話題株ピックアップ【夕刊】(2):リゾートトラ、日本製鉄、東芝
■リゾートトラスト <4681> 1,831円 +38 円 (+2.1%) 本日終値
リゾートトラスト<4681>が4日続伸。26日付の日本経済新聞朝刊で「リゾートクラブの会員権の高額取引が活発だ。販売仲介のe会員権(横浜市)では7月の平均価格が300万円超と、ここ20年ほどの最高値になった」と報じられており、これが刺激材料となった。記事によると、新型コロナウイルス禍の密を避けて過ごしたい富裕層の買いが続くうえ、最近の相場高で「今が売り時」とみた高額会員権の保有者による売却も旺盛だという。これを受けて、会員制リゾートホテル最大手の同社に思惑買いが向かったようだ。
■日本製鉄 <5401> 2,070円 +42.5 円 (+2.1%) 本日終値
日本製鉄<5401>をはじめ鉄鋼株が軒並み高。前日の米国株市場ではワクチン普及期待を背景に景気敏感株が買われ、全体相場を支えた。バイデン政権が打ち出す経済政策などへの期待も大きい。東京市場でも景気敏感セクターであるとともに、米国の大型インフラ投資で鋼材需要を取り込むことができる鉄鋼株に注目が集まっている。また、日本製鉄が自動車や建材に使う鋼管の一般流通価格について、11月製造分から1トン当たり1万円の値上げを行うことが伝わっており、これも採算向上につながるものとしてポジティブ材料として働いている。
■東芝 <6502> 4,730円 +80 円 (+1.7%) 本日終値
東芝<6502>は4日続伸。今月13日に下ヒゲ大陰線をつけ目先の底値を確認、以降は下値切り上げ波動を形成しているが、きょうも上値指向が鮮明だ。米ウォール・ストリート・ジャーナルがHDD世界最大手のウエスタン・デジタル<WDC>とキオクシアホールディングス(旧東芝メモリー)の合併協議が進行している段階にあると報じ、大きな話題となっている。前日の米国株市場でウエスタン・デジタルの株価は7.8%高と値を飛ばしており、東芝も同様に株価が強く刺激される格好となった。
■三菱UFJ <8306> 595.8円 +5.1 円 (+0.9%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や第一生命ホールディングス<8750>などが買い優勢の展開。前日の米国株市場では新型コロナワクチンの普及や大型の財政政策を背景とした景気回復期待が追い風となったが、長期金利は上昇基調を一気に強める形となった。米10年債利回りは前日終値ベースで1.347%と1.3%台を大幅に上回り、今月12日以来の高い水準となった。長期金利の上昇で運用環境の改善が見込めるゴールドマン<GS>やJPモルガン<JPM>などの大手金融株が軒並み買われており、これを受けて東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや大手生保株が投資資金を誘導している。
■富士電機 <6504> 4,680円 +40 円 (+0.9%) 本日終値
富士電機<6504>が4日続伸。26日付の日本経済新聞は、「富士電機は2023年3月期に電気自動車(EV)などに載せるパワー半導体に約400億円を追加投資する」と伝えたことが好感された。パワー半導体は、EVのほか太陽光発電など再生可能エネルギー発電向けなどに需要が伸びており、同社では能力増強を急ぐという。また、岩井コスモ証券は25日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を6200円から6400円に引き上げた。パワー半導体など主要事業の好調が続くことを評価している。
■INPEX <1605> 752円 +6 円 (+0.8%) 本日終値
INPEX<1605>は小幅に3日続伸。25日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比0.82ドル高の1バレル=68.36ドルと上昇した。米国の原油やガソリンの在庫が減少したほか、新型コロナワクチンの接種拡大による景気回復に向けた期待も膨らんだ。米景気の先行きには不透明感も残るものの、原油価格は堅調に推移するなか、INPEXの株価も底堅い値動きとなっている。
■ビックカメラ <3048> 1,077円 -4 円 (-0.4%) 本日終値
ビックカメラ<3048>が5日ぶりに反落。SMBC日興証券は25日、同社株の投資評価を「1」から「2」に引き下げた。目標株価は2000円から1100円に見直した。同社は駅前立地に強いビックカメラ(単体)、ロードサイド型のコジマ<7513>、携帯販売会社のラネット、中古販売のソフマップ、日本BS放送<9414>で構成されている。新型コロナウイル感染拡大によってコジマは巣ごもり需要で業績を拡大したが、ビック単体は駅前の人流減少、インバウンド需要のはく落で業績が落ち込んだ。この結果、20年8月期営業利益はビック+コジマ体制後、最も低い利益水準となった。21年8月期営業利益は191億円(会社計画177億円)と上振れを予想しているが、給付金特需の反動や、足もとの巣ごもり・テレワーク需要の一巡による短期的な弱含みが想定され、22年8月期の同利益も191億円と成長は一服するとみている。
■アクセルマーク <3624> 635円 +100 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
アクセルマーク<3624>がストップ高。25日の取引終了後、電通グループ<4324>傘下の電通、オルトプラス<3672>と共同で、アニメなどの映像作品IP(知的財産)の動画をNFTトレーディングカードとして発行するサービスの企画・開発を推進していくと発表。2022年春までに提供を始める見通しで、サービス提供にあたってはLINE Blockchainプラットフォームを活用する予定としている。あわせて、未定としていた21年9月期の純利益予想について7100万円(前期8億2500万円の赤字)と発表した。仮想通貨相場の変動による影響などを合理的に算定することが困難であったことから、これまで非開示としていた。売上高26億円(同27億8400万円)、営業利益200万円(同6億5300万円の赤字)とする従来予想は据え置かれている。なお、今期から単独決算に移行している。
■オルトプラス <3672> 520円 +80 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
NFT関連株が高い。電通とオルトプラス<3672>、アクセルマーク<3624>は25日、NFTを活用したサービスの企画・開発を共同で進めていくと発表した。これを受けて、オルトPとアクセルMはストップ高まで買われ、NFT関連に位置づけられる銘柄群にも物色人気が波及する展開となっている。gumi<3903>やLink-U<4446>をはじめ、リミックスポイント<3825>、アエリア<3758>、クシム<2345>などが上昇した。
株探ニュース