前週末1日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年10月4日 5時30分

■ERIHD <6083>  1,350円 (+300円、+28.6%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。ERIホールディングス <6083> がストップ高。同社は9月30日取引終了後に、22年5月期第1四半期(6-8月)の連結決算を発表。営業損益は3億5500万円の黒字(前年同期は2900万円の赤字)となり、通期計画7億8900万円に対する進捗率は45.0%となった。売上高は前年同期比11.2%増の37億7900万円で着地。住宅市場・非住宅市場の新設着工増加を追い風に、確認検査及び関連事業、住宅性能評価及び関連事業、ソリューション事業がいずれも増収となった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■グリー <3632>  716円 (+100円、+16.2%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。グリー <3632> がストップ高。9月30日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。今回発表の自社株買いは、上限を3500万株(発行済み株数の16.83%)、または350億円としており、取得期間は21年10月1日から22年9月22日まで。株主還元の一環として、また経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にすることが目的という。

■パイプドHD <3919>  2,838円 (+375円、+15.2%)

東証1部の上昇率3位。パイプドHD <3919> が急反騰。9月30日の取引終了後、MBOの一環としてミライサイテキグループ(東京都港区)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の2800円にサヤ寄せする格好となった。買い付け予定数は510万7632株(下限183万400株、上限設定なし)で、買い付け期間は10月1日から11月15日まで。なおTOB成立後、パイプドHDは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は同社を9月30日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ディアライフ <3245>  546円 (+64円、+13.3%)

東証1部の上昇率4位。ディア・ライフ <3245> が続急騰し、年初来高値を更新した。同社は9月30日取引終了後に、21年9月期通期の連結業績目標を修正。経常利益目標を従来の30億円から40億5000万円(前期実績は27億1700万円)に上方修正した。アセットデザイン&リセール(ADR)を中心とした積極的な販売戦略が奏功し、主力のリアルエステート事業で物件の売却が想定を超えて好調に推移していることが主な要因だとしている。また、あわせて期末一括配当を従来計画比10円増額の30円(前期は19円)とする方針も明らかにしている。

■JCRファ <4552>  3,125円 (+334円、+12.0%)

東証1部の上昇率5位。JCRファーマ <4552> が続急騰。9月30日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を490億円から520億円(前期比72.8%増)へ、営業利益を187億円から217億円(同2.6倍)へ増額した。契約金収入に関して、期首に予想していた72億円を上回る見込みとなったことが主な要因。なお、契約金収入の詳細については相手先との取り決めにより非開示としている。

■Amazia <4424>  1,422円 (+150円、+11.8%)

Amazia <4424> [東証M]が急反騰。9月30日の取引終了後、21年9月期の単独業績予想について、売上高を68億3200万円から75億円(前期比0.3%減)へ、営業利益を1億7000万円から2億5000万円(同77.2%減)へ、純利益を1億1100万円から1億5000万円(同80.0%減)へ上方修正した。海賊版ウェブサイトの利用者拡大や競合環境の激化などが、アクティブユーザー数の伸び悩みや1人当たり課金売り上げの低下をもたらす大きな要因となっていたが、海賊版サイトの影響が下げ止まっていることや、積極的な広告宣伝が奏功し売上高が想定を上回ったことが要因としている。同時に、日本のマンガを世界に配信するサブスクリプションサービス「Mangamo」を運営するmangamo(東京都目黒区)に資本参加すると発表。mangamoが発行するA-1種優先株106万3829株を4999万9963円で取得する。なお、同件が今後の業績に与える影響は軽微としている。

■新家工 <7305>  1,699円 (+179円、+11.8%)

東証1部の上昇率6位。新家工業 <7305> が急反騰。9月30日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を170億円から180億円(前年同期比3.4%増)へ、営業利益を5億円から12億円(同12.1倍)へ、純利益を3億円から8億円(同8.4%減)へ上方修正した。物流倉庫などの建築関連や自動車関連などの堅調な需要に支えられ、設備稼働率が向上し利益率が改善されたことが要因。また、上昇する鋼材価格を吸収するために販売価格の是正を進めたことも寄与する。

■エネチェンジ <4169>  4,330円 (+385円、+9.8%) 一時ストップ高

ENECHANGE <4169> [東証M]が3連騰。同社は電力・ガス切り替えサービスを手掛けるほか、電力・ガス会社向けにクラウドサービスの提供なども行っており、エネルギー分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)関連としてここマーケットの人気が加速している。9月30日の取引終了後、海外のエネルギーベンチャー企業への投資に特化した脱炭素テックファンドを組成すると発表、あわせて同ファンドに日本ユニシス <8056> 、東芝エネルギーシステムズ(川崎市幸区)が参画することを明らかにしており、今後の展開への期待が高まったようだ。

■ヤマシタHD <9265>  2,060円 (+141円、+7.4%)

東証1部の上昇率9位。ヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> が急反発。同社は9月30日取引終了後に、22年5月期第1四半期(6-8月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.1倍の2億200万円となり、通期計画5億4200万円に対する進捗率は37.3%となった。会計基準を変更した影響で売上高は128億8500万円(前年同期は155億2800万円)となったが、従来の方法では前年同期比7.9%増の167億5500万円。主力の医療機器販売業で、急性期医療機関向けの画像診断機器や手術室関連機器などの高度医療機器、内視鏡関連製品などの低侵襲治療機器の売り上げが伸長したことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■霞ヶ関C <3498>  2,353円 (+161円、+7.3%)

霞ヶ関キャピタル <3498> [東証M]が大幅高で3日続伸。9月30日の取引終了後、国内大手事業会社と物流施設開発事業を行う合弁会社の設立で基本合意したと発表。合弁先であるパートナー企業は豊富な資金力や不動産投資の実績と知見を有するプレーヤーで、近年では物流投資を推進している企業という。両社は、環境配慮型の冷凍冷蔵倉庫、省人化・省力化及び運営の効率化を実現する自動倉庫など、環境保全の推進ならびに、人手不足などの物流業界が抱える課題の解決に資する物流施設の開発に取り組むとしており、新会社設立後3年間で総事業費2000億円程度規模の物流施設開発を行うことを目指すとしている。

■イーブック <3658>  4,815円 (+275円、+6.1%)

イーブックイニシアティブジャパン <3658> が大幅3日続伸。「LINEマンガ」を運営するLINE Digital Frontier(東京都新宿区)が9月30日の取引終了後、同社に対してTOBを実施すると発表。TOB価格は4750円。イーブックの非公開化を目的としており、買付予定数は335万4482株(下限132万8800株、上限設定なし)で、買付期間は10月1日から11月15日まで。TOB成立後、イーブックは所定の手続きを経て上場廃止となることから、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を9月30日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ガイアックス <3775>  747円 (+42円、+6.0%)

ガイアックス <3775> [名証C]が大幅高で4日続伸。9月30日の取引終了後、出資先であるPhotosynth <4379> の東証マザーズへの新規上場が承認されたと発表しており、含み益への期待から買いが入った。ガイアックスは現在、フォトシンス株61万6000株(発行済み株数の3.82%)を所有。なお、上場日は11月5日を予定している。

■RVH <6786>  73円 (+4円、+5.8%)

RVH <6786> [東証2]が急伸。9月30日の取引終了後、資金の貸付先で20年3月期まで子会社だった不二ビューティから、貸付金元本及び利息全額の弁済を受けたと発表。弁済額は15億6000万円で、これにより手元流動性が向上する見通しであることから、今後は積極的なM&A戦略や事業投資を実行して、業容の拡大と収益性の改善による企業価値向上に努める方針という。なお同件により、22年3月期において貸付金利息収入1900万円の減収を見込む。

■C&R <4763>  1,936円 (+95円、+5.2%)

クリーク・アンド・リバー社 <4763> が急反発し年初来高値を更新した。9月30日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を400億円から413億円(前期比10.7%増)へ、営業利益を28億5000万円から32億円(同30.8%増)へ、純利益を17億5000万円から19億5000万円(同18.4%増)へ上方修正した。上期において、クリエイティブ分野(日本)及び医療分野を中心に、プロフェッショナル領域におけるプロデュース事業、エージェンシー事業が順調に推移したことに加え、ライツマネジメント事業が着実に伸長したことが牽引する。また、利益率の高いプロデュース事業、ライツマネジメント事業が大きく伸長した一方、グループ全体でコスト削減に取り組んでいることなども寄与する見通しだ。

■Genky <9267>  5,190円 (+230円、+4.6%)

Genky DrugStores <9267> が大幅反発。30日の取引終了後に発表した9月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比5.6%増と4ヵ月連続で前年実績を上回った。標準化された300坪のレギュラー店が引き続き好調だったほか、150~900坪の大型店もプラスに転じたことが寄与した、なお、全店売上高は同15.1%増だった。

■オーケストラ <6533>  4,390円 (+185円、+4.4%)

Orchestra Holdings <6533> が3日ぶりに反発。9月30日の取引終了後、子会社デジタルアイデンティティがテテマーチ(東京都品川区)からSNSマーケティングツール「CAMPiN(キャンピン)」に関する事業を譲受すると発表。今回の事業譲受は、デジタルマーケティングを手掛けるデジタルアイデンティティが、SNSマーケティング領域におけるサービスラインアップの拡充を図るのが狙い。10月中の事業譲受を予定しており、21年12月期業績への影響は軽微としている。

■PS三菱 <1871>  661円 (+22円、+3.4%)

ピーエス三菱 <1871> が全体相場に逆行して3日ぶり大幅反発。9月下旬以降調整色を強めていたが、足もと75日移動平均線をターニングポイントに切り返しに転じている。足もとで土木工事の工事採算が会社側想定を上回っており、利益を押し上げている。30日取引終了後、同社は22年3月期中間期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の16億円から35億5000万円(前年同期比23%増)に大幅増額、減益予想から一転して大幅増益見通しとなっており、これを評価する買いを呼び込んだ。

■楽天グループ <4755>  1,116円 (+35円、+3.2%)

楽天グループ <4755> が全般軟調相場に逆行し、4日ぶり大幅反発。同社は30日、傘下にあるインターネット専業銀行、楽天銀行の上場準備を開始することを発表。楽天銀行が上場すれば、楽天グループとしては初の上場子会社となり、IPOを通じた資金調達など財務面でも追い風となる。なお、株式上場に関しては関係当局の承認が前提で、準備過程における検討の結果次第で楽天銀行は上場しない可能性もあるとし、現時点で上場予定時期については未定となっている。

■東芝 <6502>  4,860円 (+145円、+3.1%)

東芝 <6502> が大幅反発。アクティビストとして知られる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、東芝株を買い増し「大規模な」投資家になったと明らかにしたことで、マーケットでは思惑が錯綜している。エリオットは米国企業の間でも強力な物言う株主として恐れられた存在。東芝では6月の株主総会で海外株主が反対票を投じたことで、会社側議案が一部否決される展開となったことが記憶に新しく、今回のエリオットの保有株積み増しの動きは、今後の株価動向にも大きな影響を与えることが予想される。

■アダストリア <2685>  2,112円 (+57円、+2.8%)

アダストリア <2685> が反発、年初来高値を更新。9月30日の取引終了後に発表した第2四半期(3-8月)連結決算が、売上高926億1100万円(前年同期比16.3%増)、営業利益6億3100万円(前年同期44億1000万円の赤字)、最終利益4億4800万円(同24億6100万円の赤字)となり、営業損益が黒字転換したことが好感された。主力ブランドであるグローバルワークのEC販売が好調に推移したほか、コロナウイルスの影響が比較的小さい郊外の店舗が回復を牽引。また、ECの好調を受け、EC比率の高いブランドも堅調だった。ただ、コロナ禍の影響が長引くなかで、第2四半期(6-8月)はほとんどの期間に緊急事態宣言が発令されリアル店舗への来店客数の減少など厳しい状況が続いたため、売上高・利益ともに伸び悩んだ。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高2190億円(前期比19.1%増)、営業利益65億円(同8.5倍)、最終利益38億円(前期6億9300万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。

■Sansan <4443>  10,940円 (+140円、+1.3%)

Sansan <4443> が5日ぶりに反発。1日の午前中、クラウド請求書受領サービス「Bill One」について、東京商工会議所との提携を発表。同社は、東京商工会議所と提携し、同所会員企業向けに名刺アプリ「Eight」の中小企業向けサービス「Eight 企業向けプレミアム」を19年11月に提供開始したが、新たに「Bill One」を「『はじめてIT活用』1万社プロジェクト」のサービスとして追加するという。今回の提携によって、「Bill One」の中小・小規模事業者向け無料プラン「スモールビジネスプラン」の導入・活用を東京商工会議所の会員企業向けに提案し、中小・小規模事業者の生産性向上に貢献するとしている。

■スマレジ <4431>  3,425円 (+40円、+1.2%)

スマレジ <4431> [東証M]が4日ぶりに反発。岩井コスモ証券は30日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は4050円から4200円に見直した。同社はiOS端末を利用したクラウド型データ管理POSレジシステム「スマレジ」を中心に事業展開している。第1四半期(5-7月)業績は計画通り進捗しており、第2四半期以降は投資加速が見込まれている。このなか、同証券では22年4月期の連結営業利益は会社予想5億9400万円(前期比29.7%減)に対し6億1500万円を予想。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むなか、感染拡大の第5波の収束でアフターコロナへと移行しつつあるなか、小売業や飲食店の回復が期待できることは同社にとって追い風になるとみている。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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