注目銘柄ダイジェスト(前場):総医研、メガチップス、フリークHDなど
ips<4390>:2145円(+128円)
急騰。前日に子会社のInfiniVAN,Inc.がフィリピン共和国国家通信委員会に申請していた、海底ケーブルの陸揚局などの建設・運営・保守について許可を受けたと発表。陸揚局を所有することで、海外の有力OTT等がフィリピン国内に国際サービスを展開することが容易になるため、同社がOTT等との通信契約交渉を進めることが非常に有利になるもよう。同社の事業構想を実現するうえで非常に重要なステップを達成できたとしており、今後の業容拡大を期待した買いが優勢に。
ソルクシーズ<4284>:519円(+33円)
急騰。前日に21年12月期配当予想の増額修正を発表。当期の業績動向や財政状況、配当性向等を総合的に勘案した結果、期末配当予想を10円から12円に引き上げた。前期実績は17円だが、9月末を基準に1対2の株式分割を実施しているため、実質7円の増配となる。今回の発表を受け買いが集まり、25日移動平均線を上放れる展開に。
エーザイ<4523>:7385円(-715円)
急落。前日に米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」について、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品委員会(CHMP)から販売承認申請(MAA)に関する否定的な見解を受領したと発表。MAAに関するCHMPによる正式な勧告は、2021年12月13日から16日に開催される12月度のCHMPミーティングで採択される予定。欧州で承認されないとなると、日本などでも承認が難しくなるとの見方から、嫌気した売りが出ている。
メガチップス<6875>:4910円(+700円)
ストップ高。前日に22年3月期最終利益予想の上方修正を発表、前回予想の40億円から260億円、前期比24.3%増へと増額した。米ナスダック上場のSiTime社株式の一部売却及びSiTime社の新株発行による特別利益の計上を見込んだ。また、発行済み株式の7.4%に相当する150万株、金額にして50億円を上限とする自社株実施を発表し、今回の買い付け枠で購入した全自社株の消却を予定している。
日本管理<3276>:1133円(+26円)
大幅反発。前日に発行済株式総数に対する割合1.7%に相当する30万株を上限とした自社株買い実施を発表。取得期間は21年11月18日から21年12月24日まで。成長投資、配当水準、手元資金や株価水準等を総合的に勘案し、機動的に実施することで資本効率向上を図ることが目的。株価が割安圏で推移していたなか需給改善を好感する動きへ。
Kudan<4425>:3705円(+70円)
大幅に5日続伸。グループ会社の出資先であるエヴィクサー(東京都中央区)がプロ向け株式市場のTOKYO PRO Marketに上場申請したと発表している。エヴィクサーは音の信号処理に基づくソフトウェアの研究開発や独自の音響通信ソリューションを手掛けている。上場が実現すれば売却益が期待できるとの見方に加え、Kudan株が最近の続伸で9月27日に付けた直近高値(3755円)を一時上回ったことも買い意欲を刺激しているようだ。
総医研<2385>:359円(+52円)
大幅に4日ぶり反発。資本業務提携先である中国の杭州高浪控股股フン有限公司が子会社を通じて新たに総医研ホールディングス株を取得すると発表している。主要株主の梶本智子氏から市場外の相対取引で取得する。異動日は12月15日の予定で、杭州高浪控股股フン有限公司子会社の議決権保有割合は15.92%になる。提携で中国市場向け商品の販売拡大などの成果が着実に上がっており、株式取得で提携関係をさらに強化する。
フリークHD<6094>:1831円(+222円)
大幅に反発。持分法適用関連会社のZEALS(東京都目黒区)の東証マザーズへの新規上場が承認されたと発表している。ZEALSの事業内容はチャットコマースや接客DXで、上場日は12月23日。上場に併せて保有するZEALS株の一部(186万4300株)を売却する予定。売却益は22年9月期第1四半期に特別利益として計上する。調達資金は新株予約権付社債の償還やM&Aなどに充てる。
《ST》