。
ソラスト <6197> が8月11日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比59.0%増の17.1億円に拡大し、通期計画の65.5億円に対する進捗率は26.1%となり、5年平均の21.6%とほぼ同水準だった。
■電通グループ <4324> 4,285円 +205 円 (+5.0%) 本日終値
電通グループ<4324>が4日続伸し、約5カ月ぶりに年初来高値を更新。11日の取引終了後に発表した21年12月期上期(1~6月)の連結最終利益(国際会計基準)は前年同期比2.3倍の361億400万円となり、これを好感する買いが入った。コロナ禍からの経済回復を背景に、国内及び海外3地域すべてで大幅に業績が改善した。また、構造改革効果やコスト削減に加え、固定資産売却益を計上したことも利益を大きく押し上げた。併せて、非開示だった通期の同損益は1075億円の黒字(前期は1595億9600万円の赤字)と4期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示した。下期は本社ビルの売却益を計上する予定としている。業績好調に伴い、未定としていた年間配当は101円(前期は71円25銭)実施する方針としており、これも好材料視された。
株探ニュース