本日注目すべき【好決算】銘柄 スクリン、エムスリー、住友化 (27日大引け後 発表分)

注目
2021年10月28日 7時01分

27日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

スクリン <7735>   ★今期経常を26%上方修正・4期ぶり最高益、配当も51円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の410億円→515億円に25.6%上方修正。増益率が80.5%増→2.3倍に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は7月に続き、2回目。半導体メーカーの設備投資意欲が想定以上に強く、半導体製造装置の販売が伸びることが寄与。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の180円→231円(前期は90円)に増額修正した。

エムスリー <2413>   ★上期税引き前が2.6倍増益で着地

◆22年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比2.6倍の622億円に急拡大して着地。主力の製薬マーケティング支援の旺盛な需要が継続したほか、新型コロナウイルスのワクチン接種支援業務が拡大したことが寄与。海外事業が全地域で堅調に推移したことに加え、中国IPO関連の利益を計上したことも増益に大きく貢献した。

ヒビノ <2469> [JQ]  ★上期経常を99%上方修正、通期も増額

◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の10億円→19.9億円に99.4%上方修正し、6期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。コンサート・イベントサービス事業と建築音響・施工事業の収益が想定より伸びたことが寄与。コスト抑制に加え、一部休業に伴う助成金収入を計上したことも利益を押し上げた。

併せて、通期の同損益も従来予想の15億円の黒字→22億円の黒字(前期は26.3億円の赤字)に46.7%上方修正した。

さくらネット <3778>   ★今期経常を2.1倍上方修正

◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比75.0%減の1.2億円に大きく落ち込んだが、従来の2.6億円の赤字予想から一転黒字で着地。注力分野のクラウドサービスが好調だったことに加え、コストの最適化が進んだことも上振れに貢献した。

併せて、通期の同利益を従来予想の2.5億円→5.3億円に2.1倍上方修正。減益率が77.3%減→51.8%減に縮小する見通しとなった。

住友化 <4005>   ★今期最終を40%上方修正・4期ぶり最高益、配当も4円増額

◆22年3月期の連結最終利益を従来予想の1000億円→1400億円に40.0%上方修正。増益率が2.2倍→3.0倍に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。上期における石油化学部門での製品市況上昇に伴う交易条件の改善や情報電子化学部門などの堅調な出荷を反映した。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の20円→24円(前期は15円)に増額修正した。

ブロメディア <4347> [JQ]  ★今期経常を25%上方修正、自社株買いも発表

◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.6倍の3.5億円に急拡大して着地。教育部門で通信制高校の入学生徒数が伸びたほか、技術部門ではCDNサービスが増勢だった。また、日本語吹替制作の回復などでスタジオ・コンテンツ部門の赤字が縮小したことも大幅増益に貢献した。

上期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の6億円→7.5億円に25.0%上方修正。増益率が26.1%増→57.6%増に拡大する見通しとなった。

併せて、発行済み株式数の3.9%にあたる30万株または2.5億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

JFEシステ <4832> [東証2]  ★今期経常を最高益に10%上方修正、配当も15円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の48億円→53億円に10.4%上方修正。増益率が2.2%増→12.8%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。JFEスチール向け製鉄所システムリフレッシュプロジェクトの進展やソリューション事業の拡大で、売上高が計画を上回ることが利益を押し上げる。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の60円→75円(前期は1→2の株式分割前で120円)に増額修正した。

特殊陶 <5334>   ★今期税引き前を一転30%増益に上方修正、配当も22円増額

◆22年3月期の連結税引き前利益を従来予想の508億円→675億円に32.9%上方修正。従来の2.3%減益予想から一転して29.8%増益見通しとなった。自動車メーカーの半導体不足による減産影響を受けて新車組付用市場は厳しい状況にあるものの、補修用プラグや半導体製造装置用部品が好調なうえ、円安効果や費用抑制が利益を押し上げる。  

業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の74円→96円(前期は60円)に増額修正した。

アルメタクス <5928> [東証2]  ★上期経常を95%上方修正、通期も増額、配当も1円増額

◆22年3月期の経常損益(非連結)を従来予想の2億5500万円→3億1000万円に21.6%上方修正。増益率が3.4倍→4.1倍に拡大する見通しとなった。材料費高騰が収益圧迫要因となるものの、生産性の改善やコスト削減の継続などで補う。

併せて、今期の年間配当を従来計画の8円→9円(前期は6円)に増額修正した。

ニッキ <6042> [東証2]  ★上期経常を16期ぶり最高益に2.1倍上方修正、通期も増額

◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の3億円→6.4億円に2.1倍上方修正し、16期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。北米市場の需要回復などを背景に、売上高が計画を上回ったことが寄与。採算性の改善や円安による利益押し上げ効果も上振れに貢献した。

上期業績の好調に伴い、通期の連結経常利益も従来予想の4億円→7.5億円に87.5%上方修正。増益率が14.3%増→2.1倍に拡大する見通しとなった。

ザイン <6769> [JQ]  ★今期経常を8.8倍上方修正

◆21年12月期の連結経常損益を従来予想の6600万円の黒字→5億7900万円の黒字(前期は7億7700万円の赤字)に8.8倍上方修正した。急回復傾向にあるLSI事業の既存ビジネスで出荷が計画を大幅に上回るほか、EV化が進む中国車載市場の拡大を受けて、高速情報伝送用LSI製品も大きく伸びることが寄与。コスト削減の進展に加え、円安による為替差益の計上なども利益を押し上げる。

航空電子 <6807>   ★今期経常を21%上方修正

◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比11倍の89.4億円に急拡大し、従来予想の75億円を上回って着地。産業機器市場で設備投資需要が拡大するなか、主力のコネクターを中心に販売が伸びたことが寄与。内製化の強化によるコスト削減や設備効率化などを進めたことも大幅増益に貢献した。

併せて、通期の同利益を従来予想の145億円→175億円に20.7%上方修正。増益率が84.0%増→2.2倍に拡大する見通しとなった。

バルカー <7995> 】 ★今期経常を40%上方修正、配当も5円増額

◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の40億円→56億円に40.0%上方修正。増益率が8.9%増→52.5%増に拡大する見通しとなった。上期に半導体製造装置などの先端産業市場向け販売が想定以上に伸びたことに加え、機器市場やプラント向けも堅調に推移したことが要因。

業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の100円→105円(前期は95円)に増額修正した。

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