話題株ピックアップ【夕刊】(2):LINK&M、郵船、コマツ

注目
2021年8月12日 15時19分

■LINK&M <2170>  909円  +41 円 (+4.7%)  本日終値

リンクアンドモチベーション<2170>が急反騰。株価は前日比15.7%高の1004円まで上値を伸ばし、年初来高値を更新した。11日の取引終了後、21年12月期の連結最終損益を従来予想の5億7000万円の黒字から9億円の黒字(前期は9億9600万円の赤字)へ上方修正すると発表しており、これが好感された。組織開発ディビジョンで大手企業向けを中心にコンサル・クラウド事業が予想以上に成長していることが上振れの背景。上期はオンライン上での新人・管理職研修や人事制度設計が好調だった。コロナ禍で組織課題が一層顕在化しているとみられ、この状況が今後も続くと想定している。併せて、今期の年間配当を従来計画の7円20銭から7円40銭(前期は7円20銭)へ増額修正した。また、株主優待制度を拡充し、クオカードの贈呈金額を25%増額することも明らかにしている。21年12月末から適用する新制度では、1000株以上保有株主に対し、保有株数と保有期間に応じて年間5000円から40万円分のクオカードを贈呈するという。

■トリドール <3397>  2,083円  +89 円 (+4.5%)  本日終値

トリドールホールディングス<3397>が大幅高で3日続伸し、年初来高値を更新。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2021年4~6月期の連結営業損益(国際会計基準)が50億円弱の黒字(前年同期は35億円の赤字)になったことが分かった」と報じられており、コロナ禍前の19年4~6月期の営業利益20億5100万円を上回るとの観測が好材料視されたようだ。記事によると、店内飲食の回復に加え、持ち帰り需要の拡大が業績回復を牽引したとしており、4月に発売した「丸亀うどん弁当」も好調という。報道を受けて会社側では、「当社が発表したものではない。記事に記載されている連結営業損益(国際会計基準)50億円弱の黒字に関しては、同様の水準になる見通しだ。また、22年3月期通期業績は上方修正をする公算が大きいとの記載があるが、その方向で通期業績予想をきょう公表する予定だ」とコメントしている。

■関東電化工業 <4047>  1,127円  +45 円 (+4.2%)  本日終値

関東電化工業<4047>が3日続伸、上げ足を強め一時59円高の1141円まで買われ、直近つけた1090円を上回り新値街道に復帰した。同社はフッ素技術に定評がある特殊ガス大手で、半導体向けを中心に高水準の需要を獲得している。半導体向けは韓国の半導体大手メーカーの生産増強の動きなどが追い風となっている。また、電気自動車(EV)用バッテリー向けなどに電解質原料も手掛ける。11日取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の70億円から81億円(前期比43%増)に増額しており、これを手掛かり材料に投資マネーを誘引した。上値のフシとして意識された19年11月の高値1134円も上回り、時価は18年10月以来約2年10カ月ぶりの高値圏に浮上した。

■SMC <6273>  73,070円  +2,630 円 (+3.7%)  本日終値

SMC<6273>が大幅高で5日続伸となり、上場来高値を連日更新。11日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の1810億円から2100億円(前期比22.2%増)へ上方修正すると発表。3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが向かった。自動制御機器の需要が北米や中国を中心に半導体関連向けで高い水準が続いていることを反映した。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比66.9%増の613億6600万円だった。製品販売の好調に加え、円安進行で為替差損益が好転したこともプラスに働いた。

■日本触媒 <4114>  5,860円  +150 円 (+2.6%)  本日終値

日本触媒<4114>が続伸。SBI証券は11日、同社株の目標株価を5800円から6400円に引き上げた。投資判断は「中立」を継続した。同社が5日に22年3月期業績予想の増額修正を発表したことを受け、同証券では今3月期の営業利益予想を130億円から225億円へ、23年3月期の同利益を190億円から230億円へ、24年3月期は230億円から250億円へ、それぞれ増額修正している。基礎化学品はアクリル酸およびアクリル酸エステルの海外市況上昇、機能性化学品は特殊エステルの価格上昇や数量増など、高吸水性樹脂(SAP)も海外市況上昇で収益増へ寄与すると予想している。

■日本郵船 <9101>  8,060円  +200 円 (+2.5%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株が軒並み高、業種別騰落では3%超の上昇で値上がり率断トツとなった。欧米株市場が総じて堅調で、米国株市場ではNYダウが最高値街道を走っているが、物色対象はこれまでのハイテク系グロース株から景気敏感セクターのバリュー株にシフトしている。新型コロナウイルスの感染拡大が続いているものの、ワクチン普及を背景とした経済活動の正常化期待が反映されている。世界経済の回復を背景としたグローバル物流需要の拡大は海運セクターの収益に追い風となる。特にここ最近は、コロナ禍での人手不足の問題も影響して、コンテナ船の運賃市況が高騰しており、大手海運などの業績が急変貌していることが株価の押し上げ材料となった。

■メニコン <7780>  8,400円  +180 円 (+2.2%)  本日終値

メニコン<7780>が高い。きょう午後2時ごろ、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表した。売上高が240億8500万円(前年同期比21.8%増)、純利益が16億9000万円(同21.8%増)と好調で、これが好感され買われたようだ。あわせて、1株を2株に株式分割することも発表した。基準日は9月30日。

■コマツ <6301>  2,806.5円  +25.5 円 (+0.9%)  本日終値

コマツ<6301>が続伸したほか、日立建機<6305>は5日続伸と建機株の上値指向が強い。米国株市場では経済回復期待を背景に再び景気敏感セクターへの買いが目立ってきた。バイデン政権が打ち出している1兆ドル規模のインフラ投資法案が上院で可決し、これを背景に建機生産世界トップのキャタピラー<CAT>は前日まで5連騰と上げ足が鮮明だ。東京市場でも中国リスクが警戒されてはいるものの、「規制の対象はネット関連企業や教育産業などのソフト系で製造業へのネガティブな影響は及ばない」(中堅証券アナリスト)との見方があり、建機株は見直し買いの対象となっている。

■QDレーザ <6613>  1,060円  -91 円 (-7.9%)  本日終値

QDレーザ<6613>が安い。株価は前日に比べ10%超安に売られた。11日取引終了後、第1四半期(4~6月)決算を発表し、営業損益は2億円の赤字となったと明らかにした。市場では1億円程度の赤字を予想する見方が出ていたことから、「赤字幅は想定以上に大きい」とネガティブ評価された。同社は半導体レーザーなどの開発、製造、販売を手掛け今年2月に東証マザーズに新規上場している。

■ライフネット生命保険 <7157>  1,102円  -84 円 (-7.1%)  本日終値

11日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は赤字拡大で着地」が嫌気された。

ライフネット生命保険 <7157> [東証M] が8月11日大引け後(15:30)に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の経常損益(非連結)は9.2億円の赤字(前年同期は6.4億円の赤字)に赤字幅が拡大した。

⇒⇒ライフネット生命保険の詳しい業績推移表を見る

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