富田隆弥の【CHART CLUB】 「当然のスピード調整」

市況
2021年9月18日 10時00分

◆まずNYダウだが、9月になり軟調ぶりが目立つ。前週末10日まで5日続落し、13日以降は日々200ドル台の上げ下げを繰り返すが、日足チャートは8月19日に付けた安値3万4690ドルや75日移動平均線(15日時点3万4807ドル)を割り込み「陰転」の気配を漂わす。週足チャートの26週移動平均線(同3万4516ドル)を下支えに何とか下げ渋っているが、注意すべきポイントに来たのは間違いない。

◆NYダウ軟調の理由としてはアフガン問題、バイデン大統領の支持率低下、新型コロナウイルスの感染拡大懸念、中国の規制強化や不動産懸念などいろいろあるが、9月17日のトリプルウィッチング(米国のメジャーSQ)も一因と思われる。前回のトリプルウィッチングは6月18日だったが、そこでNYダウは3万3271ドルの突っ込み安値を付けている。株価が過去最高値圏にあり、先物などで利益確定売りが出やすいところだ。

日経平均株価が約31年ぶりの高値を付けるなど堅調に推移する日本株だが、世界マーケットのカギを握るNYダウの軟調が続くなら、それを無視して上げ続けることは難しい。6月同様にトリプルウィッチングを経てNYダウが切り返すなら、日本株は間もなくもう一段の上値追いに動き出すだろう。

◆日経平均株価は14日に3万0795円の高値を付けたが、16日時点で188円安の3万0323円と続落。騰落レシオ(14日149%)やサイコロジカルライン(14日11勝1敗)など日足のテクニカル指標は過熱を強めており、ここでのスピード調整はセオリー通りでもある。週足は反転してからまだ4週目で、3万1000円、3万2000円と上値を目指す可能性は十分にある。ただ、スピード調整が短期で終わるか、少し時間を要するか、それはNYダウがカギを握ることになる。

(9月16日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.