話題株ピックアップ【夕刊】(1):GAテクノ、クボタ、東エレク

注目
2021年11月19日 15時12分

■フィックスターズ <3687>  952円  +122 円 (+14.7%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

フィックスターズ<3687>が上昇加速。ここFRONTEO<2158>を筆頭に人工知能(AI)関連株に人気化する銘柄が相次いでおり、同社もその流れに乗る。顧客企業のシステムを高速化するソフトの受託開発を主力展開するが、AIや量子コンピューター分野にも傾注している。岸田政権が経済安全保障にかかわる先端技術への5000億円の資金支援に際し、AI技術や蓄電池、量子分野などを念頭に置いていることを明らかにしており、国策に乗る銘柄として存在感を高めている。富士通<6702>、理化学研究所などとスーパーコンピューター「富岳」で共同研究を進めていることも注目される。

■淺沼組 <1852>  5,570円  +640 円 (+13.0%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率5位

淺沼組<1852>が急騰。関西を地盤とするゼネコンで、海外では東南アジアで積極展開している。18日取引終了後、アセアン地域でのリニューアル事業強化の一環としてシンガポールの建設工事請負業Evergreen Engineering & Constructionの株式を取得し子会社化することを発表、これにより業容拡大を図る方針。一方、同社は株主還元に極めて積極的な経営姿勢で知られるが、同日に22年3月期の年間配当について従来予想の260円から363円(前期実績は257円)に大幅に引き上げることを発表、これがサプライズとなり株価を押し上げた。配当利回りは前日終値ベースで7.4%に達するだけに株価に強烈なインパクトを与えた。

■GAテクノ <3491>  1,793円  +187 円 (+11.6%)  本日終値

GA technologies<3491>が7連騰。18日の取引終了後、外国人駐在員向け不動産賃貸仲介事業を手掛けるタイのディア・ライフ・コーポレーションを傘下に持つDLホールディングス(東京都千代田区)を簡易株式交換で完全子会社化すると発表。今回の子会社化により、GAテクノは累計利用者数1万2000人とタイの日本人向け賃貸仲介においてトップクラスのシェアを有する「ディアライフ」事業を取得することになり、東南アジア地域での事業展開の第一歩として、「ディアライフ」の強固な顧客・不動産オーナー接点を生かし、日本でのシェア拡大フェーズにあるRENOSYマーケットプレイス事業及びイタンジ・DX(デジタルトランスフォーメーション)事業をタイ市場で展開するという。また、RENOSYマーケットプレイスや、グループ会社で中華圏の不動産投資家向けに日本不動産を紹介する神居秒算サービスを通じて、中華圏の投資家へもタイ不動産の紹介も見据えているという。なお、株式交換と事業譲受の効力発生日は22年5月1日の予定としている。

■日本電波工業 <6779>  1,820円  +189 円 (+11.6%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

日本電波工業<6779>が一時316円高の1947円まで買われる人気となり、約12年ぶりの高値圏に浮上、大真空<6962>も一時109円高の1725円まで上値を伸ばし、連日で27年ぶりの高値を更新した。21年4~9月期の企業の決算発表がほぼ終了したが、電子部品セクターの業績の伸びが顕著で特に水晶デバイスメーカーは、5G対応スマートフォンや5G基地局投資向け需要を取り込み好業績が光っている。水晶専業メーカーは小型化技術で強みを有し、今後も中期的に収益環境には追い風が意識される状況にあり、マーケットの注目度が高い。

■クボタ <6326>  2,484.5円  +145 円 (+6.2%)  本日終値

クボタ<6326>が続伸。同社は18日取引終了後、インドのトラクターメーカーであるエスコーツ(ファリダバード市)への出資比率を引き上げ、子会社化すると発表。現在の出資比率は9.09%で、第三者割当増資の引き受けや株式公開買い付け(TOB)などを経て、出資比率を53.50%とする予定。クボタは2020年に約160億円を出資しているが、今回新たに約1400億円を投じる。両社の製品開発や品質などに関するノウハウを融合させ、品質の良いベーシックトラクターを提供することを目指す。販売・サービスの分野では子会社化により、インド国内における販売網の有効活用に加え、高機能製品からベーシックトラクターまでの幅広い品揃えが可能になるとしている。

■アイシン <7259>  4,575円  +265 円 (+6.2%)  本日終値

アイシン<7259>が7日続伸。同社は18日の取引終了後、ESGに対する取り組みに関する説明会を初開催しており、電動化ユニット、熱マネジメントや回生協調ブレーキ、車体製品などこれまで培ってきた幅広い製品・技術による車両全体のエネルギーの効率化に取り組むことで、25年に電動車両のトータル電費を10%以上向上させるとしたことが好感された。また、投資計画について、25年には電動化ユニットおよび回生協調ブレーキの生産体制を日本だけではなく米国、中国をはじめとするグローバルで構築し、今後5年間で2700億円の投資を計画しているほか、30年生産CO2排出量50%削減を確実に達成するために、今後10年間で累計1100億円の投資を計画しているという。

■明星工業 <1976>  665円  +35 円 (+5.6%)  本日終値

明星工業<1976>が3日ぶりに反発。18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を150万株(発行済み株数の2.92%)、または12億円としており、取得期間は21年11月19日から22年6月30日まで。資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図るとともに、株主への利益還元を充実させることが目的という。

■Kudan <4425>  3,925円  +195 円 (+5.2%) 一時ストップ高   本日終値

Kudan<4425>は後場急伸。同社は正午に、グループ会社であるアーティセンスが「高精度マップと車両位置情報に基づくARを用いた運転ガイダンス」というホワイトペーパーを公表したと発表しており、好感されたようだ。ホワイトペーパーではSLAM技術と高精度マップ(High Definition Map)を用いながら、どのようにARナビゲーションを実現しているかを紹介している。HDマップ世界大手のヒアテクノロジーズと欧州自動車Tier1サプライヤーであるNNGとの共著となっており、「VIO(Visual Inertial Odometry)を用いたHDマップ上での位置把握」という章では、アーティセンスのSLAM技術がこの適用事例において、どのように活用されているかが記されているとしている。

■東京エレクトロン <8035>  62,820円  +2,210 円 (+3.7%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>は強弱観対立も買いが優勢。前日に上昇一服となったが、きょうはフシ目の6万円大台近辺で売り物をこなして上昇に転じ過去最高値更新となった。前日の米国株市場では画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が市場予想を上回る好調な決算を好感され8%を超える大幅高に買われた。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇に転じており、これが東京市場でも関連銘柄に追い風となっている。

■青山財産ネットワークス <8929>  1,490円  +48 円 (+3.3%)  本日終値

青山財産ネットワークス<8929>が8日続伸し年初来高値を更新。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「B+」を継続し目標株価を975円から1500円に引き上げた。同社は独立系の総合財産コンサルティング会社。第3四半期累計(1~9月)の連結営業利益は前年同期比90.6%増の14億200万円と大幅増益だった。財産コンサルティング収益、不動産取引収益がともに好調で、21年12月通期の業績計画に対する進捗率は86%に達している。なかでも、同社の不動産小口化商品「ADVANTAGE CLUB」は相続税対策として人気を集め、近年順調な成長を続けている。同証券では21年12月期の連結営業利益は17億5000万円(会社予想16億3000万円)、22年12月期の同利益は19億5000万円を見込んでいる。

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