積水化は売り買い交錯、米国子会社の減損計上で上期は一転最終赤字に下方修正
積水化学工業<4204>が前日終値を挟んで売り買い交錯。同社は25日取引終了後、集計中の22年3月期第2四半期(4~9月)連結売上高が5483億円から5479億円(前年同期比11.8%増)へ当初計画を下回る見込みであるものの、営業利益は317億円から355億円(同58.5%増)へ上回る見通しに、また、純損益に関しては特別損失の発生により、259億円の黒字から39億円の赤字(前年同期は130億3200万円の黒字)となる見込みであると発表した。これを受け、最終赤字転落を嫌気した売りと、悪材料出尽くしとみる向きや直近での急落後の買い戻しが交錯する形となっているようだ。
各セグメントにおいて原材料、部材価格の高騰は想定以上であったとしたものの、高機能プラスチックスカンパニーにおける高機能品の拡販、全セグメントにおける売り値改善、コスト削減などにより、営業利益は当初の会社計画を上回る見込み。一方、米国で航空機向け炭素繊維強化プラスチック(CFRP)など複合材成型品の開発・製造・販売を行っている子会社セキスイ・エアロスペース・コーポレーション・グループについて、航空機産業における市況回復時期の見直しを行った結果、減損損失495億円を計上する見込みであり、純損益が赤字に転落する見通しになったとしている。