株価指数先物【引け後コメント】 2万9500円水準での攻防のなか、ショート筋には仕掛けやすいタイミングに

市況
2021年11月9日 17時50分

大阪12月限

日経225先物 29300 -190 (-0.64%)

TOPIX先物 2022.0 -11.5 (-0.56%)

日経225先物(12月限)は前日比190円安の2万9300円で取引を終了。寄り付きは2万9720円とシカゴ日経平均先物清算値(2万9685円)を上回って始まり、現物市場の寄り付き直後には2万9800円まで上昇幅を広げた。ただし、買い一巡後は次第に利益確定が強まり、前引け間際には一時2万9480円とマイナスに転じた。ランチタイムでは2万9500円水準での底堅さはみられたものの、後場に入りこの水準を割り込むと、一気に2万9230円まで下げ幅を広げた。引けにかけては下げ渋ったものの戻りは鈍く、2万9300円を挟んだ保ち合いでの推移となった。

ソフトバンクグループ<9984>が10%を超える上昇をみせており、1銘柄で日経平均株価を約136円下支えした。しかしながら、東証1部の8割近い銘柄が下落するなか、同社の買いに対するヘッジ対応で、オプションでのコール売りなども意識されやすい。また、同社については、明日は10%を超える上昇の反動も警戒されやすく、短期のショート筋にとっては仕掛けやすいタイミングとなったようだ。

また、経済対策の柱の一つとなる給付金について、18歳以下に10万円相当を支給することで自民、公明党は合意した。現金10万円ではなく、現金5万円、クーポンで5万円といった支給方法をネガティブ視する声も聞かれたが、そもそも10万円支給報道でロングが積み上がっていたとは考えづらく、ショートのきっかけになったようだ。そのほか、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が株高警戒を示唆したと伝わったこともショートサイドの材料となったとみられる。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.49倍に低下した。寄り付き直後には14.55倍まで上昇する場面があったが、後場開始直後の下落が影響した格好である。14.50倍水準で底固めの動きをみせているものの、目先的には25日、75日移動平均線が位置している14.40倍水準までの低下を想定しておく必要はありそうだ。

手口面では、日経225先物はJPモルガンが1470枚、大和が840枚、みずほが830枚、モルガンSが450枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2260枚、ソジェンが1170枚、BNPパリバが380枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが1400枚、クレディスイスが670枚、UBSが580枚、ゴールドマンが490枚程度の売り越しに対して、三菱UFJが1390枚、BofAが890枚、SBIが700枚、JPモルガンが530枚程度の買い越しだった。なお、日経225先物はJPモルガンの売りに対して、ABNアムロなどの裁定解消(現物売り・先物買い)につながったようだ。

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