テクマトリックス---2Qは2ケタ増収、各セグメント売上高が過去最高

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2021年11月1日 16時51分

テクマトリックス<3762>は10月29日、2022年3月期第2四半期(21年4月-9月)連結決算(IFRS)を発表した。売上収益が前年同期比10.3%増の161.46億円、営業利益が同3.6%減の16.01億円、税引前利益が同3.6%減の15.99億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同4.9%減の10.45億円となった。

情報基盤事業の売上収益は前年同期比14.8%増の112.89億円と過去最高となった。営業利益は同12.5%増の13.79億円となった。前期までに積み上げた受注残と新規大型案件の受注により好調に推移した。また、クラウド型セキュリティ対策製品の受注も拡大傾向にあり、西日本地域での販売も前年からの好調さを維持している。当第2四半期累計期間の連結受注高、売上収益、営業利益は期初に策定した予算額を超過達成した。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるリモートワークを支援するセキュリティ関連製品の特需があり、大規模展示会の開催中止等による販売管理費の抑制があった前期実績をも上回る成績を残した。製品別では、主力の次世代ファイアウォールは、リモートワーク環境の迅速な整備や各拠点のセキュリティ対策の一元化を目的とした大型案件を受注するなど、事業の拡大に貢献した。メディア・エンタテインメント業界向けのストレージ製品も好調。また、統合セキュリティ運用・監視サービスの受注・売上収益も拡大基調となった。新しい世代のセキュリティ対策製品も注目度が高い状況で、実績も増えた。クロス・ヘッドでは、インフラ構築案件の新規受注にやや苦戦している。沖縄クロス・ヘッドでは、リモートデスクトップ・サービスが好調に推移し、また、事業構造改革が奏功し採算性が向上した。

アプリケーション・サービス事業の売上収益は同1.0%増の48.56億円48億56百万円と過去最高となった。営業利益は同49.1%減の2.21億円となった。教育事業への積極投資や、CRM事業における更新需要の反動減、ビジネスソリューション事業における不採算案件の発生などが主な要因で業績は、CRM分野を除き受注が堅調に推移した。ただ、CRM分野の受注の遅れによる売上時期の延伸、サブスクリプション型ライセンスの増加による売上の繰り延べ、展示会参加などの販促費の増加などにより、売上収益の増加は限定的だった。医療分野では、医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加している。一方、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR(Personal Health Record)サービスの開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への先行投資を継続し、成果が上がっている。医知悟、A-Lineともに期初の営業利益予算を超過し堅調さを維持している。CRM分野では、前期からの傾向として、受注のタイミングが遅れる傾向が顕著であり、売上収益、利益面ともに低調だった。ソーシャルデータ分析クラウド分野でタイ最大手企業であるWisesight社との資本・業務提携から、今後、ASEAN市場での事業展開の加速に取り組むとしている。

ソフトウェア品質保証分野では、当第1四半期以降、投資が回復傾向にある。また、車載ソフトウェアを開発する製造業などで、好調な受注環境を維持している。しかし、サブスクリプション型ライセンスの受注が増え、売上が契約期間に応じて繰り延べられるため、売上収益及び営業利益の伸びは抑えられる傾向にある。

ビジネスソリューション分野では、学術系公共機関向けのシステム開発案件の受注が堅調だった。一方で、不採算案件の発生により、利益面では苦戦した。

山崎情報設計は、利益面がやや低調。カサレアルでは、前期、IT技術研修事業において緊急事態宣言により対面での研修の提供にマイナス影響を受けたが、対面での研修と並行してオンライン研修のサービス化に継続して取り組んでいる。受託開発部門及びクラウド関連技術に特化したコンサルティングサービスの需要は堅調だった。

新規事業である教育事業は、営業・マーケティング活動を大幅に強化するなど、計画に沿って積極投資を継続しており、アプリケーション・サービス事業における利益面の引き下げ要因となっている。

2022年3月期通期の連結業績予想については、売上収益は前期比6.7%増の330.00億円、営業利益は同3.3%増の37.00億円、税引前利益は同8.6%増の37.00億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同4.3%増の24.00億円とする期初計画を据え置いている。

《EY》

提供:フィスコ

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